27 / 27
王宮へ
しおりを挟む
レミーは、レンドルフ伯爵家に仕える騎士数名を伴って、王宮へと向かった。
新伯爵として王家に認めてもらい、他家に対しても牽制する為だ。
ここサンライナ王国内では、王家が圧倒的な力を持ってはいるが、諸侯同士での小競合いも時々起こっている。
つまり群雄割拠の戦国時代で領土の奪い合いに関しては、王家も余り干渉してこないのだった。
その為、諸侯は、常に他家に対して力を誇示しておく必要があった。
まだ若い女性が当主ともなれば、なめてかかられ、近隣から攻め込まれる可能性もある。
レミーは、先手を打ちに来たのだった。
首都のサンライナは、流石に賑やかで、商店の呼び込みの声が聞こえたり、人気店なのか行列が出来てる店もあった。
行き交う人も種々雑多で、魔族、獣人、ドワーフ、エルフも見かけた。
予め使いを出していたので、王宮へはすんなりと入れた。
広々とした庭を抜けて、宮殿に着くと、立派な騎士が待ち構えていた。
「スケッチにカクノワか?久しいな。
伯爵が来ると聞いていたが?」
「相変わらずだな、モリスは。
こちらは、わがレンドルフ家の新らしい当主のレミー様だ。
つまりこの方が、レンドルフ伯爵だ。」
「これはこれは、可愛らしい伯爵様にあらせられますな。
私、王家近衛騎士団の団長のモリスです。
以後お見知りおきを願います。」
「モリス、早速だが王に接見したい。」
「はい、王様は既にお待ちかねです。
申し訳ございませんが、ご同行は、2名迄でお願いします。武器類もこちらでお預かりします。」
何度も来たことがある王宮だが、レンドルフ伯爵としての訪問は少し緊張したレミーだった。
謁見の間に通されるとそこには王様の他に第一王子のルイネンと第二王子のサイネンもそこにいた。
「レンドルフ伯爵からの隠居願いは本物と確認した。
今から正式にレミーは、レンドルフ伯爵を名乗ることを許す。」
「ありがとうございます。」
「して、レミー・レンドルフ伯爵は、これからどうするおつもりですか?」
「どうするとは?」
「結婚だよ。レミー。
久しぶりだね。ずいぶん強いレアスキルを得たみたいだね」
第一王子のルイネンが急に話に割って入ってきた。
「私のレアスキルのこと、何処までご存知なのかしら?」
「元レンドルフ伯爵からは、無敵だと聞いているが、どういうスキルかは、聞いておらん。
披露して貰えるか?」
「王様 ここでですか?」
「モリス!殺さない程度に相手しなさい。」
近衛師団長のモリスが剣の柄に手をかけようとする。
スケッチとカクノワがレミーをかばうように前に出る。
しかしモリスが剣を抜くことはなかった。
モリスの剣はレミーの手の中に有った。
「えっ?剣が!」
モリスが驚いた顔をする。
モリスの後ろ、王族からは正面に見える謁見の間の大きなドアが突然消える。
次の瞬間モリスの頭上にドアが出現して落ちてくる。
「ぐへっ」
モリスはドアの下敷になり、手先だけが見えている。
手が床をタップしてる。
〈これって降参の合図よね〉
モリスを収納するとドアは、支えを失い「バン」と音をたてて床におちた。
王族と私達の間にモリスを取りだしたが、ぐったりとして動かない。
レミーは、モリスに近寄り、『治癒』をかける。
モリスの体が光り出して、やがて光が収まるとモリスがゆっくりと起き上がった。
「王様、面目ございません。成すすべもなく完敗です。」
「モリス無理をさせて悪かったな。
無敵とは本当のようだな。しかも、治癒までとは、驚いた。
レミー・レンドルフ伯爵 お主の力 この国の為に使って貰えるか?」
「恐れながら王様、私の力は女神様より授かった力です。
我が身を守るためと、私が正しいと思えることにのみこの力は使いたく存じます。」
「我が意には沿わぬと申すか?」
「王様の心と私の心が1つならば、私は王国の剣にも盾にもなります。
ですが、私の力など無くともこの国は、良い国となれると思います。」
「さて、それはどういうことだ?
