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1st Lap 期待と不安の一年生
裏切りの暗黒騎士
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―市立結城中学校 1-A教室
雷人はストライカーに入隊した後、一旦私服に着替えて帰宅し、そのまま翌朝を迎えた。そして、アーキレスに学校というものを教えるのも兼ねて登校することにした。
『おお、ここがお前の言っていた教室って場所かぁ!でもなんでここに?』
「いくらストライカーに入ったからって、俺はまだ学生なんだよ。普段は学業に専念しないとまずいんだよ」
『なるほどな……もしオレがお前と同じ立場にいたら、超絶苦しくてしょっちゅう叫んでるかもな』
アーキレスはあの後セプトを呼び出すためのスマートウォッチ型の装置を改良してもらい、喋る時にはモニターに顔の様なものが表示されるようになったため、雷人との会話で喜怒哀楽をある程度自由に表現できるようになった。
「おはようございます、瞬木君」
雷人はハキハキとした礼儀正しい喋り方で赤髪の少女に話しかけられた。
「えーっと……何で俺のことを知ってるんですか?」
「私としたことが自己紹介してませんでしたね……私は火室朱音と申します。昨日は挨拶ができず、すいませんでした」
「あぁ、君もあの組織にいたんだね。こっちこそよろしくね」
「はい……それから、先日のレーシングスタジアムでの件は本当にご迷惑をおかけしました!」
朱音はさも自分の犯した失態だと言わんばかりに雷人に頭を深々と下げてきた。
「いえ、あれは俺の意思でやった事ですし……何よりアーキレスがいたからどうにかなったんだよ」
「そう言って頂けると少し心が軽くなります。では、組織でのことはこの辺にして、学生として頑張りましょうね!」
「うん、そうだね!」
―その頃 デオーン艦内
『このカタパルトに足を付ける日が来るとはな……』
『緊張しているのかい、ヘクトール』
『寧ろ逆だな……さて、ハッチを開けてくれるか、メチル』
『OK、一応言っておくと既にデストのオーダメイドのアンノイドを先行させてるから気を付けて』
『承知した……ヘクトール、出るぞ!』
漆黒のセプト……ヘクトールは空中でステルス迷彩で姿を隠しているアジトから出撃した。
―昼放課 屋上
『おぉーっ、超絶いい眺めじゃないか雷人!どうしてもっと早く教えてくれなかったんだよ!』
「教えるも何も俺達出会ってまだ二日目だよね?」
『そ、そうだったな……ま、でもこれで晴れてオレも戦える訳だ。ノーテストのスタートでぶっちゃけ不安だったけどお前のお陰でそれも無くなった、今のオレ達なら何も怖くない!』
「そうかもね!」
雷人はアーキレスと昼食を取りながら楽しく談話していた。
しかし、次の瞬間に街の広報などを流す機械から警告音が流れ始めた。
『超絶急だなおい……とにかく行くぞ、雷人!』
「うん、今日も頼むよ……アーキレス!」
雷人はスマートウォッチ型の機器の下部にあるスイッチを押してアーキレスを呼び出して乗り込み、放送内にあった座標へ向かった。
『ねぇ、アーキレス……もう少しカメラを近づける事ってできる?』
『いいけど……何か見えるのか?』
雷人はレーサーだった事もあって動体視力が良く、視力自体も良好な為、遠くの景色を見る事ができた。
アーキレスに頼みカメラを拡大してもらって更に遠くを見た彼の目に映ったのは先日スタジアムで撃破したはずの鮫型の化け物だった。
『アーキレス、よく聞いてくれ。今俺の目に映ったのはこないだ倒した奴と大差無い個体だった……で、何処か強そうなんだ……何も仕掛けてない今のうちに一気に叩くよ!』
『了解した!こちらアーキレスと雷人、東南十五キロ先にアンノイドを確認した!先行して撃破に当たります!』
アーキレスは基地に一言伝えると地を蹴って滑空し、アンノイドに近づいた。
『エーブレイザーで一気に畳み掛ける!』
アーキレスは両腕からエーブレイザーを展開し、素早く相手に殴りかかった。しかし相手の受け止める力も同等に強化されており、何発かは相殺されてしまった。
『やはり強くなってやがったか……よし、コンソールを下半身の四番に合わせろ、雷人!』
『分かった……!』
雷人はコントロールスティックを操作して、エーブレイザーの展開箇所を両腕から両足に変更した。
『殴ってダメなら蹴ればいいってことだね!』
『そういう事だっ!』
アーキレスは雷人の操作に合わせて流れる様な怒涛の攻めでアンノイドを怯ませた。
『おーし……このまま一気に押し切るぞ、雷人!』
