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第17話 悪夢
二枚底をどうやってごますかと思ったら、高価な雪を使うことで鮮度を保つものを運んだように見せかけたのね。
どのくらいの雪が残っているか琳明は見えないのでわからないが、雪は高価なものだ。
すっかり冷え込み冬が近づいてきたとはいえ、この辺にはないのだからわざわざ今日のためにどこかからもってきたんだろう。
搬入を終えたあと他のものを運ぶのに使い回すというていなのだろう。
高価な雪をいじくり回すようなことは商人は嫌うし、かつ冷たい雪の下によもや人が入っているとは思うまい。
上手く考えたものね。
ただひとつ雪の下にこんな薄着で長時間いればどうなるかを除いて。
余りの冷たさに琳明は気がつけば意識を手放した。
体がだるく重い。間接は痛むし。頭もいたい。これは間違いなく風邪ね……
これから冬が来るというのに、あんな風に全身を冷やせばこうなるのは自然の摂理。
お腹がすいた、粥はまだだろうか。冬は薬屋にとって稼ぎ時だ。身体を温めるお茶や水浴びが出来なくなるから匂いをごまかすお香売れるものは病人に使う薬だけではない。
今日みたいな寒い日は小さい饅頭はすぐ冷めるからと人々は買わなくなるから、こんな日ばかりは気前よく大きな饅頭にしようそうすればすぐに冷めたりしないし数がでるだろう。
饅頭が沢山売れたら私は……私は…………
『琳明、麦粥ができましたよ。ほら今日は特別卵を一つ落としておきましたよ。精をつけてもう休みなさい』
母さん……ありがとう。風邪のときはこの麦粥を食べるとほっとする。
『冷えた身体には甘酒だ。中から温まるぞ』
父さん、そういってまた薬を混ぜた苦い酒じゃないでしょうね?
『姉ちゃん! ちんたら寝てる場合じゃないぞ』
もう、具合の悪いときくらいは静かにして頂戴。
あんたももう13歳でしょ。私があんたの歳には饅頭を売っていたんだから。
男ってだけで胡座をかいてちゃだめなのよ。
『姉ちゃん、起きないと大変なことになるぞ』
あんたはもうそういって、今度は何?
『李 琳明を明日付けで後宮に召し上げる』
この男は突然何を言い出すの? 戸惑う琳明とは裏腹に手をたたく音がした。
『でかした琳明、本当にお前が後宮に目仕上げられるとは。今夜はご馳走だ!』
祖父が手を叩いて喜んだ。
違う後宮なんかに私は行きたくない。
行きたくない下賜姫になんかなりたく…………
気がつけば琳明の立っている場所は家ではなかった。
ここはどこと後ろを振り向けば端正な顔立ちの男がたっていた。
『足掻け後宮の下賜姫様』
玲真の口角が上がる。
「いやぁぁ」
「琳明!!」
なだめるように琳明の背を向俊のてが撫でた。
「こ……うしゅん」
「目が覚めてよかった。冷たい水気のあるなかで動かなくなっていたから死んでしまったかと思った」
無事を確認するかのように琳明の頬を向俊は撫でる。
気絶していたことに琳明はようやく気がついた。あまりにも脱出方法が無謀すぎたのだ……
(先程までのは夢か……)
「何か温かい飲み物を貰える?」
「今湯を沸かしてこよう」
向俊はそういって去っていった。
起き上がった琳明は熱でぼーっとするなか辺りを見渡した。
どうやら琳明は簡易な寝台に寝かされていたようだ。
脇には水桶があり琳明の膝には冷たい水を含んだ布が落ちていた。
琳明が叫んで起き上がった拍子に額から落ちたのだと思う。
下女の粗末な服から琳明には二まわりは大きいが厚みのある服に代わっていた。
さてさて、ここは琳明の部屋でもなければ、後宮の宮でもない。
部屋に置いてある家具は失礼だが後宮にいたせいもあってずいぶんと粗末なものに見える。
琳明は自らの額に手を当てる。
熱のある自分ではどれくらい身体が熱くなっているいるのかはわからないが、身体の節々が痛くてたまらない。身体の反応もにぶいということはまだ熱が上がるのだろう。
