遊び人ロイはハーレムスキル

シラカワの里の攻防

シラカワの里の警護の任務にエリックは就いていた。
冒険者なのに博打が好きで、大切な剣まで賭けたりした。
自分に嫌気を指して、酒に溺れてもみたが、やはりもう一度人生をやり直そうと、兵士に志願した。

こんな俺にツキは、ないよな
魔物の群れを前にして、これまでの自分の行いをを思った。

オーク剣士相手につばぜり合いをしてるところに、槍を持ったゴブリン二匹が俺を仕留めに来た。

ヤバい、これまでかと思った時に
何かが通り過ぎ、ゴブリンが倒されてる。

俺はオークを屠る事ができた。
そして又別の魔物との斬り合いに向かった。

さっき俺を助けたのが、獣人だとわかった。
その獣人は、かなりの強さで、次々に魔物を倒している。

「おい！お前！何で俺を助けた！」

「敵の敵は味方だ！」

こいつにとっても、魔物は敵なんだ、人間もこいつの敵なんじゃないか？
よく周りを見回すと、他にも兵士と共に戦う獣人が何人かいる。

奴隷の枷をしていない獣人が、俺たちと共に戦っている。

しかし、魔物の群れはすでに門を突破し、里は落城寸前だ。

あの獣人のおかげで、少しだけ寿命が伸びたけど、それもここまでかと思った時
雷鳴が響いた。


「エリは敵の中盤から後ろを叩いて、強すぎる魔法は禁止、なるべく個別でたのむ。ラビはエリの援護を頼む飛行系
に主に対応してくれ、その後は里の中での戦闘に加わってくれ
ミーナは最前線を助けに行ってくれ
クリネは、睡眠とか麻痺攻撃からの解除と、味方負傷者の回復をたのむ。余裕が有れば、味方兵士の防御力アップの魔法をたのむ。」


少しして
「飛行系は全部終わった。里の中を助けに行く。」ラビが言ってきた。

ミーナが「ライがいたのにゃ、人と一緒に戦ってるにゃ」
と報告にきた。

「よし俺も！」と言った瞬間
里の外側で、どでかい爆発が起きて、地響きがきた。

エリか？強すぎるのは止めるよう言ったのに

「あーっハハハ、オークキングごときが、歯向かうなんて百年早くてよ！」
ドラグスレイブ撃ったな。地形が変わってる。そして、性格も。

それをきっかけに、形勢逆転だ、里の中は残党狩りだ

ライとミーナが話をしてる
「ミーナ　無事にロイと会えたんだな
それにしても、お前のその強さは何なんだ。獣神みたいだ」

「他の仲間もそうなのにゃ、ロイのパーティーみんな強いのにゃ」

「さっきは、助かった、君は命の恩人だ」エリックが近寄ってきてライに礼を言った。

そこに里の兵士長がやってきた
「何でここに獣人が枷もはめずに居るんだ。汚らわしいこいつらを、捕らえて枷をはめよ！」

エリックがすぐに口をきった
「この獣人の方々は、私たちと共に戦い、私の命の恩人です。捕らえると言うのなら、私も捕らえて下さい」

「何だとぉ～　上官に逆らい　しかも獣人を庇うとは、反逆罪だぞ。死刑覚悟で言ってるのか！」

「私はあの時、死を覚悟しました、そこを彼が助けてくれたのです、一度死んだ身です。彼らを助けるためなら、死を問いません」

「ふっ　バカな奴だ、獣人に肩入れして何になる、どうせ下等で穢れた奴らだ。奴隷として売り飛ばしてやる！
おい！お前ら獣どもとこいつを捕らえろ！」

兵士長の言葉に、兵たちの誰一人反応しなかった。

「兵士長殿　あなたを拘束します」
兵士長は色々わめいていたが、二人の兵士にひきずられて行った。

エリックが「この一件で国と、沢山の冒険者も、敵に回したな。ここは、反逆者の里として攻められるぞ」

「それは、そうとも言い切れないよ。
国と周りの町や村全てに、我々の意志を表明するんだ、そして、我々の武力を知らしめる場を作るんだ。」

以下が後にシラカワアドレスと語り継がれる内容だ

「我々シラカワの里は、魔族の大群に攻められ、陥落寸前であった。
その時、多くの獣人がやって来て、我らと共に魔族と戦い、勝利した。
我々はこの恩を忘れない。我々は全ての獣人の人としての権利を全て保証する。全ての差別に反対し、奴隷制度を撤廃する。
我々は国に反逆する意思はない。
近隣の村や町に侵略する意思もない。
しかし、我々への、攻撃には、全力で反撃し、全てを殲滅する。
人類全種族の　全種族による　全種族のための政治をこのシラカワの里は、始める。」

この宣言に、エナ山での映像を添付して、近隣自治体に送りつけた。
国へはそれに加えて、兵士長の身柄と奴隷に強制労働をさせた者もつけた。