良い国とする方法とやらを、もう少し分かりやすく話して貰えるか?」
「身分の貴賤を問わず、他者を思いやり、他者に尽くす思いを全ての人が持てれば、理想郷ができましょう。
自分の為ではなく他者の為に働くのです。
先程モリス近衛師団長は王様の為に私に剣を向けようとしました。
王様は誰のために、私の力を計ろうとしたのでしょう。」
「ぐぬぬっ!
我が王国の為に決まっておろう!
生意気な物言いよの!」
「ここで、王様にお願いの儀がございます。」
「この上要求か?」
「はい、我が領より王国へお納めしている税を、これまでの半分にしていただきます。」
「何っ!それでは貴様こそ私腹を増やそうとしているではないか!」
「私の領の民より徴収する税も半分に下げます。
我が家に入る税は少なくなりますが、民の暮らしが良くなれば、税率は低くとも、税収は次第に増えるはずです。」
「そんなことがうまく行くはずが無い」
「戦争が無く、治安が良ければ、きっと成功すると思っております。
暫く見守っていただけませんか?」
「ならば、こちらからも条件を出そう。
第一王子ルイネンとの婚約をするのだ。
どうだ悪い話ではなかろう。将来の妃だぞ。
さすればお主の望む善政も思うが儘だ。」
「うぐぐ
でも、私は王子様のお顔は見知っておりますが…」
その時第一王子のルイネンがスルスルとレミーのそばにより、レミーの耳元で囁いた。
「ぼくは、レミーが婚約者なら嬉しいよ。
この艷やかな髪も綺麗だ。」
ルイネン王子は、レミーの髪にそっと触れてきた。
「えっ!はわわわ」
レミーは真っ赤になって俯いてしまった。
王様は微笑んで
「レミー・レンドルフ伯爵は無敵 とは言えんな、ハハハハ」
第一王子ルイネンとレミーの婚約は半年後に大々的に行われることとなった。
◇
「レミー、レンドルフ領の視察に来たよ。
さぁ出かけようよ。」
「うふふ、ルイネンったら、視察ですって。
私に会いに来たんでしょ。」
ルイネンは私の手をとって、私は抱き寄せられた。
顔が近い!
ルイネンの顔が近寄ってきた。
「えっえっ ちょっと待って」
わたしは俯いてしまった。
「んんんっ」
ルイネン王子の護衛のモリス近衛師団長が咳払いをしている。
「モリス そこにいたのか?」
ルイネンは手で追い払うようにしている。
「わたしは殿下のそばを離れる訳にはいきません。」
「そりゃここに来るまではそうだろうけど、レミーが居るからもういいだろ。帰る時まで二人にしてくれないか?」
「んあっ」
レミーはルイネンの腕の中でますます紅くなった。
「あの~
では視察に出かけましょう」
レミーはルイネンの腕の中からすり抜けて、彼の手を引いた。
街は活気に溢れ、露店からは、美味しそうな匂いが漂う。
商店では客呼びの声がしている。
「レミー様、これ食べて~」
串焼きを露店のおばさんが差し出してくる。
レミーはそれを受け取り、すぐにパクリと食べた。
ルイネン王子がレミーの手を掴みレミーの食べかけの串焼を食べた。
「うん、美味しいぞ
いくらだ?」
「お金なんかレミー様から貰えないよ。
もっと食べるかい?」
「『ただ食い』の客が居座ったら、まずいわよね。
また来るから~」
レミー達がたちさると
「ルイネン王子様、レミー様 御用達 お墨付きの串焼だよ~
いらっしゃい、いらっしゃい」
「商魂逞しいね。串焼1本で王家御用達の店か」
「それより何で私の食べかけを食べたの?別のも有ったのに」
「レミーのが美味しそうに見えたからに決まってるだろ」
「へっ」
レミーは恥ずかしくなって王子の手を放して駆け出した。
「えっ おい 待ってよ~」
「うふふ、コッチコッチ」
追いかけっこをしながら、中央広場までゆき
噴水に2人で腰掛けた。
走ったせいで上気して、鼓動が早い。
ルイネンへの恋慕が募っているのかしら?