起き上がっている場合ではない横になって少しでも身体を休めなければ……
しばらく横になっているとお茶をもって向俊が部屋に戻ってきた。
「飲めるか?」
その問に無言で頷いて熱で辛い身体を起こした。
久しぶりに飲む安物の市井にいたころよく飲んだ味に琳明はほっとしてしまった。
最近後宮で飲んでいたものの方が味も香りも桁違いに旨いものであったが、今はこのよく飲んだ味が懐かしく美味しかった。
「何か食べれそうか? いやこの場合は薬がいるか……しかし琳明が市井にいることがばれては」
無事市井にこれたのか……と向俊の独り言でわかる。
そして、琳明はこの町では顔を知られ過ぎている。
目立つ珍しい銀の髪が疎ましい。
「向俊、薬師ならここにいるから大丈夫よ。流行り病ではなく体が冷えたことによって風邪を引いただけ。熱はさらに上がるでしょうけれど薬を飲んでおとなしくしていれば早ければ明日にはだましだまし動けるようになるわ。そうね、葛根湯をとりあえず買ってきてちょうだ……まって、何か紙と筆はある?」
さらさらと筆を走らせる葛根湯がほしいこと、背丈はちょうど後宮になんとか入れる基準を満たす。
上游の薬がいい、熱が高いので念のため往診してほしい。
向俊に言った、薬屋『葛の葉』にいってほしいと。そして、今は店を父に表向きは譲り表舞台にすっかりでなくなったが、未だに薬屋『葛の葉』の実権を握る琳明の祖父『上游』をここに呼ぶために。
「店の者が断り文句を言ったらこう言うの「玉姫の名を出して上游に頼みたいと言えといわれた」とね」
店の中で使われる隠語だ。祖父の未だに抱えている客は特別だ。
今ではすっかり新規の客は祖父のところに紹介されてこなくなったが、皆決まってこう言ってきたのだ玉姫の紹介だと。
祖父もその名前をだされれば、仕方ないのうと受けるのだ。
店に堂々と琳明はいけないだからこそ祖父をこちらに呼ぶしかない。どうか、来てちょうだい。
向俊は琳明の書いた文を持ち部屋をあとにした。
どのくらいの雪が残っているか琳明は見えないのでわからないが、雪は高価なものだ。
すっかり冷え込み冬が近づいてきたとはいえ、この辺にはないのだからわざわざ今日のためにどこかからもってきたんだろう。
搬入を終えたあと他のものを運ぶのに使い回すというていなのだろう。
高価な雪をいじくり回すようなことは商人は嫌うし、かつ冷たい雪の下によもや人が入っているとは思うまい。
上手く考えたものね。
ただひとつ雪の下にこんな薄着で長時間いればどうなるかを除いて。
余りの冷たさに琳明は気がつけば意識を手放した。
体がだるく重い。間接は痛むし。頭もいたい。これは間違いなく風邪ね……
これから冬が来るというのに、あんな風に全身を冷やせばこうなるのは自然の摂理。
お腹がすいた、粥はまだだろうか。冬は薬屋にとって稼ぎ時だ。身体を温めるお茶や水浴びが出来なくなるから匂いをごまかすお香売れるものは病人に使う薬だけではない。
今日みたいな寒い日は小さい饅頭はすぐ冷めるからと人々は買わなくなるから、こんな日ばかりは気前よく大きな饅頭にしようそうすればすぐに冷めたりしないし数がでるだろう。
饅頭が沢山売れたら私は……私は…………
『琳明、麦粥ができましたよ。ほら今日は特別卵を一つ落としておきましたよ。精をつけてもう休みなさい』
母さん……ありがとう。風邪のときはこの麦粥を食べるとほっとする。
『冷えた身体には甘酒だ。中から温まるぞ』
父さん、そういってまた薬を混ぜた苦い酒じゃないでしょうね?
『姉ちゃん! ちんたら寝てる場合じゃないぞ』
もう、具合の悪いときくらいは静かにして頂戴。
あんたももう13歳でしょ。私があんたの歳には饅頭を売っていたんだから。
男ってだけで胡座をかいてちゃだめなのよ。
『姉ちゃん、起きないと大変なことになるぞ』
あんたはもうそういって、今度は何?