『エネルギーは節約しようか、アーキレスさん』
『そ、そうだな……前の戦いで超絶酷い目に遭ったからな。そしたら……F2で行くぞ!』
『えーと……F2は……これか!』
アーキレスは両腕と両足にエーブレイザーを展開し、そのままエネルギーを溜め込んだ。
『エーブレイザー·ストライクラッシュ!』
アーキレスはエネルギーを解放したエーブレイザーをパンチ·キック·パンチの順で飛ばし、それら全てをアンノイドに命中させた。
『ガァッ……クルル』
鮫型のアンノイドはほぼ暴れることも無く倒れて爆発したが、依然として警告音が鳴り止むことは無かった。
『確かにアンノイドは倒したはずだよね?じゃあ何で……』
『!?……雷人、後ろだっ!』
アーキレスは背後からの謎の攻撃を受け、三回ほど転がりながらビルに激突した。
ビルの倒壊によって起きた煙が消えた頃に姿を現したのは漆黒のセプトだった。
『ま、マズイぞ雷人……これは超絶危険だ!』
『ど、どういう事だよアーキレスさん、説明してくれ!』
『あのセプトこそ、五年前にオレ達を裏切ったセプト……SB-00Hヘクトールだ』
アーキレスは何処となく声が震えていた。
『あれが……セプト……なのか?』
『無様だなアーキレス……!ロールアウトしたからといって出しゃばるとは……片腹痛いわ!』
雷人とアーキレスの前に立ち塞がった漆黒のセプトはアーキレスを罵倒する様な事を静かに言った。
『待ってくれヘクトール、オレはお前に聞きたいことが山ほどあるんだ!攻撃を止めてくれ!』
『ならば俺が口を開くに相応しいかどうか、見極めさせてもらおうか!』
『そんな……』
『今はやるしかないよ、アーキレスさん!』
雷人はスティックを細かく操作してなるべく最小限の動きでヘクトールの攻撃を防いだが、相手の正確さ故ギリギリ止めれたといった感じだった。
『何であの時裏切ったりしたんだ!あんたが裏切ったことで全てが始まったんだぞ!』
『知るか……力を持てば争い合う……俺達セプトはその力としか認識されていない!お前とでその一つだろうが!』
『アーキレスさんは力だけど……それだけじゃない!アーキレスさんは俺のパートナーだっ!』
アーキレスはヘクトールを何とか突き飛ばした。
『フッ……威勢の良さは認めよう、アーキレスのセプターよ。だがお前もじきに味わうことになるぞ……かつて隣にいた者と敵対するという事の残酷さをな』
ヘクトールは一言残すとワープでその場を去った。
雷人はストライカーに入隊した後、一旦私服に着替えて帰宅し、そのまま翌朝を迎えた。そして、アーキレスに学校というものを教えるのも兼ねて登校することにした。
『おお、ここがお前の言っていた教室って場所かぁ!でもなんでここに?』
「いくらストライカーに入ったからって、俺はまだ学生なんだよ。普段は学業に専念しないとまずいんだよ」
『なるほどな……もしオレがお前と同じ立場にいたら、超絶苦しくてしょっちゅう叫んでるかもな』
アーキレスはあの後セプトを呼び出すためのスマートウォッチ型の装置を改良してもらい、喋る時にはモニターに顔の様なものが表示されるようになったため、雷人との会話で喜怒哀楽をある程度自由に表現できるようになった。
「おはようございます、瞬木君」
雷人はハキハキとした礼儀正しい喋り方で赤髪の少女に話しかけられた。
「えーっと……何で俺のことを知ってるんですか?」
「私としたことが自己紹介してませんでしたね……私は火室朱音と申します。昨日は挨拶ができず、すいませんでした」
「あぁ、君もあの組織にいたんだね。こっちこそよろしくね」
「はい……それから、先日のレーシングスタジアムでの件は本当にご迷惑をおかけしました!」
朱音はさも自分の犯した失態だと言わんばかりに雷人に頭を深々と下げてきた。
「いえ、あれは俺の意思でやった事ですし……何よりアーキレスがいたからどうにかなったんだよ」
「そう言って頂けると少し心が軽くなります。では、組織でのことはこの辺にして、学生として頑張りましょうね!」
「うん、そうだね!」
―その頃 デオーン艦内
『このカタパルトに足を付ける日が来るとはな……』
『緊張しているのかい、ヘクトール』
『寧ろ逆だな……さて、ハッチを開けてくれるか、メチル』
『OK、一応言っておくと既にデストのオーダメイドのアンノイドを先行させてるから気を付けて』
『承知した……ヘクトール、出るぞ!』
漆黒のセプト……ヘクトールは空中でステルス迷彩で姿を隠しているアジトから出撃した。
―昼放課 屋上
『おぉーっ、超絶いい眺めじゃないか雷人!どうしてもっと早く教えてくれなかったんだよ!』
