長いタイトル、くそ喰らえ。

mimikan

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責任の行方2

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ミナトの「本棚の例え話」を聞き終えた後、シズクの頭の中は、両親の死の真相、ギルの非道、命の危機、そして「アカシックレコード」「シフト」という壮大な話が混沌と渦巻いていた。

彼女の思考は完全に停止し、ただ一点を見つめ、ぼーっとしている。

そんなシズクの肩に、ゴウキの大きな手が優しく触れた。

「シズクさん。シズクさん。……シズク!」

最後は呼び捨てで、少し強めに呼びかける声に、シズクはハッと我に返った。

シズクは、ゴウキの顔を見つめ返す。

その瞬間、彼女の頭の中に、ギルから守られた時、ゴウキに必死に抱きついていた体温と感触が鮮明に蘇る。

怖くて必死だったとはいえ、思わず恥ずかしくなり、頬が熱くなった。

そして、アイの存在が放つ青白い光のおかげで、ゴウキの顔がよく見える。

彼の豪快でありながらも真剣な眼差し、そして傷ついてもなお頼もしい大柄な姿は、シズクの好みのタイプそのものだった。

急に、心臓がバクバクと高鳴り始めた。(すごくカッコいい……)

ゴウキは、血と汗で汚れた顔ながらも、シズクを真剣に見つめたまま、口を開いた。

「混乱しているこの状況で言う事じゃないかもしれないが、聞いて欲しい」

真剣な口調。ゴウキの真剣な瞳に、シズクの心は弾むように跳ね上がった。

(こんなに男の人に見つめられるのは初めて……。あんなに体を張って守ってくれるなんて、もしかして一目惚れをされたの?)

(もしかして、今から告白でもされるの?この場で?さすがにないよね。でもさっきシズクと呼び捨てにした……でも……)

シズクは口元が思わず緩むのを抑えきれず、胸をドキドキさせながら、淑やかに尋ね返す。

「何でしょうか?」

シズクの反応に、ゴウキは満点の笑顔を見せた。

「トイレはどこだ?うんこしたいのだか」

「…………は?」

シズクの思考は、一瞬で再び停止した。顔から血の気が引く。

心の中のロマンチックな幻想が、乾いた音を立てて崩れ落ちる。

「いや、だから。うんこしたいのだか」

隣で全てを聞いていたアイは、冷たい視線でゴウキを一蹴した。

「デリカシーがないですね」

シズク「 …………」

シズクは、自分の胸の高鳴りが、全て勘違いであったという事実に打ちのめされる。

ゴウキ「多分、昨日食った何かに当たったな。これは下痢だ、下痢」

アイはさらに嫌悪感を露わにする。

「汚いですね。早くこの場から消えてください」

シズクは、半ば呆然としながらも、トイレの場所を思い出す。

「……共用トイレが南の方にあります」

ゴウキは、その言葉を聞くと、満身創痍の体勢ながらも最高の笑顔で感謝した。

「ありがとう!恩に着る!」

ゴウキは、ドスドスと、南の方角へ一目散に駆けていった。

シズクの胸には、恋の予感と、うんこ男というあまりに大きなギャップだけが残された。
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