「ねぇルイネン。どうしてそんなに積極的なの?」
「好きだからに決まってるだろ」
「んあっ。
じゃあ 何で私なんかが好きなの?」
「好きになるのに理由が必要かい?」
「じゃあ私のどこが好きなの?」
「レミーはぼくのどこが好きって言える?」
「う~ん
そうだ、私のことを好きって言ってくれる所かな」
「早くレミーを独り占めしたいよ」
「もう ルイネンったら~」
婚約披露宴では、国内外からの賓客が集められ、第一王子の婚約の名目のもと全ての所領への王国税が半額とされた。
王国は全ての産業が豊かになり、諸国より人も物も沢山流入するようになった。
そして、1年後、ルイネン王子とレミーは華燭の典を迎え、レミーは「聖王女」と後世まで永く讃えられた。
◇
ルイネン王子のレミーへの積極的アプローチは、ランドルフ男爵家のルーシー嬢からのアドバイスがあったらしい。
ちなみに、ランドルフ家の四角関係は、ルーシーが嫁ぎ、アレスも嫁を迎えることで、バランスが崩れ、メリッサの熱意にホセがほだされて、丸く収まっていた。
◇
ここまでお読みいただきありがとうございます。
感謝します。
この話はここで終わりとなります。
新伯爵として王家に認めてもらい、他家に対しても牽制する為だ。
ここサンライナ王国内では、王家が圧倒的な力を持ってはいるが、諸侯同士での小競合いも時々起こっている。
つまり群雄割拠の戦国時代で領土の奪い合いに関しては、王家も余り干渉してこないのだった。
その為、諸侯は、常に他家に対して力を誇示しておく必要があった。
まだ若い女性が当主ともなれば、なめてかかられ、近隣から攻め込まれる可能性もある。
レミーは、先手を打ちに来たのだった。
首都のサンライナは、流石に賑やかで、商店の呼び込みの声が聞こえたり、人気店なのか行列が出来てる店もあった。
行き交う人も種々雑多で、魔族、獣人、ドワーフ、エルフも見かけた。
予め使いを出していたので、王宮へはすんなりと入れた。
広々とした庭を抜けて、宮殿に着くと、立派な騎士が待ち構えていた。
「スケッチにカクノワか?久しいな。
伯爵が来ると聞いていたが?」
「相変わらずだな、モリスは。
こちらは、わがレンドルフ家の新らしい当主のレミー様だ。
つまりこの方が、レンドルフ伯爵だ。」
「これはこれは、可愛らしい伯爵様にあらせられますな。
私、王家近衛騎士団の団長のモリスです。
以後お見知りおきを願います。」
「モリス、早速だが王に接見したい。」
「はい、王様は既にお待ちかねです。
申し訳ございませんが、ご同行は、2名迄でお願いします。武器類もこちらでお預かりします。」
何度も来たことがある王宮だが、レンドルフ伯爵としての訪問は少し緊張したレミーだった。
謁見の間に通されるとそこには王様の他に第一王子のルイネンと第二王子のサイネンもそこにいた。
「レンドルフ伯爵からの隠居願いは本物と確認した。
今から正式にレミーは、レンドルフ伯爵を名乗ることを許す。」
「ありがとうございます。」
「して、レミー・レンドルフ伯爵は、これからどうするおつもりですか?」
「どうするとは?」
「結婚だよ。レミー。
久しぶりだね。ずいぶん強いレアスキルを得たみたいだね」
第一王子のルイネンが急に話に割って入ってきた。
「私のレアスキルのこと、何処までご存知なのかしら?」
「元レンドルフ伯爵からは、無敵だと聞いているが、どういうスキルかは、聞いておらん。
披露して貰えるか?」
「王様 ここでですか?」
「モリス!殺さない程度に相手しなさい。」
