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第3章
決闘
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「ブルース 尻尾を巻いて逃げだしたクセに、よくも俺に決闘を申し込めたな
そんなにクレアが気に入ったのか。
どんな訓練をしたか知らないが俺に勝てるわけが無いだろう。
バカな奴だなぁ。
ワザワザ殺されにそっちから来てくれるとは、ありがたいこった。
楽に死ねるとは思うなよ。
じっくりいたぶってやるから、覚悟しとけよ。」
「これまでの僕とは違う。
これだけは言っておくよ。
最初から全力でかかってきていいからね。」
「ぐぬぬ ブルースの癖に生意気な」
決闘は、サマンドール辺境伯、モーリス伯爵を後見人として、冒険者ギルドのギルドマスターが審判を務めることになっていた。
開始の合図そうそうにリチャードは、剣に炎を纏わせた。
「燃えてしまえ」
リチャードが炎を飛ばすが、ブルースには当たらない。
「そんなんじゃあ、当たらないよ兄さん」
「余裕そうだなブルース。
確かに少しは、腕をあげたようだが、これでどうだ」
リチャードが剣を振り回すと炎の玉が連発されブルースに向かった。
ブルースは、ひょいひょいとそれを避けた。
「くそ なんで当たらないんだ」
「見きってるからに決まってるだろ。何発打っても、同じだよ」
「お前だって、避けてるばかりで、全然攻めてこないじゃないか。」
「僕が攻めたら、直ぐ終わっちゃうでしょ。
折角皆が見てるのに、簡単過ぎるのも悪いからさ、ファンサービスだよ」
「だまれ。その口、きけないようにしてやる。」
リチャードが剣を振り上げ、ブルースの間合いに入る。
リチャードが剣を振り下ろすより速く、ブルースの剣がリチャードの胴を薙いだ。
「浅い。まだまだ」
審判が継続を指示する。
「こんな傷、なんともないぞ」
「そうだね 致命傷にならないように加減したからね。
次は兄さんの右足を僕は狙うよ」
「予告だと。ふざけんな」
リチャードがまたも剣を振り上げようとした瞬間に、ブルースは踏み込んで、リチャードの右足に剣を突き刺した。
「ギャア」
リチャードは、足を押さえて転げ回っている。
「見苦しい」
どこからか父親のタイロンが乱入してきて、リチャードの首をハネた。
「男爵 神聖な決闘を穢すとは、あってはなりません。
あなたにはそれなりの処分が下されますよ。」
「決闘は、その者の勝利で終っていたではないか。
ローズウォール家の者は負けて恥を晒すことは許されないのだ。
不甲斐ない息子を手にかけてなにが悪い。」
タイロンは、血濡れた剣を脇で拭って、剣をブルースに向けた。
「我が息子のかたき 覚悟」
タイロンがブルースに切りかかってきた。
『武芸百般』スキルを持つタイロンの攻撃は、一つ一つが速く、そして重かった。
反撃には至らずとも、子どもの頃から見てきたタイロンの数数の技はブルースの目に焼き付いていた。尚且つここ数日訓練場で兵士を観察し続けたため、タイロンの技を紙一重で見切ることができた。
嵐のような、父の攻撃が止まった。
「なぜ、お前のような剣士でもないクソスキル持ちが、ここまで成長できたのだ。」
「父さん、僕のスキルはご存知の通り『観察』です。
観察することにより。相手のスキルの特徴、技量、癖がわかります。
父さんや兄さんの技は子どもの頃からよく見てます。
そして、今もしばらく受けに徹したので、充分に観察できました。」
「ハハハ、そういうことか、ブルース墓穴を掘ったな。
お前にまだ見せてない奥義で屠ってやる。 ゲフッ」
ブルースの剣が、深々とタイロンの腹に刺さった。
「そんな技出される迄待つわけないでしょ父上。
さらばです。」
ブルースは、一旦剣を抜き、直ぐに心臓めがけてタイロンの胸を深く突き刺した。
サマンドール辺境伯がすくっと立ち上がり。
「見事なりブルース殿。
兄リチャードとの決闘を制し、尚且つこれを不服としたタイロンを返り討ちにしたこと。
しかと見届けた。
これより、そなたがローズウォール男爵家の家長となることを認める。」
この決闘を観ていた観客から歓声があがった。
モーリス伯爵も立ち上がり
「リチャード死亡により、娘クレアとの婚約は、自動的に解消された。
聞けばこの決闘の発端は、我が娘クレアを巡ってのことと聞く。
この際に、私はそれを認め、ブルース殿が娘との婚姻を望むのであれば、それを許可し、祝福する。」
「ピーピー」
先程にもました歓声や口笛が練兵場に響いた。
「キャロ 親父と兄貴の亡骸を回収してくれ。
綺麗にしてから手厚い葬儀をしなきゃ
僕は、親殺し、兄殺しを背負ってこれから生きて行かなきゃならないんだ。」
「キャロは、いつでもブルースの味方だよ。
クレアもそうだよ。
ブルースは、一人じゃないよ。」
クレアが観客席から駆け下りて来て、ブルースに抱きつきキスをしようとしたが、ブルースは顔を横に向けて、それをかわした。
その代わり労るようにクレアの頭を撫でた。
キャロも負けずに、ブルースに抱きついてきた。
