中卒の俺が偶然出会った有名配信者とコラボしたらトップランカー入りしてしました。学がなくても大バズりできる裏技でランキング一位を取ります。

ニゲル

文字の大きさ
16 / 57
一章 四人の配信者

16話 最強の名は

しおりを挟む
 漆黒の騎士はフォルティーの部下三人と戦っていたが、全く疲労や苦戦する様子を見せずに三人を斬り伏せる。
 奴はこの前フラウを苦戦させていた魔物そっくりで、二刀流でケンタウロスの余った方を繋ぎ合わせたかのような見た目だ。

「二人とも伏せてください!!」

 反対方向にいた花華が追いついて、跳びながら奴に向けて乱射する。それらは兜に何発も命中するもののダメージはないようで仰け反りもしない。
 先に戦っていた三人は限界を迎え地上へ転送され、この場には俺とフォルティーと花華の三人のみとなる。

「中々の強敵のようだな。おいお前ら! 足を引っ張るなよ!」

「お前こそな!」

 俺とフォルティーは互いに軽口を投げ合い、息を合わせて漆黒の騎士に攻撃を仕掛ける。
 右からは俺の双剣が、左からはフォルティーのハンマーが襲いかかる。
 両方空を切るほどの速さだったが、その一撃は片手ずつで受け止められてしまう。

「ぐっ……剣をどれだけ押し込んでもビクともしねぇ……!!」

「こっちもだ……何だこの力は!?」

 メキメキと奴の腕が音を立てて肥大化する。圧倒的なその筋力で俺達は宙へと放り飛ばされる。
 だがそのおかげで花華から奴にかけての射線が空いた。彼女はそこに必殺技を放つ。

「ファイヤー!!」

 しかしなんということか、奴はそのビームを真正面から叩き斬ってしまう。真っ二つに別れたビームが俺とフォルティーを捉えアーマーを焦がす。 
 奴に一回当たって勢いが半減したとはいえこれはかなりの痛手だ。当たった部分が焼けるように痛い。

「あっ!! すみませ……」

 そしてまさかの動きに驚愕する暇もなく、騎士が神速の如き速さで花華の方まで距離を詰める。止まらずにそのまま剣を振り上げ彼女の胸を素早く斬り裂く。

「ああぁぁぁ!!」

 彼女の鎧もそれで限界を迎え地上へと戻されていく。あとは俺とフォルティーの二人だけだ。

「おいアレギィ!! 半端な攻撃じゃこいつには通用しない……バイクを出せ!!」

[マジンバイク]

[ランスバイク]

 俺達は再びバイクを出現させフォルティーは後方から援護、俺はランスの速さで翻弄するという作戦を取る。
 俺は弾幕の間を縫うようにバイクを走らせて奴の背中に車体をぶつける。

 人型だから。人間の動きの範疇でしか攻撃してこないと油断してしまっていた。奴は肩を外し剣を捨て、ありえない曲げ方で俺のバイクを手で受け止めてそのまま持ち上げる。
 そして俺をバイクごとぶん投げてフォルティーのロボに激突させる。それによりロボは姿勢を崩してしまいその場に倒れてしまいフォルティーは外に投げ出され地面に叩きつけられる。

「何をやってる!! 足手纏いになるくらいなら引っ込んでろ!!」

 彼はハンマーを手に持ち騎士と向かい合う。
 奴は地面に剣を突き刺し、こちらに向かって強く振り上げる。
 地面が裂けていきどういう原理かそこから大量の石礫が飛ばされる。範囲と威力は絶大で、俺達はその攻撃を躱すことができず全身を打たれて地上へ帰されてしまうのだった。

 気づけば倉庫まで戻っていた。初めての経験だがいつもの転送と大差ない。
 しかし全身が痛んですぐに立ち上がることができなかった。服を捲ればいくつも小さな痣ができてしまっている。

「リーダー!!」

 ダンジョンに行かなかったフォルティーの仲間達が倒れ苦しんでいる彼の元へと駆け寄る。花華や他のメンバーには既に手当てを行ったようで、彼らは包帯など応急手当用のキットを持っている。

「オレは大丈夫だ……クソ!! なんなんだあの魔物は!?」

 彼は痛む体を起こし、怒りを露わにしコンクリの地面を強く殴りつける。手の甲の皮が擦り剥けそこから血がポタポタと垂れる。

「うぅ……夜道君……大丈夫ですか?」

 花華がこちらに足を引きずりながらも来てくれて、とりあえずの手当てを行ってくれる。

「大丈夫だけど……完全に俺達の負けだ。何にもできなかった……」

「負け……? 負けだと!?」

 突然どうしたのか、フォルティーが痛みを無視して立ち上がり俺の胸倉を掴み上げる。

「オレは負けてない!! 次こそはあいつに……」

 弱い。負ける。この二単語に彼は異常な程に反応を示す。今にも殴りかかりそうな勢いだったが流石に仲間の人達が俺から離してくれる。
 
「はぁ……はぁ……」

 息を切らし自分の体をペタペタと触る。多少痛むが入院したり生活に支障が出るレベルではない。とりあえずは無事だ。
 そうしてフォルティーとの戦いは引き分けということになり、波瀾万丈だった一日は幕を降ろすのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。

みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。 勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。  辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。  だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します

burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。 その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

疎遠だった叔父の遺産が500億円分のビットコインだった件。使い道がないので、隣の部屋の塩対応な美少女に赤スパ投げまくってる件

月下花音
恋愛
貧乏大学生の成瀬翔は、疎遠だった叔父から500億円相当のビットコインが入ったUSBメモリを相続する。使い道に困った彼が目をつけたのは、ボロアパートの薄い壁の向こうから聞こえる「声」だった。隣人は、大学で「氷の令嬢」と呼ばれる塩対応な美少女・如月玲奈。しかしその正体は、同接15人の極貧底辺VTuber「ルナ・ナイトメア」だったのだ! 『今月ももやし生活だよぉ……ひもじい……』 壁越しに聞こえる悲痛な叫び。翔は決意する。この500億で、彼女を最強の配信者に育て上げようと。謎の大富豪アカウント『Apollo(アポロ)』として、5万円の赤スパを投げ、高級機材を即配し、彼女の生活を神の視点で「最適化」していく。しかし彼はまだ知らなかった。「金で買えるのは生活水準だけで、孤独は埋められない」ということに。500億を持った「見えない神様」が、神の座を捨てて、地上の女の子の手を握るまでの救済ラブコメディ。

処理中です...