近衛師団長のモリスが剣の柄に手をかけようとする。
スケッチとカクノワがレミーをかばうように前に出る。
しかしモリスが剣を抜くことはなかった。
モリスの剣はレミーの手の中に有った。
「えっ?剣が!」
モリスが驚いた顔をする。
モリスの後ろ、王族からは正面に見える謁見の間の大きなドアが突然消える。
次の瞬間モリスの頭上にドアが出現して落ちてくる。
「ぐへっ」
モリスはドアの下敷になり、手先だけが見えている。
手が床をタップしてる。
〈これって降参の合図よね〉
モリスを収納するとドアは、支えを失い「バン」と音をたてて床におちた。
王族と私達の間にモリスを取りだしたが、ぐったりとして動かない。
レミーは、モリスに近寄り、『治癒』をかける。
モリスの体が光り出して、やがて光が収まるとモリスがゆっくりと起き上がった。
「王様、面目ございません。成すすべもなく完敗です。」
「モリス無理をさせて悪かったな。
無敵とは本当のようだな。しかも、治癒までとは、驚いた。
レミー・レンドルフ伯爵 お主の力 この国の為に使って貰えるか?」
「恐れながら王様、私の力は女神様より授かった力です。
我が身を守るためと、私が正しいと思えることにのみこの力は使いたく存じます。」
「我が意には沿わぬと申すか?」
「王様の心と私の心が1つならば、私は王国の剣にも盾にもなります。
ですが、私の力など無くともこの国は、良い国となれると思います。」
「さて、それはどういうことだ?
良い国とする方法とやらを、もう少し分かりやすく話して貰えるか?」
「身分の貴賤を問わず、他者を思いやり、他者に尽くす思いを全ての人が持てれば、理想郷ができましょう。
自分の為ではなく他者の為に働くのです。
先程モリス近衛師団長は王様の為に私に剣を向けようとしました。
王様は誰のために、私の力を計ろうとしたのでしょう。」
「ぐぬぬっ!
我が王国の為に決まっておろう!
生意気な物言いよの!」
「ここで、王様にお願いの儀がございます。」
「この上要求か?」
「はい、我が領より王国へお納めしている税を、これまでの半分にしていただきます。」
「何っ!それでは貴様こそ私腹を増やそうとしているではないか!」
「私の領の民より徴収する税も半分に下げます。
我が家に入る税は少なくなりますが、民の暮らしが良くなれば、税率は低くとも、税収は次第に増えるはずです。」
「そんなことがうまく行くはずが無い」
「戦争が無く、治安が良ければ、きっと成功すると思っております。
暫く見守っていただけませんか?」
「ならば、こちらからも条件を出そう。
第一王子ルイネンとの婚約をするのだ。
どうだ悪い話ではなかろう。将来の妃だぞ。
さすればお主の望む善政も思うが儘だ。」
「うぐぐ
でも、私は王子様のお顔は見知っておりますが…」
その時第一王子のルイネンがスルスルとレミーのそばにより、レミーの耳元で囁いた。
「ぼくは、レミーが婚約者なら嬉しいよ。
この艷やかな髪も綺麗だ。」
ルイネン王子は、レミーの髪にそっと触れてきた。
「えっ!はわわわ」
レミーは真っ赤になって俯いてしまった。
王様は微笑んで
「レミー・レンドルフ伯爵は無敵 とは言えんな、ハハハハ」
第一王子ルイネンとレミーの婚約は半年後に大々的に行われることとなった。
◇
「レミー、レンドルフ領の視察に来たよ。
さぁ出かけようよ。」
「うふふ、ルイネンったら、視察ですって。
私に会いに来たんでしょ。」
ルイネンは私の手をとって、私は抱き寄せられた。
顔が近い!
