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#228 工業国家の市場
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「おお、活気がありますねぇ」
シュージは現在、工業国家の城下町にあるお店通りを訪れていた。
そこには路上での出店や、しっかりとした店舗があったりと様々な店が立ち並んでおり、一通り見て回るのにも相当時間がかかりそうだった。
「ふふふ、ミノリと買い物なんて、久々だな」
「お姉ちゃんとというか、シュージの案内がメインだけどね」
そして、そんな初めて来る場所を案内してくれるのは、元々約束していたミノリと、防人の仕事が休みという事で朝一から宿に突撃してきたサキナの姉妹だった。
「シュージは何か見たいもの決まってる?」
「そうですね、やっぱりまずは食材を見たいですね」
「だよね。 じゃあ、こっちの方だよ」
とりあえず最初はこの国で売られている食材が見たいという事で、食材を扱う店が多い場所へと案内してもらった。
「ふむふむ、中々品揃えが良いですねぇ」
「他の国と比べるとこの辺は暑いから、育つ作物とかに偏りはあるけどね」
サキナのそんな言葉通り、やはり野菜などはいわゆる夏野菜と呼ばれるような物や、暑くても育つ芋類、あとは香辛料の類も結構種類があった。
やはりお酒に合う料理を作るとなると、香辛料を使ったものが代表的と言えば代表的なので、この国ではかなり需要があるようだ。
「それでこちらは…… おお、凄いですねぇ」
そんな食材が売られている店を練り歩いていると、それはもう巨大な魚が売られているエリアがあった。
「ああ、こいつはこの辺の川で取れるビッグスケイルって魔物の魚だね」
その魚は大柄なシュージが両手を広げても足りないぐらいの体長で、見て分かるくらい鱗がびっしりと付いた見た目はかなり厳つい魔物だった。
シュージの前世で例えるならば、アマゾンなどで捕れるピラルクーが近いだろうか。
「こんな見た目だけど、身は凄い柔らかいしあっさりしてて美味いよ。 買う時はこっちのこれみたいに切り身で売られてる」
どうやらこの大きいマルの状態は客引き狙いで置いてあるだけのようで、その横には沢山扱いやすい切り身サイズのものが売られていた。
その他にも、この国の近くに流れている大河は上流から下流まででかなり環境が変わるそうで、そのため色んな魚が獲れるのだとか。
シュージが見たことあるものだと、鮎やニジマス、ヤマメなんかも売られていて、シュージはそれらを沢山買ってホクホク顔でお店を後にした。
「いやー、来て良かったですねぇ」
「自分が生まれ育った国の食材で、シュージがどんな料理作るのか楽しみだな」
その後もシュージは食材だけじゃなく、この国の職人が作った包丁やお皿などの食事周りのアイテムを色々と見て回った。
とりあえず調理器具に関しては先日ナーナに作ってもらった物があるので、調理器具とはまた違うアイテム…… 例えば包丁を研ぐ砥石なんかが売っていたので、そういう便利アイテムをちょこちょこ購入した。
「結構買ったね?」
「やはり職人の国という事もあって、どれも凄くものが良いので、思わず手に取っちゃいますねぇ。 お二人は退屈してないですか?」
「いや、シュージが楽しそうにしてるから、案内しがいがあるよ」
「私はミノリが隣にいるだけで楽しいから!」
――カランカランカランっ!!
そんな風に話したりしながらのんびりと通りを歩いていると、突然けたたましい鐘の音が城下町に響き渡った。
「っち、折角ミノリとの時間が取れたのに……!」
「サキナさん、これは一体?」
「あの鐘はあそこに見える火山から魔物が近くに降りてきてるって合図でね。 まぁ、私が防人として倒しに行くから心配ないよ」
「お姉ちゃん、私も手伝うよ」
「えっ…… い、いや、ミノリはギルドの皆んなと一緒に……」
「あの鐘が鳴るって事は、それなりに危ないかもって事でしょ。 人手は多い方が良いよね?」
「そ、それはそうだけど……」
「ねぇ、お姉ちゃん。 今回は行かせて?」
「ミノリ……」
「いつまでも、お姉ちゃんに守られるだけの私じゃないんだから。 小さい頃、私を傷付けた火山の魔物にリベンジして、証明してあげる」
「……分かった。 でも、絶対無理はしない事。 私を始めとした防人の指示には従ってくれ」
「うん、分かった」
「では、僕は戦力になってくれそうなボリーさんとグレースさんを呼んできますね。 その後はできる範囲でお手伝いをします」
「ありがとね、シュージ」
「いえいえ、お気をつけて」
それからシュージ達を始め、街の人達も緊急事態に備えて動き出した。
道中、先程買い物をした店の店員と聞いたところ、今回のような事はそこまで頻繁には起きないものの、珍しくはないらしい。
