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第3話 畑と温泉と追放者ギルド
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「さて、今日の目標は畑を耕すこと、そして温泉を掘り当てることだ!」
俺の宣言に、広場に集まった追放者たちが「おーっ!」と声を上げた。まだ十数人の小さな集団だが、皆の顔には昨日までになかった活気がある。腹いっぱい食った翌日の人間は強い。
◇
まずは畑だ。荒れた土地に腰を下ろし、俺は指で土をすくい上げた。指先に残るのは、乾いて固くなった粘土質。
「このままじゃ作物は育たん。だが、あそこに腐葉土が積もってる場所がある」
俺が指さしたのは森の縁だ。倒木と枯葉が層をなし、黒く湿った土がのぞいている。
「腐葉土を混ぜれば土は柔らかくなる。あと灰を入れれば養分も補える」
リナが驚いた顔で手を挙げる。
「料理人だったけど……畑のこともわかるんですか?」
「段取りはどこでも応用できる。畑も戦場も同じさ」
「カイルさん、カッコいい……!」
周りの若者たちが笑いながら鍬を持ち、畑を掘り起こし始めた。俺も一緒に鍬を振り下ろす。硬い土がゴリリと音を立て、鍬先に反発して腕がしびれる。だが皆で交代しながら少しずつ耕し、黒い腐葉土を混ぜ込むと、だんだん畑らしくなってきた。
「見ろよ、柔らかくなってきた!」
「これなら根も張る!」
汗だくになりながら、皆の顔には笑顔が広がっていた。
◇
次は温泉だ。
「温泉を探すって、本当に見つかるんですか?」とリナが首をかしげる。
「地熱と水脈の交差点を探せばいい。俺の勘は外れない」
俺は地面に耳を当て、杖で地面を突き、湿り気のある音を確かめた。さらに岩肌に触れると、じんわりと温かい。
「ここだ。掘れ!」
若者たちがスコップや素手で土を掻き出す。やがて湿った土が出てきて、さらに掘ると地下から「ぶしゅうっ!」と湯気が吹き上がった。
「で、出たあああ!」
「お湯だ! ほんとに温泉だ!」
湯気と共に硫黄の匂いが漂い、皆が歓声を上げた。
「……カイルさん、もしかして神様?」
「いや、ただの追放者だ」
そう答えながら、俺は温泉の湯をすくい、口に含んだ。少ししょっぱいが、確かに飲める。温度も適温。
「これで体を癒せるし、村に客も呼べる。温泉宿を作れば、追放者ギルドはもっと栄えるぞ」
「すげぇ! 未来が見えた!」
皆が大騒ぎしている中、リナが湯に手を浸し、目を細めて言った。
「……あったかい。なんだか、生き返る気がします」
「ここが、俺たちの居場所になる」
俺は湯気の向こうに揺れる“追放者ギルド”の看板を見て、胸の奥がじんわり熱くなるのを感じていた。
◇
その夜。温泉で汗を流した後、リナの作った温泉蒸し料理を皆で囲んだ。イノシシ肉の蒸し焼きに香草を散らし、野菜も柔らかく仕上がっている。
「うまい!」
「最高だ!」
「追放者ギルドに栄光あれ!」
皆の笑い声が夜空に響く。星が瞬き、焚き火が赤々と燃えていた。
――三度追放された俺は、ようやく居場所を見つけたのかもしれない。
俺の宣言に、広場に集まった追放者たちが「おーっ!」と声を上げた。まだ十数人の小さな集団だが、皆の顔には昨日までになかった活気がある。腹いっぱい食った翌日の人間は強い。
◇
まずは畑だ。荒れた土地に腰を下ろし、俺は指で土をすくい上げた。指先に残るのは、乾いて固くなった粘土質。
「このままじゃ作物は育たん。だが、あそこに腐葉土が積もってる場所がある」
俺が指さしたのは森の縁だ。倒木と枯葉が層をなし、黒く湿った土がのぞいている。
「腐葉土を混ぜれば土は柔らかくなる。あと灰を入れれば養分も補える」
リナが驚いた顔で手を挙げる。
「料理人だったけど……畑のこともわかるんですか?」
「段取りはどこでも応用できる。畑も戦場も同じさ」
「カイルさん、カッコいい……!」
周りの若者たちが笑いながら鍬を持ち、畑を掘り起こし始めた。俺も一緒に鍬を振り下ろす。硬い土がゴリリと音を立て、鍬先に反発して腕がしびれる。だが皆で交代しながら少しずつ耕し、黒い腐葉土を混ぜ込むと、だんだん畑らしくなってきた。
「見ろよ、柔らかくなってきた!」
「これなら根も張る!」
汗だくになりながら、皆の顔には笑顔が広がっていた。
◇
次は温泉だ。
「温泉を探すって、本当に見つかるんですか?」とリナが首をかしげる。
「地熱と水脈の交差点を探せばいい。俺の勘は外れない」
俺は地面に耳を当て、杖で地面を突き、湿り気のある音を確かめた。さらに岩肌に触れると、じんわりと温かい。
「ここだ。掘れ!」
若者たちがスコップや素手で土を掻き出す。やがて湿った土が出てきて、さらに掘ると地下から「ぶしゅうっ!」と湯気が吹き上がった。
「で、出たあああ!」
「お湯だ! ほんとに温泉だ!」
湯気と共に硫黄の匂いが漂い、皆が歓声を上げた。
「……カイルさん、もしかして神様?」
「いや、ただの追放者だ」
そう答えながら、俺は温泉の湯をすくい、口に含んだ。少ししょっぱいが、確かに飲める。温度も適温。
「これで体を癒せるし、村に客も呼べる。温泉宿を作れば、追放者ギルドはもっと栄えるぞ」
「すげぇ! 未来が見えた!」
皆が大騒ぎしている中、リナが湯に手を浸し、目を細めて言った。
「……あったかい。なんだか、生き返る気がします」
「ここが、俺たちの居場所になる」
俺は湯気の向こうに揺れる“追放者ギルド”の看板を見て、胸の奥がじんわり熱くなるのを感じていた。
◇
その夜。温泉で汗を流した後、リナの作った温泉蒸し料理を皆で囲んだ。イノシシ肉の蒸し焼きに香草を散らし、野菜も柔らかく仕上がっている。
「うまい!」
「最高だ!」
「追放者ギルドに栄光あれ!」
皆の笑い声が夜空に響く。星が瞬き、焚き火が赤々と燃えていた。
――三度追放された俺は、ようやく居場所を見つけたのかもしれない。
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