タイムトラベルノート2

廣瀬純七

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二人の秘密

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翌日の昼休み、明菜はいつものように親友の愛と一緒に給食を食べていた。昨日の出来事を思い出しながら、ふと愛に話してみたくなった。  

「ねえ、愛ちゃん……昨日さ、初めて生理が来たんだ。」  

愛は驚いた表情を見せた後、すぐに優しく笑った。  

「やっぱりそうだったんだ。保健室で先生に話してるときの様子で、もしかして初めてかなって思ったの。」  

「うん、そうだったの。お腹痛いし、焦るし、どうしていいかわからなかったけど……愛ちゃんが助けてくれて、本当にありがたかったよ。」  

明菜は照れくさそうに言いながら、愛に感謝の気持ちを伝えた。すると、愛は少し照れたような顔をして、意外なことを話し始めた。  

「実はね、私も初めてのとき、めっちゃパニックになったんだよ。」  

---

### 「愛の初体験」  

明菜はその言葉に驚いた。愛はいつも冷静で、しっかり者のイメージがあったからだ。  

「愛ちゃんも!? いつの話?」  

「えっとね、私の初めては去年の夏だったの。ちょうどプールの授業が始まる前でさ、教室でお腹が痛いなって思ってたんだけど、最初は気づかなくて……。」  

愛は苦笑いしながら続けた。  

「それでね、更衣室で水着に着替えようとしたら、下着に血がついててびっくりしちゃったの。慌てて先生に相談して、すぐに保健室に行ったんだけど、そのときはめちゃくちゃ恥ずかしかったよ。」  

「そうだったんだ……。私も昨日は恥ずかしくて、もうどうしようかと思ったよ。」  

明菜は愛の話を聞きながら、自分だけが特別な経験をしたわけではないんだと感じ、少し気が楽になった。  

---

### 「心強い親友」  

「でもさ、生理って初めてだと本当に大変だよね。」  

明菜がそう言うと、愛はうなずきながら笑った。  

「うん、大変。でも、私たちだけじゃなくて、他の女の子たちもみんな経験することだからさ。だから、そんなに気にしなくても大丈夫だよ。」  

「そうだね……ありがとう、愛ちゃん。」  

「それに、何か困ったことがあったら私に相談してね。私も最初はお母さんとか友達にいっぱい助けてもらったし、今度は私が明菜ちゃんを助ける番だから!」  

愛の優しい言葉に、明菜の胸が温かくなった。  

「愛ちゃんって、本当に頼りになる親友だよね。」  

「当たり前でしょ。私たち、親友なんだから!」  

二人は顔を見合わせて笑った。  

---

### 「秘密の共有」  

放課後、帰り道を歩きながら、明菜はふと思ったことを愛に尋ねた。  

「ねえ、愛ちゃんって、初めてのとき怖くなかった?」  

「怖かったよ。正直言うと、最初は『これって病気かな?』って思っちゃったくらい。お母さんに話したら、『おめでとう』って笑われて、それでやっと安心できたんだ。」  

「おめでとう、かぁ……。なんか、その言葉を聞くとちょっと前向きになれる気がするね。」  

「うん、だって体が成長してる証拠だからね。そう思えば、生理もそんなに嫌じゃないかもよ?」  

愛の言葉に、明菜は小さくうなずいた。  

「これからも、何かあったら愛ちゃんに頼るね。」  

「もちろん! でも、明菜ちゃんも私が困ったときは助けてよ?」  

「うん、約束する!」  

二人は笑いながら、春の風が吹く道を並んで歩いていった。生理という新たな体験を通して、明菜はますます愛との絆を深めたのだった。  
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