宇宙人へのレポート

廣瀬純七

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三日目

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翌朝、紗栄子は再びゼリウス星人からのメッセージで目を覚ました。恐る恐るスマートフォンの画面を確認すると、今日もいくつかの「質問」が届いている。

**ゼリウス星人観測本部より:**

> **質問**:食事の好みや嗜好に変化はありますか?また、体の新しい生理機能について、観察や違和感はありませんか?特に「新しい体での感覚」について、詳細に記録をお願いしたいと思います。

紗栄子は頭を抱えた。「昨日のこと、気にしすぎたかも」と思いながらも、宇宙人が体の細かいところまで観察を強調する意図が理解できなかった。しかし、なんとか応えなければならない。

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その日の午後、紗栄子はまたしてもカフェで直人と合流し、お互いの報告内容について話し合うことにした。椅子に座ると、彼女は開口一番こう言った。

「ねえ直人、あの宇宙人、なんか…おかしくない?なんでこんな個人的なことばかり聞いてくるの?」

「たしかに、昨日の質問もそうだけど…普通に生活のこととか、感覚がどうとか聞いてくるの、正直戸惑うよな…」

「でしょ?それに、『新しい体での感覚』って、なんか無神経というか…私も、君も、そんなのうまく説明できないじゃない」

二人は顔を見合わせて、ため息をついた。観察対象である以上、無視するわけにもいかないが、どうにか適当にまとめて回答するしかなさそうだった。

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その後、紗栄子は「体の感覚」について、気づいたことを思い出しながらレポートにまとめた。

**第三日目:紗栄子のレポート**

> 今日もゼリウス星人から体の機能についての質問が届いた。正直、何を書けば良いのか戸惑っている。男性の体というものを理解するのは簡単ではないし、変化に対する観察といっても微妙だ。どうやら彼らは人間の体のあらゆる面を知りたいらしい。自分もそのつもりで観察しようとは思うが、もう少し普通の質問を期待したい。

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**第三日目:直人のレポート**

> 紗栄子から、宇宙人の質問が少し変だという話を聞いた。たしかに、体の「生理的な反応」について聞かれるのはちょっと…なんだか複雑な気分になる。今のところ生活には大きな支障はないけど、お互い違和感がありすぎる。でも、こうして紗栄子の視点を理解するのも面白いと思い始めた。

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その夜、二人は宇宙人からの突拍子もない質問に驚きつつも、少しずつ「観察対象」としての生活に慣れていく覚悟を決めていた。
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