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第17話 追放者ギルド、拠点を建てる
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その日、村長ノームが俺のもとへやってきた。
「カイルよ。お前たち追放者ギルドがここまで働いてくれるとは思わなんだ。村人一同で話し合った。――正式に土地を貸そう」
差し出された羊皮紙には、谷の広場に隣接する空き地の図面が描かれていた。
「ここを、ギルドの拠点にしてくれ」
俺は羊皮紙を受け取り、仲間たちに見せた。
「ついに……俺たちの“家”が持てるんだ!」
◇
さっそく建設に取りかかる。グレンが丸太を担ぎ、フィオが火を抑えつつ木材を乾かし、セリウスが錬金薬で防腐処理を施す。リナは皆の食事を作り、エレナは設計図を写し取って帳簿を整理した。
「よし、この梁を押し上げろ!」
「うおおおおっ!」
グレンの腕力で太い丸太が立ち上がり、皆で縄を引いて固定する。俺は全体の段取りを指示し、骨組みが少しずつ形を成していく。
「すごい……まるで本物の建築隊みたい」リナが目を輝かせる。
「派手ではないが、こういう作業こそ好きだ」セリウスが静かに頷く。
「火の調整……むずかしいけど、がんばる!」フィオが汗をかきながら木材を乾燥させていた。
◇
数日かけて、建物の外壁が出来上がってきた。木の香りが漂い、広場の雰囲気も一変する。
「看板はここに掛けよう!」エレナが針と布を使い、新しい旗を縫い上げた。
「今度は少し上手に描けたぞ!」リナが笑いながら筆を走らせ、紋章を大きく書き直した。
皆の手で作り上げた“ギルドハウス”は、粗末ながらも温かみがあり、俺たちの象徴となった。
◇
完成祝いの夜。焚き火の代わりに新しい建物の中でランプを灯し、皆でテーブルを囲んだ。
「ここが……わたしたちの拠点なんだね」フィオが小声で呟く。
「飲み明かすぞぉぉ!」グレンがジョッキを掲げる。
「資料を並べる棚も作りました。これで依頼の管理が効率化できます」セリウスは眼鏡を光らせる。
「宴会料理、たっぷり用意したから覚悟してね!」リナが鍋をどんと置いた。
「……わたくし、机にかける布を縫いました」エレナが照れながら差し出す。
俺は全員を見渡し、ゆっくり言った。
「旗と看板から始まった俺たちが、こうして“家”を手に入れた。――追放者ギルドは、ここに根を張ったんだ」
仲間たちが拍手し、笑い声が響いた。
◇
その夜、俺は建物の外に立ち、夜空を見上げた。風に揺れる新しい旗が、月明かりを受けて光っている。
「……追放された俺たちが、居場所を築いた。これ以上の誇りはないな」
だが同時に、胸の奥に小さな不安も芽生えていた。
――王都は、この存在を許さないのではないか。
それでも今は、この温かい笑い声を守ろう。
――追放者ギルドは、谷に根を下ろしたのだ。
「カイルよ。お前たち追放者ギルドがここまで働いてくれるとは思わなんだ。村人一同で話し合った。――正式に土地を貸そう」
差し出された羊皮紙には、谷の広場に隣接する空き地の図面が描かれていた。
「ここを、ギルドの拠点にしてくれ」
俺は羊皮紙を受け取り、仲間たちに見せた。
「ついに……俺たちの“家”が持てるんだ!」
◇
さっそく建設に取りかかる。グレンが丸太を担ぎ、フィオが火を抑えつつ木材を乾かし、セリウスが錬金薬で防腐処理を施す。リナは皆の食事を作り、エレナは設計図を写し取って帳簿を整理した。
「よし、この梁を押し上げろ!」
「うおおおおっ!」
グレンの腕力で太い丸太が立ち上がり、皆で縄を引いて固定する。俺は全体の段取りを指示し、骨組みが少しずつ形を成していく。
「すごい……まるで本物の建築隊みたい」リナが目を輝かせる。
「派手ではないが、こういう作業こそ好きだ」セリウスが静かに頷く。
「火の調整……むずかしいけど、がんばる!」フィオが汗をかきながら木材を乾燥させていた。
◇
数日かけて、建物の外壁が出来上がってきた。木の香りが漂い、広場の雰囲気も一変する。
「看板はここに掛けよう!」エレナが針と布を使い、新しい旗を縫い上げた。
「今度は少し上手に描けたぞ!」リナが笑いながら筆を走らせ、紋章を大きく書き直した。
皆の手で作り上げた“ギルドハウス”は、粗末ながらも温かみがあり、俺たちの象徴となった。
◇
完成祝いの夜。焚き火の代わりに新しい建物の中でランプを灯し、皆でテーブルを囲んだ。
「ここが……わたしたちの拠点なんだね」フィオが小声で呟く。
「飲み明かすぞぉぉ!」グレンがジョッキを掲げる。
「資料を並べる棚も作りました。これで依頼の管理が効率化できます」セリウスは眼鏡を光らせる。
「宴会料理、たっぷり用意したから覚悟してね!」リナが鍋をどんと置いた。
「……わたくし、机にかける布を縫いました」エレナが照れながら差し出す。
俺は全員を見渡し、ゆっくり言った。
「旗と看板から始まった俺たちが、こうして“家”を手に入れた。――追放者ギルドは、ここに根を張ったんだ」
仲間たちが拍手し、笑い声が響いた。
◇
その夜、俺は建物の外に立ち、夜空を見上げた。風に揺れる新しい旗が、月明かりを受けて光っている。
「……追放された俺たちが、居場所を築いた。これ以上の誇りはないな」
だが同時に、胸の奥に小さな不安も芽生えていた。
――王都は、この存在を許さないのではないか。
それでも今は、この温かい笑い声を守ろう。
――追放者ギルドは、谷に根を下ろしたのだ。
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