なので、周りの人達も慣れた様子で店の商品を片付けたり、家に戻ったりして万が一に備えていく。
そんな人達を見習い、シュージも足早に宿へと戻っていくのであった。
シュージは現在、工業国家の城下町にあるお店通りを訪れていた。
そこには路上での出店や、しっかりとした店舗があったりと様々な店が立ち並んでおり、一通り見て回るのにも相当時間がかかりそうだった。
「ふふふ、ミノリと買い物なんて、久々だな」
「お姉ちゃんとというか、シュージの案内がメインだけどね」
そして、そんな初めて来る場所を案内してくれるのは、元々約束していたミノリと、防人の仕事が休みという事で朝一から宿に突撃してきたサキナの姉妹だった。
「シュージは何か見たいもの決まってる?」
「そうですね、やっぱりまずは食材を見たいですね」
「だよね。 じゃあ、こっちの方だよ」
とりあえず最初はこの国で売られている食材が見たいという事で、食材を扱う店が多い場所へと案内してもらった。
「ふむふむ、中々品揃えが良いですねぇ」
「他の国と比べるとこの辺は暑いから、育つ作物とかに偏りはあるけどね」
サキナのそんな言葉通り、やはり野菜などはいわゆる夏野菜と呼ばれるような物や、暑くても育つ芋類、あとは香辛料の類も結構種類があった。
やはりお酒に合う料理を作るとなると、香辛料を使ったものが代表的と言えば代表的なので、この国ではかなり需要があるようだ。
「それでこちらは…… おお、凄いですねぇ」
そんな食材が売られている店を練り歩いていると、それはもう巨大な魚が売られているエリアがあった。
「ああ、こいつはこの辺の川で取れるビッグスケイルって魔物の魚だね」
その魚は大柄なシュージが両手を広げても足りないぐらいの体長で、見て分かるくらい鱗がびっしりと付いた見た目はかなり厳つい魔物だった。
シュージの前世で例えるならば、アマゾンなどで捕れるピラルクーが近いだろうか。
「こんな見た目だけど、身は凄い柔らかいしあっさりしてて美味いよ。 買う時はこっちのこれみたいに切り身で売られてる」
どうやらこの大きいマルの状態は客引き狙いで置いてあるだけのようで、その横には沢山扱いやすい切り身サイズのものが売られていた。
その他にも、この国の近くに流れている大河は上流から下流まででかなり環境が変わるそうで、そのため色んな魚が獲れるのだとか。
シュージが見たことあるものだと、鮎やニジマス、ヤマメなんかも売られていて、シュージはそれらを沢山買ってホクホク顔でお店を後にした。
「いやー、来て良かったですねぇ」
「自分が生まれ育った国の食材で、シュージがどんな料理作るのか楽しみだな」
その後もシュージは食材だけじゃなく、この国の職人が作った包丁やお皿などの食事周りのアイテムを色々と見て回った。
とりあえず調理器具に関しては先日ナーナに作ってもらった物があるので、調理器具とはまた違うアイテム…… 例えば包丁を研ぐ砥石なんかが売っていたので、そういう便利アイテムをちょこちょこ購入した。
「結構買ったね?」
「やはり職人の国という事もあって、どれも凄くものが良いので、思わず手に取っちゃいますねぇ。 お二人は退屈してないですか?」
「いや、シュージが楽しそうにしてるから、案内しがいがあるよ」
「私はミノリが隣にいるだけで楽しいから!」
――カランカランカランっ!!
そんな風に話したりしながらのんびりと通りを歩いていると、突然けたたましい鐘の音が城下町に響き渡った。
「っち、折角ミノリとの時間が取れたのに……!」
「サキナさん、これは一体?」
「あの鐘はあそこに見える火山から魔物が近くに降りてきてるって合図でね。 まぁ、私が防人として倒しに行くから心配ないよ」
「お姉ちゃん、私も手伝うよ」
「えっ…… い、いや、ミノリはギルドの皆んなと一緒に……」
「あの鐘が鳴るって事は、それなりに危ないかもって事でしょ。 人手は多い方が良いよね?」
「そ、それはそうだけど……」
「ねぇ、お姉ちゃん。 今回は行かせて?」
「ミノリ……」
「いつまでも、お姉ちゃんに守られるだけの私じゃないんだから。 小さい頃、私を傷付けた火山の魔物にリベンジして、証明してあげる」
「……分かった。 でも、絶対無理はしない事。 私を始めとした防人の指示には従ってくれ」
「うん、分かった」
「では、僕は戦力になってくれそうなボリーさんとグレースさんを呼んできますね。 その後はできる範囲でお手伝いをします」
「ありがとね、シュージ」
「いえいえ、お気をつけて」
それからシュージ達を始め、街の人達も緊急事態に備えて動き出した。
道中、先程買い物をした店の店員と聞いたところ、今回のような事はそこまで頻繁には起きないものの、珍しくはないらしい。
なので、周りの人達も慣れた様子で店の商品を片付けたり、家に戻ったりして万が一に備えていく。
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