魔探偵探偵事務所

カクカラ

文字の大きさ
101 / 101
1章5節 盤上の世紀末

2-4 (122話)

しおりを挟む
どっかで聞いたことがある台詞。
女の声がしている。まさかとは思うが、あの人がいるとかないよな。ゆっくりと顔を声のした場所まで向けた。
誰かいると思ったら本当にいた。最悪の場面になった。

「なんでお前いるんだよ・・・?ここに来いなんて一言も言ってないぜ?」
「こそこそしてるのはわかってんの。それに何も分かってないなんて本当に思ってんの?先まで分かってるから依頼したんだけど。まさか、期待外れとか思ってないよね?ね、刑事さん」

誰が期待外れなんだよ。むしろ同行どうこうするって話も分かってんのかよ。
全部読まれてるみたいで、見透かされてるみたいでイライラが止まらない。
誰にこれをぶつける?ぶつける相手がいない。ぶつけても今いるのは全員魔探偵の人間で学生だぜ?
大人げないじゃないかよ。警察官がするレベル超えてるだろ。
かっこ悪い大人って頭にり込まれる。
人生ここで終わんの?ガタが一気にくるハメになるじゃんか。
ため息しか出なくなる。こんな事になるんなら最初から断っておくべきだったのかもしれない。

「ホントに断ろうと思ってるみたいですけど、簡単に降参させませんからね。ね、期待外れの西崎さん」
「期待外れだの的外れだの言うんじゃねーっ!」

なんで子供相手にムキになんてんだ?情けない恰好の連続で頭の機能が低下してる。糖分取りたい。糖分摂取とうぶんせっしゅ
こんな時に限って岩城は隣にいないし、大人一人に対して子供四人はないだろ。
大家族の大黒柱だいこくばしらになっておりますの状態に近い。冷静一人、やんちゃ二人、そして軽くボケに近い異常者一人。
様子を見るだけで一日の行動範囲が半日で尽きるレベル。だから、糖分摂取したいんじゃないか。
心の中で心底しんそこ呆れてる自分が嫌になる。

「じゃあ、本題に入りましょうか。今回はあくまで護衛任務ごえいにんむ。依頼者である星浮 央樹の護衛をする、それだけの任務になります。あくまでも何もなければそれで終わり。次の日に移行になるだけの簡単な任務。しかし、軽い気持ちでやったら命を奪われかねない事態になる事を予想しておいてください」
「前に怪我をした人物は星浮の一つ上にいる玉喜 拡史たまよし かくし。まだ初段といえども実力はそこそこある。が、この4日前の事。将棋会館しょうぎかいかんで先輩の将棋を視聴しちょうし終えて帰る頃、何者かに襲われ全治10日という怪我になってしまった。怪我って言っても利き手である右手に刃物のような切り傷になったんだけど」

その後の調べによって玉喜は「誰にも恨まれるようなことは一切していない」と主張し、警察での処理によって被害届を受理された。
犯人の特徴は身長160センチから170センチ内で、細身で黒いパーカーを着ていた。男性か女性かはわからなかったが、フードを被っていたいたのと黒いマスクをしていたためか性別の判断がつかなかったと本人が主張していたことを西崎から報告された。
どんな些細な事でもいいから何かあったかの質問については何もなかった。
だが、一つだけ怪しい事が起こっていたという。
それは怪我をする一週間前に宛先のわからない封書が届いていた。
住所も宛名もない封書が届いている事を不可思議に思いながら自宅に戻ってその封書を開けたという。
でも、怖さのあまり中身を見ることはなかった。いたずらだろうと半分気を逸らしていたが、その翌日に将棋会館のボードに脅迫文きょうはくぶんともとれる内容が書いてあったという。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

不思議なショートストーリーたち

フジーニー
ミステリー
さくっと読める短編集 電車内の暇つぶしに、寝る前のお供に、毎日の楽しみに。

【アラウコの叫び 】第4巻/16世紀の南米史

ヘロヘロデス
歴史・時代
【毎日19:20投稿】 4巻は、序盤は「推理もの」、中盤から後半は「ロマンスもの」が展開されます。 ・サンティアゴで起こる「事件」と「裁き」 ・「アンデスの悪魔」として悪名を轟かせた狂気の老人カルバハルの存在感 ・ニドス家の兄妹の「行く末」 ・イネスとバルディビアとの「出逢い」と「結末」 大きく分けてこの様な展開になってます。 ------------------- 1500年以降から300年に渡り繰り広げられた「アラウコ戦争」を題材にした物語です。 マプチェ族とスペイン勢力との激突だけでなく、 スペイン勢力内部での覇権争い、 そしてインカ帝国と複雑に様々な勢力が絡み合っていきます。 ※ 現地の友人からの情報や様々な文献を元に史実に基づいて描かれている部分もあれば、 フィクションも混在しています。 動画制作などを視野に入れてる為、脚本として使いやすい様に、基本は会話形式で書いています。 HPでは人物紹介や年表等、最新話を先行公開しています。 公式HP:アラウコの叫び youtubeチャンネル名:ヘロヘロデス insta:herohero_agency tiktok:herohero_agency

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

【戦国時代小説】 甲斐の虎•武田信玄と軍師•山本勘助

蔵屋
歴史・時代
 わたしは、以前、甲斐国を観光旅行したことがある。  何故、甲斐国なのか?  それは、日本を象徴する富士山があるからだ。     さて、今回のわたしが小説の題材にした『甲斐の虎•武田信玄と軍師•山本勘助』はこの甲斐国で殆どの戦国乱世の時代を生き抜いた。そして越後の雄•上杉謙信との死闘は武田信玄、山本勘助にとっては人生そのものであったことだろう。  そんな彼らにわたしはスポットライトを当て読者の皆さんに彼らの素顔を知って頂く為に物語として執筆したものである。  なお、この小説の執筆に当たり『甲陽軍鑑』を参考にしていることを申し述べておく。  それでは、わたしが執筆した小説を最後までお楽しみ下さい。  読者の皆さんの人生において、お役に立てれば幸いです。  

処理中です...