神怪三姉妹の日常

神怪紫朱姫

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第一章

京都編・第九話 イベントと学校行事・中編

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椅子に腰掛けて少し仮眠をとることにしました。

「見てみろ神姫、このメイド人形みたいではないか?」

「ほんとですね、とても可愛い」

どこからか聞き覚えのある声しました。

「このお人形さん可愛い!」

「そうね」

パチャパチャ

カメラの音?

私が目を開けると大勢に囲まれ写真を撮られていました。

「あっ!お人形さんが動いた」

私が人形じゃないとわかると皆去って行きました。

何だったんでしょうか。

私が再度目を瞑ろうとしたとき前から女性の二人組みがやってきました。

「メイド人形かと思ったら詩朱香ではないか」

「いいサプライズね」

サプライズ?私開場前に言いましたよねぇ?

メイドの格好してるので見かけたら声かけて下さいと。

「声かけようとしたのじゃが人が多くてかけれんかった」

ほらやっぱり気づいてたじゃないですか!

でも、あの大勢の中声かけるのは難しいですね。

今回はよしとしましょう。

姉さんたちと話していると、みやこちゃんがやってきました。

「詩朱香ちゃん例の準備できたからステージ行こ」

「わかりました」

「その前にみやこちゃん?紹介しておきますね、この二人が私の

姉です」

私はそう言ってみやこちゃんに姉さんたちを紹介しました。

「こんにちは、詩朱香ちゃんから話は聞いてます。あたしは東山みやこといいます」

「妾は神怪紫姫じゃ、こっちは妹の神姫」

「よろしく」

自己紹介が終わると私とみやこちゃんはオープンステージへと向かいました。


何故ステージに行ったかというと、それは後のお楽しみです。

五分後、ステージでの出し物が始まったりました。

更に五分後、私の番がやってきました。

私はピアノ演奏をすることになりました、何故かというと音楽の授業で弾いた時上手かったのかみやこちゃんがみやこめっせでのイベントでやってくれないかと頼んできたからです。

私は、深呼吸をしピアノを弾き始めた。

二十分後、私の演奏が終わりステージを後にしました。

「おぬしにあんな才能があったとは驚きじゃ」

「ありがとうございます」

「詩朱香ちゃん今日はありがとう」

「どういたしまして」

みやこちゃんと少し話をしてから、姉さんたちと展示を回ることにしました。

十月上旬、体育祭が開かれました。

全学年練習でしてきた事を存分に発揮しました。

特に姉さんのクラスには驚きました。

綱引きは姉さんと天子さんが二人で全勝しました。

「みやこちゃんのお姉さんって何物?」

「私にもわかりません」

どうしたら二人だけで綱引きに勝てるのか教えてほしいです。

昼休みを挟み午後の部の最終種目である十キロマラソンでは天子さんがとんでもないタイムを出していました。

「お疲れ様、詩朱香」

「お疲れ様です姉さん」

私は普通の人並みのタイムで完走しました。

姉さんは一時間くらいらしいです。

私は、一番速かったのは天子さんでした。

姉さんに聞いてみました。

「天子さんのタイムってどうだったんですか?」

「十分くらいだったかしら?」

十分!速すぎません!?

体育祭が終わり次は、文化祭の準備が始まりました。


十月下旬、文化祭が始まりました。

私のクラスは喫茶店をやることになりました。

「京まふの時もそうだったけど詩朱香ちゃんってメイド服ほんと似合うよね役もそう思わない?」

「確かにな」

「役君まで!」

先程から呼ばれている名前の人は椥辻役君私のクラスメイトでみやこちゃんの彼氏さんです。

「役と詩朱香ちゃんで接客頼んだよ、あたしは調理するから」

「みやこちゃん接客苦手なのかな?京まふのときはそうは見えなかったけど」

私がそういうと隣にいた役君が答えました。

「いや、あいつはたまに意味のわからない言葉使うから相手が困るだけだ」

「世間でいう中二病ですか?」

「そう、京まふなどのアニメ・マンガ系のイベントでは知っている人も多いから問題ないがそうでないところでは受け入れられないんだ」

言われてみれば、みやこちゃんはたまに「闇のなんとこ」や「なになにの使者」など普通の人には理解できない言葉を使っています。

そんな話をしているとお客さんが入ってきました。

「いらっちゃいませ!」

私はそう言ってから席に座ったお客さんの注文を聞き、みやこちゃんに知らせました。
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