パーティーから追放され、ギルドから追放され、国からも追放された俺は、追放者ギルドをつくってスローライフを送ることにしました。

さら

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第60話 一騎打ち

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 戦場全体が炎と血に染まる中、追放者連合はなお踏みとどまり、ついに王都軍を押し返し始めていた。
 だが、戦場の中央に立つ王だけは一歩も退いていなかった。

「余がいる限り、秩序は揺るがぬ!」
 聖光を纏った王の剣は、ひと振りで十人を薙ぎ払う。
 その姿はまさに神話の英雄のようで、兵たちの士気を再び高めていた。



「カイル!」リナが叫ぶ。
「行け! あんたしか止められない!」

「分かってる!」
 俺は剣を握りしめ、仲間たちの背を振り返った。
「ここまで来れたのは、お前たちがいたからだ。最後は俺が王を止める!」

 グレンとガンツが血に濡れた体で頷く。
「任せたぞ……」
「お前の剣に賭ける……」

 フィオが震える手で炎を灯し、俺の剣に触れさせる。
「この火……託すから……」

 ロディとマリアが声を合わせる。
「歌で支える!」
「最後まで立って!」

 セリウスが叫ぶ。
「段取りを忘れるな! 一撃で決めろ!」

 エレナとミーナが涙を浮かべながら言った。
「生きて帰ってきて!」
「必ず……!」

 リナが鍋を振り上げ、声を張り上げる。
「勝って! 私たちの居場所を守るために!」



「よし……!」
 皆の声を背に、俺は王へと歩み出た。

「来たか、追放者よ」王は冷たく笑う。
「弱者の象徴であるお前を斬れば、この茶番も終わる」

「弱者じゃない。追放されて、初めて強くなれた!」

 剣と剣がぶつかり、轟音が戦場を揺らした。



 王の一撃は重く、光と共に叩きつけられる。
「ぐっ……!」腕が痺れる。
 だが俺は踏みとどまり、必死に押し返す。

「なぜだ……!」王が叫ぶ。
「なぜ貴様のような無駄者が、余の剣を受け止められる!」

「俺は一人じゃない! みんなの力が、この剣に宿っている!」

 再び剣が激突し、光と炎の爆発が夜空を裂いた。



 戦場の兵たちは思わず剣を止め、二人の戦いを見守っていた。
 追放者と王――物語の結末を決める一騎打ち。

「ここで決める!」俺は叫び、渾身の力を込めて斬り込んだ。
「来い、無駄者!」王もまた叫び、剣を振り下ろした。



 光と炎が交錯し、轟音が戦場全体を揺るがした。

 ――決戦は、ついに二人の一騎打ちへと収束していった。
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