遊び人ロイはハーレムスキル

烏帽子 博

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身から出たサビ

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ロイは、ほとんど眠れないまま、夜を過ごした。
エリエールもまた、ほとんど寝られないようだった。

朝になり、エリエールは「少し出掛けてくる」といい残して、部屋から出ていった。


「エリエールさん、またロイの話をしに来たの? ノロケだったら止めてよ。私もまだ彼のこと好きなんだから」
エリエールは、昨日の顛末をラビに話した


「バカなやつ!なに? まともそうなこと言って、こんな可愛い娘泣かせてるのよ。
ちょっと待ってて、今外出許可とって来るから。」


「でも、ラビさん、折角3日目迄頑張ったのに、いいの?」


「つかみかかったりしなけりゃ 大丈夫よ、きっと」


ドンドンとドアを叩く音がするとすぐにドアが開いた。
「入るわよ!」
ラビが、後ろにエリエールを伴って入ってきた

「アンタ 謝んなさいよ。どんだけ私が苦しんでるかわかる?
こんなつらい思いを獣人の女たちにもさせたのよ
その上こんな可愛い娘に終わった未練話をして苦しめてどうするの!
わたしだって わたしだって 今すぐ抱いて欲しいのに!」

俺は土下座した
「ラビ すまない。そんなに苦しめたのか。
エリエール、今、俺がみてるのは君だけだ、どうか、これからもパートナーでいてくれ。悪かった。」

「最低!」エリエールとラビが同時に言った

「ラビすまない そんなに苦しめたのか」だって?知らなかったで済ませるんだ!
エリエールは怒りを込めて言った

「エリエールさん ロイは、こんなバカだし、魅惑なんてハーレムスキル持ってるから、これからも、きっと女ができるわ。
それに耐えられる勇気がなかったら、どんなに辛くても、今わかれた方がいいわ。」

「ラビさん わたし、自分からロイのこと好きになったんじゃないのが、不安で
でも、今は、どうしようもなく好きになってて
彼のスキルも、わかっていても、これからどんな思いをするか恐くて
でも、ラビさんと話して、ずっと好きでいられると素敵だと思って
でも、色んな話を聞かされたら、やっぱり複雑で悩んで、どうしていいか分からなくて。
ロイのためなら何でもって思ってるつもりだけど、まだ、夜の相手とかは怖くて。
なのに聞かされる他の女の人はみんな、みんな…」
エリエールはラビに抱きついて、泣き出した。

「アンタのせいよ」ラビは、俺をにらみつけた。

しばらく、ラビの胸で泣いていたエリエールが、口を開いた
「ラビさんなら いいです」

「えっ!? なに言ってるの。」

「ロイだって今でもラビさん好きなんでしょ、ラビさんなら…… いいわ 私」

「エリエールさん 今さらそんな 無理なのよ」

「ラビさん、ロイと手を繋いでその言葉、もう一度言えますか。」

その後、誰も口を開かない時間がしばらく流れた。




「ロイ、今夜はラビさんの所に泊まって。明日は私と冒険者の仕事をしましょう。」

そんなわけで、3日ぶりにラビの部屋に入った。


ラビの部屋に入るなり
「今夜はおあずけよ。そこの隅で朝まで反省しなさい。」
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