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連載
#235 エルフの国、エリフォミアへ
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「よし、では行きましょうか」
「ああ、案内は任せてくれ」
本日、シュージは旅支度を整えて、蒼天の風を出発した。
それに同行するのは、今日も麗しいSランク冒険者のディアナで、目的地はエルフの国、エリフォミアとなっている。
「どんな場所なのか、楽しみですねぇ」
「私はちょっと憂鬱だけどね……」
今回の訪問はエリフォミアの王、ローランからの誘いで、主にエルフの国の食事について色々と教えてもらい、改善点があればそこも教える事になっている。
ディアナに関しては現地の案内と、トラブルなどが起きないようにエルフとの間を取り持つ役割を引き受けてくれている。
「まぁ、血の気の多い種族じゃないから、敵視はされないと思うよ。 ただ、エルフ以外の種族を知らない者が大多数だから、珍獣を見るような目では見られるかも」
「はは、それぐらいで済むなら可愛いものですよ」
この街とかだとシュージは割と有名人なので、もう無くなってきたが、他国に行ったりすると初対面の人はシュージを見て基本ビビったり驚いたりする。
そのため、他者から変な目で見られるのは慣れっこではあるので、そこはシュージは心配していなかった。
「移動は転移門で行くんだっけ?」
「はい。 先日来た手紙の一緒に、こちらが内封されてまして、これを使うとエルフの国に設置した転移門に繋がるそうです」
そう言ってシュージがディアナに見せたのは、カードキーのようなもので、これには魔法が組み込まれており、これを転移門に使う事で、行き先が指定できるそうだ。
「それにしても、エルフの国に転移門か。 時代は変わるものだね」
「まだ設置しただけだそうですけどね。 今後招待するという一部の国の代表や、特別な商人とかを招く際にしか使わないんだとか。 なので、一般開放とかは当分先になるんじゃないでしょうか」
「それでも大きな進歩だよ。 エルフは緩やかに滅んでいくかもと思っていたが、良き変化が訪れそうだね」
ディアナとそんな事を話している間に、転移門に辿り着いたので、そこにいた係員に鍵を渡し、行き先を指定してもらって転移門を通っていった。
すると、視界は木造の建物の中に切り替わり、門の前にはシュージの事を待っていたのか、1人のエルフの女性が立っていた。
「初めまして、シュージ様。 そして、ディアナはお帰りなさい」
「あれ、お母さんだ」
どうやらこの女性はディアナのお母さんらしいが、身長が170近くあるディアナに対して、お母さんは150ちょっとぐらいで、見た目もエルフだからか凄く若く、正直に言うとディアナの妹か、何ならディアナの方がお母さんと言われた方が納得できてしまう。
「私はアナベルと申します。 王に言われて迎えに参りました」
「わざわざありがとうございます。 改めて、シュージと申します」
「ディアナからの手紙で聞きましたが、この子はシュージ様の所属しているギルドに今はお世話になっているそうですね? 何か迷惑とかはかけていませんか?」
「いえいえ。 ディアナさんは若いギルドメンバー達に剣や魔法を教えてくださったり、時には料理を作るのを手伝ったりしてくれたり、その上で自らの冒険者としての仕事もしっかりなされてて、とても凄い方だと思いますよ」
「あら、そうなのですね。 誰彼構わず戦いを挑んだりしてなくて良かったです」
「はは。 その役目は我らが頼もしいギルドマスターが担ってくれていますので、ディアナさんも日々楽しそうですよ」
「まぁ、それはそれは」
「ち、ちょっと、シュージもお母さんも、私の話はいいからっ。 王様に会いに行くんでしょ?」
「そうでしたね。 では、国を少し見て回りながら、王の下へと行きましょうか」
それからシュージは、アナベルの案内に従って、エリフォミアの中を見て回っていった。
エリフォミアはまさに森と一体化しているという表現が正しい有様で、建物は基本的に大きな木を利用したツリーハウスになっていた。
更に、地面の所々に魔法陣が描かれていて、そこに立ったエルフの人が、シュンっと一瞬で木の上の方へ移動していたりと、独自の移動技術も確立されているようだった。
そして、それらを見学しながら歩くシュージに対して、予想はしていたがかなりの視線が飛んできていた。
だが、思っていたよりもそこに悪感情はなく、初めて見る外の人間にどうやら皆んな興味を持ってくれているようだった。
「どうだい? この国は」
「いやー、見た事ない物が多くてとても面白いですね。 色々と済んだら、またじっくりと見て回ってみたいです」
「この辺りは比較的若いエルフが多いですから、シュージ様に皆んな興味を持っているみたいですね。 王のいる場所に向かうに連れて、位の高い長命なエルフ達が増えていきます」
「ねぇ、お母さん。 年寄り共は大丈夫なの?」
「……正直に言うと、この国は一枚岩ではなくて、外との交流に反対する者…… 主に長く生きてきた方々なのですが、そういう方もいます。 けれど、彼らもこの国を大事に思っているからこそ、外との交流は危険だと言っているので、あまり悪く思わないでくださると助かります」
「もちろんですよ」
「ありがとうございます。 でも、シュージ様が外の知識を授けてくれて、それが良いものだと分かってもらえたら、彼らも考えを改めるかもしれません」
