我々は記憶喪失。学校で彼は知的な少女に説教される。解脱してそのまま転生。哲学的な彼女シリーズ第一弾

イチクジモッチャガ

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感想の纏まらない内に

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 今、この端のぼやけた浴槽を心地良いと思ってしまっている。恥じらいと呼べるは無くて、目前の話を聞きたくないでもないが、それよりも、

 そういえば、ワイシャツっていうのはホワイトシャツで、これは元々肌着なんだよなあ、この2年でとうとう誰の裸を見ることも叶わなかったなあ、後で男共に混じり行ってベタに執着して叶わぬベタを解いてもらわねばならぬ。ベタなどないと。

 「、」

 憐れみを誘うような口ぶりは決して漏れてはいないと、確かめようとする羞恥は耐え難くて、混濁の中、脇腹の痛みを見過ごした。鼻腔の震えの中に若干の喉の震えを混ぜて、私にとっては母音であるぞ、ほら、聞こえただろう君。

 「ほら、」

 「、」「、」「ああ、」

 彼女は真面目であった。義務感に走らされてこれを無視できぬその勇姿を尊重しようか。

 そこにおいては恩知らずな私も目を見開いて確かに首を振る。気付けばもう5限。
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