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1章 貴族の息子編
第5話 ボランティアの結果
しおりを挟む庶民の人々から話を聞いて、屋敷の自分の部屋で、メモを眺めながら考えてみたが、あっさりと問題は解決出来る。
一体貴族はどれだけ利益を独占しているのやらと呆れる。
まあ、これで少しは物語の舞台がまた一つ増えたぞ!
ぐへへへへ…
(はっ!また趣味に全速力になってしまっていた!……いやもう今更か)
と心の中で盛り上がったり、下がったりしていると、ドアからノックが聞こえてきた。
「はい」
と私が声をかけると、ドアが開き、入って来たのはリオン兄様だった。
「どうだい?フターミ、もう嫌になっただろう?あまり慣れないことはしない方がいいぞ?」
リオン兄様も少し庶民のイメージが悪いみたいだ。前のフターミがどうしてようと、元からのイメージはあるようだ。
「いいえ、むしろ楽しいです!大変なこともありますが、誰かのために頑張るのは良いことだと思います。」
リオン兄様は呆れているようだが、何も言わず、ただ
「無理だけはしないでくれよ?いざとなれば魔法を使えばなんでも出来るのだから。」
リオン兄様の言っていることも分かる。私達貴族には魔法がある。うちはその中でも結構強い力を有している。だから、したいことは大抵なんでも出来る。
だが、こういうのは魔法を使っても何も得にもならないし、何も残らない。
それだと物語がなくなってしまう。
まっ、出来ないことがあれば使うけどね!
私はそんなことを考えながら作業を続けた。作業をしている途中、あるメモに目が止まる。
番号は24番、20歳の男性。相談内容は新しいパートナーを探しているとの事。前は、同じ年の女性と付き合っていたが、女性は事故で亡くなってしまう。その後、色んな男性や女性と付き合って見たが、なかなか亡くなった彼女を忘れることが出来ないらしい。
ちなみに、この世界では、異性だけでなく同性が恋人になり、結婚するのは普通のことらしい。
ワァオ、こっちの世界の方が進んでるな~
竜輝時代の日本は同性婚は認められていなかった。今はどうかは分からないが、進んでると良いなと思う。
そして、次の日とその次の日も、庶民全員の相談を受けて、メモを取り、屋敷で考えるという作業を繰り返した。
さすがに疲れたが、もうやることは決まっているため、明日それをやるだけだ。
そして、翌日に考えたことを行動に移す。
まずは1番初めの男性の悩みだった仕事の相談は、まず、彼の得意なことを聞いて、それに合った工場を探し、暴力を振るわないように釘をさしておく、もし何か不満があるのなら貴族までに声を届けるようにとも伝えておく。
工場を見ていくと、暴力を振るうところは沢山あったので、ついでに暴力を振るわないように教育をし直させる。
いわゆる貴族による訓練だ。信頼出来るもの達にお願いをしておく。
その後、沢山の悩みの対策をとっていき、行動に移していった。仕事や家庭や資金全ての悩みを。
最後のひとつ以外は全て終わった。
終わった時にはもう1週間は経っていた。
しかし、私自身もっと手間取ると思っていた。
後日沢山動いてくれた方には感謝をし、しっかりと報酬を渡す。特に頑張ってくれた方にはお菓子などをおまけであげる。前もってそのことを伝えると、案外皆テキパキと動き、協力してくれた。
これだけしても、うちは経済的に全然余裕だった。
どれだけ利益を持っているのやら…
そして最後の悩みが、24番の男性の恋の悩みだった。
これは私自身が彼に直接話をすることにした。竜輝時代に見たアニメや本、ゲームの知識を使って、色々アドバイスをする。
例えば、亡くなった彼女のものがあるなら、彼女の両親に返すか、あるいは、辛いが処分するかなどだ。
勿論彼女の両親に1度相談はしなければいけない。
何より、亡くなった彼女から離れなければ次に進めるものも進めない。
結果、彼女のものを処分する選択になった。
持っているとどうしても辛いだけだかららしい。
処分と言っても、使えそうなものは、こちらで再利用することにした。
そして、結果、私達の土地は、庶民も楽しく笑っていられるところになり、働きやすくなり、色々と余裕が出来たのか、庶民がしっかり働いてくれているおかげでこちらにも利益が大量に流れてくる。
更には、庶民の働きにより他の土地とも仲良く出来たらしく、うちの土地はとても裕福になっていった。
働けなかった者は楽しく働き、前に進めなかった者は前に進み幸せになった。他にも沢山の幸せが私達の土地に溢れている。
私の努力は実ったようだ。
これでさらに心置き無く沢山の物語が見れる!
イーヤッホーーーー!!
と私は心の中で舞い上がった。
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