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はじまりの
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桜色の魔力の残滓が揺蕩う中、視界の片隅にかろうじて捉えた半分になった魔物、それが動かなくなったのを確認したところで
……ガクン あ、ダメだ力がはいらない。
「トーノ!トーノ!」
薄れゆく意識のなかでオトハの泣き叫んだ声がいやに耳に残った。
……ごめんな
◇
「……ッぅ」
身体中が軋むように痛い。
痛い?へ?生きてる……?
鼻孔をくすぐったのはツンとした薬草の匂い。
その香に身体中が包まれてる。
ゆっくりと上体を起こす、ボキボキとまるで長時間寝て起きた後のように間接が鳴る音がした。
そして自らの状態を確認していく。
胸当て等、防具も外され、簡素な麻でできた服を着ている。
グーパーグーパーと手を握りしめては離してを繰り返す。
先ずは左手から、問題はない。
右手は重い。ん?
「……オトハ?」
俺の右手をすがり付くように抱き締めて眠るオトハがいた。
「ん、んぅ……?ト、トーノ!」
カバッと起きて抱きついてくる。
「く、苦しいよ」
「トーノ!トーノォ!よかった、目が覚めた」
ぎゅっと背中に回された腕、俺の肩に伝わる涙の湿りが自然と言葉をはかせた。
「……ごめん」
「トーノのばぁかぁ、」
泣きじゃくる彼女の背中をポンポンとあやしながら、俺は暫くこの心地よい苦しさに身を委ねていた。
◇
どれくらいの時間が経過したのだろうか、ようやく泣き止んだオトハはぽつりぽつりと俺と戦場で別れた後のことを話してくれた。
あの後、オトハたち三人は無事に本陣へとたどり着けたらしい。
そして、チグサ嬢を医療班にあずけたあと、再び俺を助けに戻った。
ここまでは知ってる、助けてもらったから。
「二人は、アルミ様とチグサ様は無事か!?」
「……うん、大丈夫、二人とも生きてる、少し治療に時間がかかるみたいだけれど命に別状はないって」
「……そっか」
「あの魔物を倒したあと気を失った俺とアルミ様をオトハが連れて逃げてくれたのか?」
「ううん、私じゃない」
なんでも二人が俺を助けに戻ろうとした所で王都からの応援が到着したそうだ。
《剣聖》率いる騎士団の精鋭部隊と聖女を中心にした《封印の祭殿》を再封印するための巫女たちだ。
《剣聖》リンドウ=フォン=アイゼンフィート、チグサ嬢の父親にしてユナイト王国最強の騎士である。
《聖女》は結界系統の術式を得意とする魔術師の中でもとりわけ優れたものへ与えられる称号であり、役職である。
ユナイト王国では現在4人が認定されており、今回はそのうちの一人が同行してるらしい。
《封印の祭殿》を鎮めるため祭殿を囲う森へ向かうこの部隊に二人は同行して、途中で俺の魔力を感じとって飛び出したそうだ。
そこからは知っての通り、俺を庇ってアルミ嬢が毒針に倒れ、最期の力で俺に魔力を託した。
そして《同調魔法》を発動させ敵を打ち倒した。
俺はそこで気を失った。
動けなくなった俺達を保護してくれたのが剣聖の部隊だった。
だから俺は今生きている。
剣聖たちは《封印の祭殿》を周辺の森ごと結界で覆った後、結界外の魔物を伐っていった。
彼らによってSランク含めた強大な魔物が倒され、ひとまずは戦が終わったみたいだ。
そんな中で俺は3日間も眠っていたらしい。
その間、オトハは付きっきりで看病してくれていたみたいだ。
怪我自体は大したことなかったのだが、極度の疲労と魔力切れによるものだと診断を受けていた。
アルミ嬢は魔力切れに加えて出血多量、チグサ嬢は障気に蝕まれており、二人は重症であった為、オトハに出来ることはなく、医師からは命に別状はないと言われていたものの、俺も目が覚めなくて不安でしかたなかったみたいだ。
「……ごめん」
「うぅ……ぐず、ぐす……ゆるさない、もうかってなことしないで、どこにもいかないで」
ただ彼女の涙が深く俺の胸に突き刺さった。
◇
目が覚めてから一週間、重症で動かせない二人をハクレンに残し俺とオトハ、他のクラスメイトたちは学園に戻っていた。
二人がいない日常を過ごす。
クラスメイトたちもどこか浮わついたままだ。
いつもと変わらない教室。
けれど彼女たちがいないだけで……
◇
それから一月が経過して、二人が学園に復帰する日が来た。
「お久しぶりです、トーノさん」
「……チグサさまッ」
「はい、貴方のチグサですッ」
そういってお茶目に笑う彼女をみて、自分の顔がくしゃくしゃになるのがわかった。
ああ、よかった、ぶしで、ほんとに
「私たちの感動の再会をもう少し堪能したいところですけど、今日は姫様に譲ってさしあげます、姫様は寮の自室にいらっしゃいますから会いに行ってあげてください」
