愛犬は、ウサ耳ロリ獣人に転生してチートスキル持ち

烏帽子 博

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第3章

決闘前夜

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「果たし状
私ブルースは、兄リチャードとモーリス伯爵家次女クレアとの婚約破棄及び私ブルースのローズウォール家への復権を求めて、兄リチャード・ローズウォールとの決闘を申込む。
決闘を拒否した場合は、上記条件を受け入れたものとみなし、世に知らしめる。

期日 3の月15日の正午
場所 サマンドール練兵場

尚、この果たし状の内容は、サマンドール伯爵家、モーリス伯爵家にも通知済みである。」

兄リチャードとの決闘する意志を固めたブルースは、エリザベート伯爵夫人の指示で、サマンドール伯爵家に「果たし状の写し」を持参して訪れていた。

「なんなんだこの 果たし状 は、誰が持ってきたのだ。」

「ウサ耳獣人の子どもを伴って、ブルースという若者が伯爵に面会したいと言って、この文を差し出しました。」

「ほう、そうか
ワシに会わせろとな。
ヨシ 人となりを見てやろう
直ぐに通せ」

ブルースは、エリザベートの策略を不思議に思っていた。

リチャードとクレアの婚約をよく思って無いはずのサマンドール辺境伯爵家にとって、リチャードが僕に変わったとしても、ローズウォール男爵家とモーリス伯爵家の繋がりが強まるのは同じことだ。

もしかしてエリザベート伯爵夫人は、サマンドール辺境伯爵家と敵対するのでは無く、協調を選ぼうとしているのかも。

でも、だとしたら、なんかの指示があるはずだ。
なんの指示も無いのは、どういう事だろう。

「ブルース なんか難しいこと考えてるの。恐い顔してるわよ」

「キャロ ごめんよ。
エリザベート夫人の指示で、ここに来たけど、ここでどうするべきか考えてたんだ。
だけと考えがまとまらなくてね。」

「だったら考えなければ楽よ」

「アハハハ そうだ、そうだよな。考えるのはエリザベート夫人やクレアに任せよう。」

「いつもの優しいブルースの顔になった。ブルース大好きよ。」

「俺もキャロが、大好きだよ。」

ブルースがキャロの頭を撫でていると

「伯爵がお会いになるそうです」

執事がやって来て、屋敷内に案内された。

ここでもやはり、伯爵は広間の奥に、周りは兵士に囲まれている。

「ローズウォール家を廃嫡にされたブルースです。
初にお目にかかります。こちらは従者のキャロです。
このたびは、お目通りかない、恐悦至極に存じます。」

「兄のリチャードと決闘するとな」

「はい、伯爵様の領内をお騒がせしますことをお許し下さい。」

「ワシがお主を打ち首にして、ローズウォール家につき出すとは思わなかったのか。」

「ローズウォール男爵は、喜ぶでしょうが、それではサマンドール伯爵様になんの得もありません。
それと、この場に私を討ち取れる人は、見当たりません。」

「お主を討ち取れる者がいないと言うとは大した自信だな。
皆の者、この者を捕らえよ。」

『キャロ 麻痺毒針で兵士を止められる』

『簡単よ ブルース』

『殺さないようにやってね』

一斉に動こうとした兵士が、バタバタとブルースに触れる事もなく倒れていく。

「なっ これは一体どういうことだ」

「ご安心下さい。麻痺毒ですので、兵士たちが死ぬことは有りません。
私を討ち取るどころか、触れる事も出来ませんでしたね。」

「ワシにどうしろと、申すのだ。」

「私が復権した際には、よしなに願います。
それだけです。
本日は、これで失礼させていただきます。
キャロ、麻痺毒の解毒剤を出して。」

キャロが小瓶を出してブルースに渡す

『一人に小さじ1杯で効くはずよ』

「このままほおって置いても
明日には皆さん回復すると思いますが、この解毒剤を小さじ1杯ずつ飲ませれば、早く回復するはずです。」

ブルースたちを見送ったサマンドール伯爵は、考えを巡らせていた

あのブルースという若者
食えんやつだな。
直ぐにでも、タイロンに代わってローズウォール男爵家の当主となるだろう。
小僧の分際で、ワシらを天秤にかけようとしているとはな。

当のブルースは、何も考えずにエリザベートに言われて訪問しただけだったが、サマンドール辺境伯爵を疑心暗鬼にするには、充分だった。

ブルースは、サマンドールの街に宿をとり毎日兵士の訓練を『観察』して決闘の日を待った。

ブルースの中には色々な兵士の戦い型がどんどんインプットされていった。


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