夕日と白球

北条丈太郎

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新たなる野球部

才能を発見するキャプテン

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 キャプテンのタンピンは夏の大会出場に向けて守備の猛特訓を始めた。重点的に練習させたのは内野の連係プレーであった。バッテリーの夜空と太陽は特にしごかれた。
「おいテル、ここまでの守備練習見てどうよ? 気になったところを言ってくれ」
 タンピンはチームに合流した坂本照男に練習を見学させ、メモを取るように命令していた。
「……あ、あのですね。が、外野はレフト以外、特に問題ないと思います。な、内野はあの、ピッチャーとキャッチャーの打球処理がですね、ちょっと問題あるといいますか、その……」
 短気なタンピンはテルが言い終わるのを待たず、メモを奪って読み始めた。
「……うむ、なるほどな。確かにピーゴロの処理はヤバいな。っつうことはバント処理もヤバそうだ。う~ん、テル! お前ちょっとバントしてくれ! それとな! ハキハキしゃべれよ!」
 タンピンは有無を言わせぬ口調でテルに命じ、バッターボックスに立たせた。バント処理の練習ということで太陽は遅めの直球を投げた。するとテルは絶妙な位置にバントを決め、処理を焦った太陽が転ぶという結果を招いた。続けてテルがバントを決めると今度は夜空が処理ミスをした。
「……んん? おいテル! お前ってバント得意なのか? もうちょっと続けてくれ」
 次からは太陽が速球を投げ始めたが、テルは球の勢いを殺す見事なバントを何度も決めた。
 そこでタンピンはバッテリーを呼び、内角外角に投げ分けるよう指示した。するとテルはストライクとボールを見極め、四球を選ぶかバントを決めるという選球眼の良さを披露した。
「………テル! お前はバントも上手いしナイスセンだ! どういうことなんだ?」
 聞かれたテルは恥ずかしがりつつ、兄と一年間バントの練習を続けたという話をした。するとタンピンはナインを集め、テルのバントをじっくり観察するよう指示した。
「いいか! 何事も練習の積み重ねだ! テルを見習え! 全員守備につけ! 特訓だ!」
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