「……はい」
◇
チグサ嬢と共に寮へと向かい歩く。
いつも歩く道のりも何故か長く長く感じた。
風に揺られながら考える。
いや、ここ一ヶ月ずっと考えていた。
俺は彼女たちの隣に居る資格はないんじゃないかって、
《同調魔法》訓練で1度も発動させることが出来なかった信頼の魔法。
発動出来なかった理由はずっと前からわかっていた。
俺が拒絶していたからだ、俺がずっとひとりぼっちだと思っていたからだ。
元の世界では物語の中だけだった魔法が当たり前に日常の中にあって、魔物とかいう化物が簡単に人の命を奪うセカイ、常識から何もかもが違うセカイで俺は孤独を感じていたのだ。
独りなのが辛くて、確固たる繋がりが欲しくて、
身体を重ねている時だけがその寂しさを紛らわせてくれて、
何がハーレムだよ、ただ寂しかっただけじゃないか、
ちがうだろ、気づいていたはずだ、彼女たちの優しい眼差しが、ここに居ていいって言ってくれていることに、
居場所なら等の昔にできてたんだ。
ただ俺が気がつかない振りをしていただけ。
今回の結果はそんな俺の弱さが招いたものだった、だから俺はもう皆の側にいる資格なんて……
チグサ嬢はなにも言わずただその歩調を俺に合わせてくれていた。
アルミ嬢の部屋の前にたどり着いた。
ノックをする。
「どうぞ開いています」
「それでは私はここで待っていますね」
チグサ嬢に頭を下げて部屋にはいる。
……覚悟はできてる。
「久しぶりですね、トーノ」
その姿を、その声を聴いた瞬間、訪れたのは深い安堵だった、良かった生きてる。
彼女はベットに横になり、上体だけを起こして俺を見ていた。
「……アルミさま、俺、おれ」
俺がちゃんと自分の心に、彼女たちに向き合っていれば、《同調魔法》を最初から使うことができて、彼女たちが死にかけることもなかったのだろう。
俺にはもう、彼女たちの側に居る資格はない。
……そう思って、別れを告げにきたはずなのに、俺は別れの言葉を口に出せなかった。
言わなきゃ、たった一言でいい。ごめん、もう貴女にに会わないと。頭ではそう考えてるのに、言葉を発することができなかった。
その代わりに涙の雫が頬に一筋の跡を残した。
そんな俺をみて、彼女はしかたない人ですね、と小さく呟いてベットに座り
「トーノ=マガネ!膝まずいて私の足を舐めなさい!」
それはいつかの教室と同じて……
ただ1つ、あの日と違ったのは彼女はとても優しい表情をしていて……
だから、俺は……
ーーー膝まずいて、そのおみ足に、はじまりのキスをしたんだ。
……ガクン あ、ダメだ力がはいらない。
「トーノ!トーノ!」
薄れゆく意識のなかでオトハの泣き叫んだ声がいやに耳に残った。
……ごめんな
◇
「……ッぅ」
身体中が軋むように痛い。
痛い?へ?生きてる……?
鼻孔をくすぐったのはツンとした薬草の匂い。
その香に身体中が包まれてる。
ゆっくりと上体を起こす、ボキボキとまるで長時間寝て起きた後のように間接が鳴る音がした。
そして自らの状態を確認していく。
胸当て等、防具も外され、簡素な麻でできた服を着ている。
グーパーグーパーと手を握りしめては離してを繰り返す。
先ずは左手から、問題はない。
右手は重い。ん?
「……オトハ?」
俺の右手をすがり付くように抱き締めて眠るオトハがいた。
「ん、んぅ……?ト、トーノ!」
カバッと起きて抱きついてくる。
「く、苦しいよ」
「トーノ!トーノォ!よかった、目が覚めた」
ぎゅっと背中に回された腕、俺の肩に伝わる涙の湿りが自然と言葉をはかせた。
「……ごめん」
「トーノのばぁかぁ、」
泣きじゃくる彼女の背中をポンポンとあやしながら、俺は暫くこの心地よい苦しさに身を委ねていた。
◇
どれくらいの時間が経過したのだろうか、ようやく泣き止んだオトハはぽつりぽつりと俺と戦場で別れた後のことを話してくれた。
あの後、オトハたち三人は無事に本陣へとたどり着けたらしい。
そして、チグサ嬢を医療班にあずけたあと、再び俺を助けに戻った。
ここまでは知ってる、助けてもらったから。
「二人は、アルミ様とチグサ様は無事か!?」
「……うん、大丈夫、二人とも生きてる、少し治療に時間がかかるみたいだけれど命に別状はないって」
「……そっか」
「あの魔物を倒したあと気を失った俺とアルミ様をオトハが連れて逃げてくれたのか?」
「ううん、私じゃない」
なんでも二人が俺を助けに戻ろうとした所で王都からの応援が到着したそうだ。
《剣聖》率いる騎士団の精鋭部隊と聖女を中心にした《封印の祭殿》を再封印するための巫女たちだ。
《剣聖》リンドウ=フォン=アイゼンフィート、チグサ嬢の父親にしてユナイト王国最強の騎士である。
《聖女》は結界系統の術式を得意とする魔術師の中でもとりわけ優れたものへ与えられる称号であり、役職である。