ルイネンの顔が近寄ってきた。
「えっえっ ちょっと待って」
わたしは俯いてしまった。
「んんんっ」
ルイネン王子の護衛のモリス近衛師団長が咳払いをしている。
「モリス そこにいたのか?」
ルイネンは手で追い払うようにしている。
「わたしは殿下のそばを離れる訳にはいきません。」
「そりゃここに来るまではそうだろうけど、レミーが居るからもういいだろ。帰る時まで二人にしてくれないか?」
「んあっ」
レミーはルイネンの腕の中でますます紅くなった。
「あの~
では視察に出かけましょう」
レミーはルイネンの腕の中からすり抜けて、彼の手を引いた。
街は活気に溢れ、露店からは、美味しそうな匂いが漂う。
商店では客呼びの声がしている。
「レミー様、これ食べて~」
串焼きを露店のおばさんが差し出してくる。
レミーはそれを受け取り、すぐにパクリと食べた。
ルイネン王子がレミーの手を掴みレミーの食べかけの串焼を食べた。
「うん、美味しいぞ
いくらだ?」
「お金なんかレミー様から貰えないよ。
もっと食べるかい?」
「『ただ食い』の客が居座ったら、まずいわよね。
また来るから~」
レミー達がたちさると
「ルイネン王子様、レミー様 御用達 お墨付きの串焼だよ~
いらっしゃい、いらっしゃい」
「商魂逞しいね。串焼1本で王家御用達の店か」
「それより何で私の食べかけを食べたの?別のも有ったのに」
「レミーのが美味しそうに見えたからに決まってるだろ」
「へっ」
レミーは恥ずかしくなって王子の手を放して駆け出した。
「えっ おい 待ってよ~」
「うふふ、コッチコッチ」
追いかけっこをしながら、中央広場までゆき
噴水に2人で腰掛けた。
走ったせいで上気して、鼓動が早い。
ルイネンへの恋慕が募っているのかしら?
「ねぇルイネン。どうしてそんなに積極的なの?」
「好きだからに決まってるだろ」
「んあっ。
じゃあ 何で私なんかが好きなの?」
「好きになるのに理由が必要かい?」
「じゃあ私のどこが好きなの?」
「レミーはぼくのどこが好きって言える?」
「う~ん
そうだ、私のことを好きって言ってくれる所かな」
「早くレミーを独り占めしたいよ」
「もう ルイネンったら~」
婚約披露宴では、国内外からの賓客が集められ、第一王子の婚約の名目のもと全ての所領への王国税が半額とされた。
王国は全ての産業が豊かになり、諸国より人も物も沢山流入するようになった。
そして、1年後、ルイネン王子とレミーは華燭の典を迎え、レミーは「聖王女」と後世まで永く讃えられた。
◇
ルイネン王子のレミーへの積極的アプローチは、ランドルフ男爵家のルーシー嬢からのアドバイスがあったらしい。
ちなみに、ランドルフ家の四角関係は、ルーシーが嫁ぎ、アレスも嫁を迎えることで、バランスが崩れ、メリッサの熱意にホセがほだされて、丸く収まっていた。
◇
ここまでお読みいただきありがとうございます。
感謝します。
この話はここで終わりとなります。
0
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~
みつまめ つぼみ
ファンタジー
17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。
記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。
そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。
「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」
恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
喪女だった私が異世界転生した途端に地味枠を脱却して逆転恋愛
タマ マコト
ファンタジー
喪女として誰にも選ばれない人生を終えた佐倉真凛は、異世界の伯爵家三女リーナとして転生する。
しかしそこでも彼女は、美しい姉妹に埋もれた「地味枠」の令嬢だった。
前世の経験から派手さを捨て、魔法地雷や罠といったトラップ魔法を選んだリーナは、目立たず確実に力を磨いていく。
魔法学園で騎士カイにその才能を見抜かれたことで、彼女の止まっていた人生は静かに動き出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
ランドルフにて
謂れわないわ…て?
謂れ「は」ないわ… では?
ご指摘ありがとうございます。