「責任重大ですねぇ。 まぁ、とりあえず僕にできる事を精一杯やらせてもらいます」
そんな会話もしつつ、シュージ達は王が待つ一際大きい大樹への道を進んでいった。
「ああ、案内は任せてくれ」
本日、シュージは旅支度を整えて、蒼天の風を出発した。
それに同行するのは、今日も麗しいSランク冒険者のディアナで、目的地はエルフの国、エリフォミアとなっている。
「どんな場所なのか、楽しみですねぇ」
「私はちょっと憂鬱だけどね……」
今回の訪問はエリフォミアの王、ローランからの誘いで、主にエルフの国の食事について色々と教えてもらい、改善点があればそこも教える事になっている。
ディアナに関しては現地の案内と、トラブルなどが起きないようにエルフとの間を取り持つ役割を引き受けてくれている。
「まぁ、血の気の多い種族じゃないから、敵視はされないと思うよ。 ただ、エルフ以外の種族を知らない者が大多数だから、珍獣を見るような目では見られるかも」
「はは、それぐらいで済むなら可愛いものですよ」
この街とかだとシュージは割と有名人なので、もう無くなってきたが、他国に行ったりすると初対面の人はシュージを見て基本ビビったり驚いたりする。
そのため、他者から変な目で見られるのは慣れっこではあるので、そこはシュージは心配していなかった。
「移動は転移門で行くんだっけ?」
「はい。 先日来た手紙の一緒に、こちらが内封されてまして、これを使うとエルフの国に設置した転移門に繋がるそうです」
そう言ってシュージがディアナに見せたのは、カードキーのようなもので、これには魔法が組み込まれており、これを転移門に使う事で、行き先が指定できるそうだ。
「それにしても、エルフの国に転移門か。 時代は変わるものだね」
「まだ設置しただけだそうですけどね。 今後招待するという一部の国の代表や、特別な商人とかを招く際にしか使わないんだとか。 なので、一般開放とかは当分先になるんじゃないでしょうか」
「それでも大きな進歩だよ。 エルフは緩やかに滅んでいくかもと思っていたが、良き変化が訪れそうだね」
ディアナとそんな事を話している間に、転移門に辿り着いたので、そこにいた係員に鍵を渡し、行き先を指定してもらって転移門を通っていった。
すると、視界は木造の建物の中に切り替わり、門の前にはシュージの事を待っていたのか、1人のエルフの女性が立っていた。
「初めまして、シュージ様。 そして、ディアナはお帰りなさい」
「あれ、お母さんだ」
どうやらこの女性はディアナのお母さんらしいが、身長が170近くあるディアナに対して、お母さんは150ちょっとぐらいで、見た目もエルフだからか凄く若く、正直に言うとディアナの妹か、何ならディアナの方がお母さんと言われた方が納得できてしまう。
「私はアナベルと申します。 王に言われて迎えに参りました」
「わざわざありがとうございます。 改めて、シュージと申します」
「ディアナからの手紙で聞きましたが、この子はシュージ様の所属しているギルドに今はお世話になっているそうですね? 何か迷惑とかはかけていませんか?」
「いえいえ。 ディアナさんは若いギルドメンバー達に剣や魔法を教えてくださったり、時には料理を作るのを手伝ったりしてくれたり、その上で自らの冒険者としての仕事もしっかりなされてて、とても凄い方だと思いますよ」
「あら、そうなのですね。 誰彼構わず戦いを挑んだりしてなくて良かったです」
「はは。 その役目は我らが頼もしいギルドマスターが担ってくれていますので、ディアナさんも日々楽しそうですよ」
「まぁ、それはそれは」
「ち、ちょっと、シュージもお母さんも、私の話はいいからっ。 王様に会いに行くんでしょ?」
「そうでしたね。 では、国を少し見て回りながら、王の下へと行きましょうか」
それからシュージは、アナベルの案内に従って、エリフォミアの中を見て回っていった。
エリフォミアはまさに森と一体化しているという表現が正しい有様で、建物は基本的に大きな木を利用したツリーハウスになっていた。
更に、地面の所々に魔法陣が描かれていて、そこに立ったエルフの人が、シュンっと一瞬で木の上の方へ移動していたりと、独自の移動技術も確立されているようだった。
そして、それらを見学しながら歩くシュージに対して、予想はしていたがかなりの視線が飛んできていた。
だが、思っていたよりもそこに悪感情はなく、初めて見る外の人間にどうやら皆んな興味を持ってくれているようだった。
「どうだい? この国は」
「いやー、見た事ない物が多くてとても面白いですね。 色々と済んだら、またじっくりと見て回ってみたいです」
「この辺りは比較的若いエルフが多いですから、シュージ様に皆んな興味を持っているみたいですね。 王のいる場所に向かうに連れて、位の高い長命なエルフ達が増えていきます」
「ねぇ、お母さん。 年寄り共は大丈夫なの?」
「……正直に言うと、この国は一枚岩ではなくて、外との交流に反対する者…… 主に長く生きてきた方々なのですが、そういう方もいます。 けれど、彼らもこの国を大事に思っているからこそ、外との交流は危険だと言っているので、あまり悪く思わないでくださると助かります」
「もちろんですよ」
「ありがとうございます。 でも、シュージ様が外の知識を授けてくれて、それが良いものだと分かってもらえたら、彼らも考えを改めるかもしれません」
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