パーティーから追放され、ギルドから追放され、国からも追放された俺は、追放者ギルドをつくってスローライフを送ることにしました。

さら

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第47話 巨影を討て

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 谷の空を覆う飛竜の影。地響きを立てて迫る最後の巨人。その両方に追放者連合は圧し潰されそうになっていた。

「カイル! もう持たねぇぞ!」グレンが血まみれの大剣を構える。
「負けるな! 段取りを守れ!」俺は剣を握りしめて叫んだ。



 飛竜が炎を吐き、村人たちが悲鳴を上げる。
「フィオ!」
「やる!」

 炎の壁が立ち上がり、飛竜の火炎を押し返した。
「もう暴発じゃない……! 私の炎はみんなを守る!」

 だが同時に巨人の腕が振り下ろされ、大地が揺れる。
「うわあっ!」追放者たちが吹き飛ばされ、避難所の近くまで迫った。



「ガンツ!」俺は叫んだ。
「足を止めろ!」
「任せろォ!」

 鉄槌が巨人の足を砕き、巨体が一瞬よろめいた。
「今だ!」

 グレンが渾身の力で大剣を突き立てる。だが巨人はなお立ち上がり、グレンの体を掴み上げた。
「ぐっ……カイル! ここで仕留めろ!」

「バカ! お前ごと潰す気か!」

「構わねぇ! 俺は追放者だ! ここで死んでも、最後に役立つなら本望だ!」



「やめて!」リナが絶叫し、鍋を投げつける。
 熱湯が巨人の腕にかかり、一瞬力が緩む。
「まだ死なせない!」

 その隙にエレナが布で腕を絡め、ミーナが薬で目潰しの液を投げつけた。
「これで……動きを止めて!」

 巨人が呻き、目を押さえてよろめいた。



「今だ、カイル!」セリウスが叫ぶ。
「これ以上の好機はない!」

 俺は全身の力を剣に込め、仲間たちの声を背に突進した。

「うおおおおお!」

 剣が巨人の胸を貫き、轟音と共に巨体が後ろに倒れ込む。



 同時に空から飛竜が突っ込んできた。
「避けろォ!」

 ロディとマリアの歌が響き、村人たちが槍を突き上げる。
「ここは俺たちの国だ!」
「追放者に未来を!」

 槍が飛竜の腹を貫き、咆哮と共に地へ墜落した。



 大地が静まり返る。最後の巨人と飛竜が倒れ、煙と血だけが残った。

「やった……勝った……!」リナが涙を浮かべて叫ぶ。
「終わった……」エレナがミーナを抱きしめ、肩を震わせる。

 ガンツが鉄槌を支えながら笑った。
「おい……しぶといな、俺たち」

 グレンは血にまみれながらも立ち上がり、笑った。
「ははっ……死に損ねたぜ」



 俺は剣を地に突き、荒い息を吐きながら呟いた。
「……段取り通り、だな」

 旗が風に揺れ、炎に照らされて輝いた。

 ――追放者連合は、飛竜と巨人の脅威を討ち果たした。
 だが王都は、まだ本当の切り札を隠している。
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