ブルースは、ようやく柔和な顔つきになった
「二人とも大好きだよ。僕の大切な恋人だ」
そんなにクレアが気に入ったのか。
どんな訓練をしたか知らないが俺に勝てるわけが無いだろう。
バカな奴だなぁ。
ワザワザ殺されにそっちから来てくれるとは、ありがたいこった。
楽に死ねるとは思うなよ。
じっくりいたぶってやるから、覚悟しとけよ。」
「これまでの僕とは違う。
これだけは言っておくよ。
最初から全力でかかってきていいからね。」
「ぐぬぬ ブルースの癖に生意気な」
決闘は、サマンドール辺境伯、モーリス伯爵を後見人として、冒険者ギルドのギルドマスターが審判を務めることになっていた。
開始の合図そうそうにリチャードは、剣に炎を纏わせた。
「燃えてしまえ」
リチャードが炎を飛ばすが、ブルースには当たらない。
「そんなんじゃあ、当たらないよ兄さん」
「余裕そうだなブルース。
確かに少しは、腕をあげたようだが、これでどうだ」
リチャードが剣を振り回すと炎の玉が連発されブルースに向かった。
ブルースは、ひょいひょいとそれを避けた。
「くそ なんで当たらないんだ」
「見きってるからに決まってるだろ。何発打っても、同じだよ」
「お前だって、避けてるばかりで、全然攻めてこないじゃないか。」
「僕が攻めたら、直ぐ終わっちゃうでしょ。
折角皆が見てるのに、簡単過ぎるのも悪いからさ、ファンサービスだよ」
「だまれ。その口、きけないようにしてやる。」
リチャードが剣を振り上げ、ブルースの間合いに入る。
リチャードが剣を振り下ろすより速く、ブルースの剣がリチャードの胴を薙いだ。
「浅い。まだまだ」
審判が継続を指示する。
「こんな傷、なんともないぞ」
「そうだね 致命傷にならないように加減したからね。
次は兄さんの右足を僕は狙うよ」
「予告だと。ふざけんな」
リチャードがまたも剣を振り上げようとした瞬間に、ブルースは踏み込んで、リチャードの右足に剣を突き刺した。
「ギャア」
リチャードは、足を押さえて転げ回っている。
「見苦しい」
どこからか父親のタイロンが乱入してきて、リチャードの首をハネた。
「男爵 神聖な決闘を穢すとは、あってはなりません。
あなたにはそれなりの処分が下されますよ。」
「決闘は、その者の勝利で終っていたではないか。
ローズウォール家の者は負けて恥を晒すことは許されないのだ。
不甲斐ない息子を手にかけてなにが悪い。」
タイロンは、血濡れた剣を脇で拭って、剣をブルースに向けた。
「我が息子のかたき 覚悟」
タイロンがブルースに切りかかってきた。
『武芸百般』スキルを持つタイロンの攻撃は、一つ一つが速く、そして重かった。
反撃には至らずとも、子どもの頃から見てきたタイロンの数数の技はブルースの目に焼き付いていた。尚且つここ数日訓練場で兵士を観察し続けたため、タイロンの技を紙一重で見切ることができた。
嵐のような、父の攻撃が止まった。
「なぜ、お前のような剣士でもないクソスキル持ちが、ここまで成長できたのだ。」
「父さん、僕のスキルはご存知の通り『観察』です。
観察することにより。相手のスキルの特徴、技量、癖がわかります。
父さんや兄さんの技は子どもの頃からよく見てます。
そして、今もしばらく受けに徹したので、充分に観察できました。」
「ハハハ、そういうことか、ブルース墓穴を掘ったな。
お前にまだ見せてない奥義で屠ってやる。 ゲフッ」
ブルースの剣が、深々とタイロンの腹に刺さった。
「そんな技出される迄待つわけないでしょ父上。
さらばです。」
ブルースは、一旦剣を抜き、直ぐに心臓めがけてタイロンの胸を深く突き刺した。
サマンドール辺境伯がすくっと立ち上がり。
「見事なりブルース殿。
兄リチャードとの決闘を制し、尚且つこれを不服としたタイロンを返り討ちにしたこと。
しかと見届けた。
これより、そなたがローズウォール男爵家の家長となることを認める。」
この決闘を観ていた観客から歓声があがった。
モーリス伯爵も立ち上がり
「リチャード死亡により、娘クレアとの婚約は、自動的に解消された。
聞けばこの決闘の発端は、我が娘クレアを巡ってのことと聞く。
この際に、私はそれを認め、ブルース殿が娘との婚姻を望むのであれば、それを許可し、祝福する。」
「ピーピー」
先程にもました歓声や口笛が練兵場に響いた。
「キャロ 親父と兄貴の亡骸を回収してくれ。
綺麗にしてから手厚い葬儀をしなきゃ
僕は、親殺し、兄殺しを背負ってこれから生きて行かなきゃならないんだ。」
「キャロは、いつでもブルースの味方だよ。
クレアもそうだよ。
ブルースは、一人じゃないよ。」
クレアが観客席から駆け下りて来て、ブルースに抱きつきキスをしようとしたが、ブルースは顔を横に向けて、それをかわした。
その代わり労るようにクレアの頭を撫でた。
キャロも負けずに、ブルースに抱きついてきた。
ブルースは、ようやく柔和な顔つきになった
「二人とも大好きだよ。僕の大切な恋人だ」
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