「教えるも何も俺達出会ってまだ二日目だよね?」
『そ、そうだったな……ま、でもこれで晴れてオレも戦える訳だ。ノーテストのスタートでぶっちゃけ不安だったけどお前のお陰でそれも無くなった、今のオレ達なら何も怖くない!』
「そうかもね!」
雷人はアーキレスと昼食を取りながら楽しく談話していた。
しかし、次の瞬間に街の広報などを流す機械から警告音が流れ始めた。
『超絶急だなおい……とにかく行くぞ、雷人!』
「うん、今日も頼むよ……アーキレス!」
雷人はスマートウォッチ型の機器の下部にあるスイッチを押してアーキレスを呼び出して乗り込み、放送内にあった座標へ向かった。
『ねぇ、アーキレス……もう少しカメラを近づける事ってできる?』
『いいけど……何か見えるのか?』
雷人はレーサーだった事もあって動体視力が良く、視力自体も良好な為、遠くの景色を見る事ができた。
アーキレスに頼みカメラを拡大してもらって更に遠くを見た彼の目に映ったのは先日スタジアムで撃破したはずの鮫型の化け物だった。
『アーキレス、よく聞いてくれ。今俺の目に映ったのはこないだ倒した奴と大差無い個体だった……で、何処か強そうなんだ……何も仕掛けてない今のうちに一気に叩くよ!』
『了解した!こちらアーキレスと雷人、東南十五キロ先にアンノイドを確認した!先行して撃破に当たります!』
アーキレスは基地に一言伝えると地を蹴って滑空し、アンノイドに近づいた。
『エーブレイザーで一気に畳み掛ける!』
アーキレスは両腕からエーブレイザーを展開し、素早く相手に殴りかかった。しかし相手の受け止める力も同等に強化されており、何発かは相殺されてしまった。
『やはり強くなってやがったか……よし、コンソールを下半身の四番に合わせろ、雷人!』
『分かった……!』
雷人はコントロールスティックを操作して、エーブレイザーの展開箇所を両腕から両足に変更した。
『殴ってダメなら蹴ればいいってことだね!』
『そういう事だっ!』
アーキレスは雷人の操作に合わせて流れる様な怒涛の攻めでアンノイドを怯ませた。
『おーし……このまま一気に押し切るぞ、雷人!』
『エネルギーは節約しようか、アーキレスさん』
『そ、そうだな……前の戦いで超絶酷い目に遭ったからな。そしたら……F2で行くぞ!』
『えーと……F2は……これか!』
アーキレスは両腕と両足にエーブレイザーを展開し、そのままエネルギーを溜め込んだ。
『エーブレイザー·ストライクラッシュ!』
アーキレスはエネルギーを解放したエーブレイザーをパンチ·キック·パンチの順で飛ばし、それら全てをアンノイドに命中させた。
『ガァッ……クルル』
鮫型のアンノイドはほぼ暴れることも無く倒れて爆発したが、依然として警告音が鳴り止むことは無かった。
『確かにアンノイドは倒したはずだよね?じゃあ何で……』
『!?……雷人、後ろだっ!』
アーキレスは背後からの謎の攻撃を受け、三回ほど転がりながらビルに激突した。
ビルの倒壊によって起きた煙が消えた頃に姿を現したのは漆黒のセプトだった。
『ま、マズイぞ雷人……これは超絶危険だ!』
『ど、どういう事だよアーキレスさん、説明してくれ!』
『あのセプトこそ、五年前にオレ達を裏切ったセプト……SB-00Hヘクトールだ』
アーキレスは何処となく声が震えていた。
『あれが……セプト……なのか?』
『無様だなアーキレス……!ロールアウトしたからといって出しゃばるとは……片腹痛いわ!』
雷人とアーキレスの前に立ち塞がった漆黒のセプトはアーキレスを罵倒する様な事を静かに言った。
『待ってくれヘクトール、オレはお前に聞きたいことが山ほどあるんだ!攻撃を止めてくれ!』
『ならば俺が口を開くに相応しいかどうか、見極めさせてもらおうか!』
『そんな……』
『今はやるしかないよ、アーキレスさん!』
雷人はスティックを細かく操作してなるべく最小限の動きでヘクトールの攻撃を防いだが、相手の正確さ故ギリギリ止めれたといった感じだった。
『何であの時裏切ったりしたんだ!あんたが裏切ったことで全てが始まったんだぞ!』
『知るか……力を持てば争い合う……俺達セプトはその力としか認識されていない!お前とでその一つだろうが!』
『アーキレスさんは力だけど……それだけじゃない!アーキレスさんは俺のパートナーだっ!』
アーキレスはヘクトールを何とか突き飛ばした。
『フッ……威勢の良さは認めよう、アーキレスのセプターよ。だがお前もじきに味わうことになるぞ……かつて隣にいた者と敵対するという事の残酷さをな』
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