『李 琳明を明日付けで後宮に召し上げる』
この男は突然何を言い出すの? 戸惑う琳明とは裏腹に手をたたく音がした。
『でかした琳明、本当にお前が後宮に目仕上げられるとは。今夜はご馳走だ!』
祖父が手を叩いて喜んだ。
違う後宮なんかに私は行きたくない。
行きたくない下賜姫になんかなりたく…………
気がつけば琳明の立っている場所は家ではなかった。
ここはどこと後ろを振り向けば端正な顔立ちの男がたっていた。
『足掻け後宮の下賜姫様』
玲真の口角が上がる。
「いやぁぁ」
「琳明!!」
なだめるように琳明の背を向俊のてが撫でた。
「こ……うしゅん」
「目が覚めてよかった。冷たい水気のあるなかで動かなくなっていたから死んでしまったかと思った」
無事を確認するかのように琳明の頬を向俊は撫でる。
気絶していたことに琳明はようやく気がついた。あまりにも脱出方法が無謀すぎたのだ……
(先程までのは夢か……)
「何か温かい飲み物を貰える?」
「今湯を沸かしてこよう」
向俊はそういって去っていった。
起き上がった琳明は熱でぼーっとするなか辺りを見渡した。
どうやら琳明は簡易な寝台に寝かされていたようだ。
脇には水桶があり琳明の膝には冷たい水を含んだ布が落ちていた。
琳明が叫んで起き上がった拍子に額から落ちたのだと思う。
下女の粗末な服から琳明には二まわりは大きいが厚みのある服に代わっていた。
さてさて、ここは琳明の部屋でもなければ、後宮の宮でもない。
部屋に置いてある家具は失礼だが後宮にいたせいもあってずいぶんと粗末なものに見える。
琳明は自らの額に手を当てる。
熱のある自分ではどれくらい身体が熱くなっているいるのかはわからないが、身体の節々が痛くてたまらない。身体の反応もにぶいということはまだ熱が上がるのだろう。
起き上がっている場合ではない横になって少しでも身体を休めなければ……
しばらく横になっているとお茶をもって向俊が部屋に戻ってきた。
「飲めるか?」
その問に無言で頷いて熱で辛い身体を起こした。
久しぶりに飲む安物の市井にいたころよく飲んだ味に琳明はほっとしてしまった。
最近後宮で飲んでいたものの方が味も香りも桁違いに旨いものであったが、今はこのよく飲んだ味が懐かしく美味しかった。
「何か食べれそうか? いやこの場合は薬がいるか……しかし琳明が市井にいることがばれては」
無事市井にこれたのか……と向俊の独り言でわかる。
そして、琳明はこの町では顔を知られ過ぎている。
目立つ珍しい銀の髪が疎ましい。
「向俊、薬師ならここにいるから大丈夫よ。流行り病ではなく体が冷えたことによって風邪を引いただけ。熱はさらに上がるでしょうけれど薬を飲んでおとなしくしていれば早ければ明日にはだましだまし動けるようになるわ。そうね、葛根湯をとりあえず買ってきてちょうだ……まって、何か紙と筆はある?」
さらさらと筆を走らせる葛根湯がほしいこと、背丈はちょうど後宮になんとか入れる基準を満たす。
上游の薬がいい、熱が高いので念のため往診してほしい。
向俊に言った、薬屋『葛の葉』にいってほしいと。そして、今は店を父に表向きは譲り表舞台にすっかりでなくなったが、未だに薬屋『葛の葉』の実権を握る琳明の祖父『上游』をここに呼ぶために。
「店の者が断り文句を言ったらこう言うの「玉姫の名を出して上游に頼みたいと言えといわれた」とね」
店の中で使われる隠語だ。祖父の未だに抱えている客は特別だ。
今ではすっかり新規の客は祖父のところに紹介されてこなくなったが、皆決まってこう言ってきたのだ玉姫の紹介だと。
祖父もその名前をだされれば、仕方ないのうと受けるのだ。
店に堂々と琳明はいけないだからこそ祖父をこちらに呼ぶしかない。どうか、来てちょうだい。
向俊は琳明の書いた文を持ち部屋をあとにした。
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