パーティーから追放され、ギルドから追放され、国からも追放された俺は、追放者ギルドをつくってスローライフを送ることにしました。

さら

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第38話 勇者たちとの激突

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 聖剣と俺の剣がぶつかり合った瞬間、轟音が谷を揺らした。
 火花が散り、アルトの金色の髪が閃光に照らされる。

「お前はいつも段取りばかりで動かない!」アルトが叫ぶ。
「だから無能なんだ!」

「違う!」俺は押し返し、声を張り上げた。
「段取りこそが命を守る! お前はただ派手な一撃を求め、仲間を疲弊させただけだ!」



 その横で、シエラが弓を構える。矢が放たれ、リナを狙った。

「リナ、伏せろ!」
「きゃっ!」

 矢はエレナが広げた布に弾かれ、地面に落ちた。
「私たちには守り合う力があります!」エレナが声を張る。

「女が戦場に出るな!」シエラが叫んだ瞬間、リナが鍋を振り回して突っ込んだ。
「誰が女だから戦わないって決めたのよ!」

 熱湯がシエラの腕をかすめ、彼女は苦悶の声を上げる。



 一方、聖女マリアンヌが祈りを捧げ、聖なる光を放つ。負傷した王都兵が立ち上がり、再び剣を構えた。

「聖なる奇跡は、正義の側にしか降りない!」マリアンヌの声が響く。

 だがミーナが前に出て、薬草を掲げた。
「奇跡がなくても、私たちは救える! 追放された力でも命を守れるんです!」

 セリウスがその隣で煙幕を投げ、聖光を遮った。
「合理性こそが救いを長くする!」



 ライゼルの魔法が炸裂する。黒雷が地を走り、仲間たちが吹き飛ばされた。

「力なき者に世界を導く資格はない!」ライゼルが高笑いする。

「力がすべてじゃない!」フィオが叫んだ。
「私は暴発すると笑われて追放された! でもいま、みんなを守るために燃やす!」

 杖から放たれた炎が黒雷を押し返し、轟音が戦場を揺らした。



 グレンとガンツは正面から兵士を押し返し、ロディとマリアは歌で仲間を鼓舞した。

「俺たちは追放者! でもここじゃ勇者だ!」
「居場所を守る歌を届ける!」

 士気が上がり、村人たちも一斉に槍を突き出した。



 再びアルトと剣を交える。

「カイル! お前が残っていれば、俺たちはもっと早く魔王を倒せた!」
「違う! 俺がいたら“物語”は派手じゃなくなる。それが嫌だったんだろ!」

「そうだ! 物語を語るために勇者はいる!」
「ふざけるな! 人を救うためにあるんだ!」

 剣と剣が激しくぶつかり合い、互いの叫びが響き渡った。



 戦場は混沌。
 勇者パーティーと追放者ギルド、かつて同じ火を囲んだ仲間同士が、いまは血を流し合っていた。

 それでも俺は叫ぶ。
「段取りを間違えなければ、必ず勝てる! この国を守るために!」

 アルトもまた叫んだ。
「俺が正義だ! お前は無能だ! それを証明してやる!」

 ――因縁の戦いは、ついに本格化した。
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