ユナイト王国では現在4人が認定されており、今回はそのうちの一人が同行してるらしい。
《封印の祭殿》を鎮めるため祭殿を囲う森へ向かうこの部隊に二人は同行して、途中で俺の魔力を感じとって飛び出したそうだ。
そこからは知っての通り、俺を庇ってアルミ嬢が毒針に倒れ、最期の力で俺に魔力を託した。
そして《同調魔法》を発動させ敵を打ち倒した。
俺はそこで気を失った。
動けなくなった俺達を保護してくれたのが剣聖の部隊だった。
だから俺は今生きている。
剣聖たちは《封印の祭殿》を周辺の森ごと結界で覆った後、結界外の魔物を伐っていった。
彼らによってSランク含めた強大な魔物が倒され、ひとまずは戦が終わったみたいだ。
そんな中で俺は3日間も眠っていたらしい。
その間、オトハは付きっきりで看病してくれていたみたいだ。
怪我自体は大したことなかったのだが、極度の疲労と魔力切れによるものだと診断を受けていた。
アルミ嬢は魔力切れに加えて出血多量、チグサ嬢は障気に蝕まれており、二人は重症であった為、オトハに出来ることはなく、医師からは命に別状はないと言われていたものの、俺も目が覚めなくて不安でしかたなかったみたいだ。
「……ごめん」
「うぅ……ぐず、ぐす……ゆるさない、もうかってなことしないで、どこにもいかないで」
ただ彼女の涙が深く俺の胸に突き刺さった。
◇
目が覚めてから一週間、重症で動かせない二人をハクレンに残し俺とオトハ、他のクラスメイトたちは学園に戻っていた。
二人がいない日常を過ごす。
クラスメイトたちもどこか浮わついたままだ。
いつもと変わらない教室。
けれど彼女たちがいないだけで……
◇
それから一月が経過して、二人が学園に復帰する日が来た。
「お久しぶりです、トーノさん」
「……チグサさまッ」
「はい、貴方のチグサですッ」
そういってお茶目に笑う彼女をみて、自分の顔がくしゃくしゃになるのがわかった。
ああ、よかった、ぶしで、ほんとに
「私たちの感動の再会をもう少し堪能したいところですけど、今日は姫様に譲ってさしあげます、姫様は寮の自室にいらっしゃいますから会いに行ってあげてください」
「……はい」
◇
チグサ嬢と共に寮へと向かい歩く。
いつも歩く道のりも何故か長く長く感じた。
風に揺られながら考える。
いや、ここ一ヶ月ずっと考えていた。
俺は彼女たちの隣に居る資格はないんじゃないかって、
《同調魔法》訓練で1度も発動させることが出来なかった信頼の魔法。
発動出来なかった理由はずっと前からわかっていた。
俺が拒絶していたからだ、俺がずっとひとりぼっちだと思っていたからだ。
元の世界では物語の中だけだった魔法が当たり前に日常の中にあって、魔物とかいう化物が簡単に人の命を奪うセカイ、常識から何もかもが違うセカイで俺は孤独を感じていたのだ。
独りなのが辛くて、確固たる繋がりが欲しくて、
身体を重ねている時だけがその寂しさを紛らわせてくれて、
何がハーレムだよ、ただ寂しかっただけじゃないか、
ちがうだろ、気づいていたはずだ、彼女たちの優しい眼差しが、ここに居ていいって言ってくれていることに、
居場所なら等の昔にできてたんだ。
ただ俺が気がつかない振りをしていただけ。
今回の結果はそんな俺の弱さが招いたものだった、だから俺はもう皆の側にいる資格なんて……
チグサ嬢はなにも言わずただその歩調を俺に合わせてくれていた。
アルミ嬢の部屋の前にたどり着いた。
ノックをする。
「どうぞ開いています」
「それでは私はここで待っていますね」
チグサ嬢に頭を下げて部屋にはいる。
……覚悟はできてる。
「久しぶりですね、トーノ」
その姿を、その声を聴いた瞬間、訪れたのは深い安堵だった、良かった生きてる。
彼女はベットに横になり、上体だけを起こして俺を見ていた。
「……アルミさま、俺、おれ」
俺がちゃんと自分の心に、彼女たちに向き合っていれば、《同調魔法》を最初から使うことができて、彼女たちが死にかけることもなかったのだろう。
俺にはもう、彼女たちの側に居る資格はない。
……そう思って、別れを告げにきたはずなのに、俺は別れの言葉を口に出せなかった。
言わなきゃ、たった一言でいい。ごめん、もう貴女にに会わないと。頭ではそう考えてるのに、言葉を発することができなかった。
その代わりに涙の雫が頬に一筋の跡を残した。
そんな俺をみて、彼女はしかたない人ですね、と小さく呟いてベットに座り
「トーノ=マガネ!膝まずいて私の足を舐めなさい!」
それはいつかの教室と同じて……
ただ1つ、あの日と違ったのは彼女はとても優しい表情をしていて……
だから、俺は……
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