二度目の人生は魔法使い

烏帽子 博

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プロローグ

オアシスへ

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母を見送って、しばらく泣いていると、気温がぐんぐんあがってきた。
岩陰を利用してシートを張り、陽射しを避けたけど、暑い。
とにかく暑い。
水は少しずつ飲まないと そんな知識はどこかにいってしまった。
ガブガブと飲み、またガブガブと飲んだ。
少し涼しくなった頃から歩きだした。
日が暮れて来ると一気に過ごしやすくなった。
月明かりで、真っ暗と言う事はない。これから少しずつ月が満ちてくる、このタイミングを母は、計算して送り出してくれたのだろう。
しだいに震える寒さになってきたので、またシートを簡易テントにした。
それからもどんどん寒くなり、体力が奪われる。
母のテントは暖かったなぁ。
私にも火の魔法があれば。
母のやっていた真似をしてみる
手を合わせて前に出して、少し擦り「火よ」
やはり何も起こらない。

朝になり日があがると、急にさむさが和らいだ。
この時間帯に活動すればいいだろうが、寒さで夜寝られなかったせいで眠い。
少し横になるつもりで、気がつくと又暑い時間だ。

この繰り返しではまずいわ。
ぜんぜん距離が伸びない。

動けない時間帯のどちらかで、ちゃんと睡眠をとらないと

寒い時に寝るのは死の危険と隣り合わせだ。
この世界に来るきっかけは、酔っぱらって凍死だったのよね。

母の修行は、何であんなことをやらせて、毎回感じたことを報告させたのか?
「辛い 疲れる」と初めは言ってばかりいたわ。
水や木をはじめ、周りの全ての物の細かなことまで注意を向ける訓練だと、だんだんと気づいたんだっけ。

ここで今、何を感じればいいだろう?

その時、岩の下の穴から、砂漠猫が飛び出してきて、砂の上を這ってた蛇を捕まえて、又穴の中に戻った

こんなこと当たり前だと思って、気にもしてなかった。
持っているもので何とかしながら前に進むことしか考えていなかった。

この世界でも生きている動物がいる。
動物のように、ここで生きていくことができれば、時間はかかってもオアシスにたどり着けるはずだわ。
きっと、これを感じさせるための訓練だったんだわ。

お母様ありがとう。

でも、魔法のきっかけ は、どうしたら手に入るかしら。

でも今は、砂漠猫のように穴を掘ろう。

上の方の砂は熱かったが少し掘るとひんやりと感じた。
今日は涼しくなるまで、ここで過ごすことにしようと決めた。
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