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終章
大公妃の願い事
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結局、皇后はこれを期に離宮に移され、ウィル殿下は廃嫡され、本人の希望でひとり隣国へ旅立った。
バリー家、ゲノーム元公爵も鞭打ちは免れたものの、マリエッタ達父娘と同じように刺青を施された上、農奴として北方へ送られることとなった。
跡取りのシャルロットが大公家へ嫁いだゲノーム家は、領地も、勿論雇われていたものも家屋敷もすべて大公家のものになる。
「……どうする?あいつら、赦すのか?」
ええ?とシャルロットは少しだけ考えて、まあ、と頷いた。
「マーカスに任せましょう?一人娘のために、頑張ってくれるって言うし…家令に昇進させたって罰は当たらないとおもうのよ」
マーカスはバーンダイクには戻らず、俺の従僕として王都で真面目に働いている。
「そうだな、一人で待ってるチビも呼んでやらないとだしなぁ」
あの砂漠の町で、ずっと父親を待つちいさな女の子を思い出す。そろそろ父親とふたり、暮らせるよう手配してやってもいいころだ。
「マーカスには存分に辣腕を奮って貰おう、あのごみ溜めがキレイになるかどうか分からないが……無理なら全員クビを切ればいい」
ちょっとしたジョークのつもりで俺はシャルロットに笑いかけたが、シャルロットはハアッ、とため息をつき、
「貴方の顔じゃ、解雇じゃなくて本当に斬殺しそうで怖いのよ」
と言う。いつも思うんだが、俺はそんなに悪い顔をしてるんだろうか。右手で顔を撫でていると、シャルロットはそれよりも、と目の前のカメラを指差す。
「取材に集中して頂戴」
と言ったのは編集長だ。カメラを構えて、俺とシャルロットを撮そうとしている。
「綺麗だわ、さすがシャルロット妃ね。これは売れる、売れるわよ!」
そう興奮気味に言う編集長に、シャルロットは恥ずかしそうに肩をすくめる。
今日のシャルロットは、明後日に控えた大公屋敷での婚礼披露のために特注した、真っ白い婚礼衣装に身を包んでいる。
この衣装のためにバーンダイクから8人の針子と、6人の職人を呼び寄せて、6ヶ月もかけて作らせた特注品だ。
「けど、王妃くらいの時間と手間をかけさせるべきだったと思うんだがなあ」
俺が言うと、嫌だわとシャルロットは頬を押さえた。王妃は望まれた婚礼ではなかったが、それでも一年半も準備に費やした。ウィル殿下が退き、幼いルカ殿下が王太子になったいま、俺は大公としての責務のほかに、王太子の後見という立場でもある。身分としては、シャルロットもけして王妃とひけはとらないはずなんだがなあ?
「王妃が離宮に行ってから、王陛下は寝付くことが多くなってしまったし、リアム殿下は幼いわ。忙しい貴方が一年半も自分のことにかまけていられないのはわかっているわよ」
はあ、と俺はため息をついた。ルカ殿下の年齢は今年で12だ。成人まであと6年か。なげえな、早く大人になってほしい、と肩を落とした。
「ルカ王太子が大学部の学生になったら22までは貴方の力が必要になるわよ」
そう言って編集長が俺に笑いかけた。なんてこと言うんだこの人は。
「それは、ドリアーノ氏をエルミサードに送り込んだ俺への仕返しのつもりですか、ルーベンス夫人?」
あら、と編集長はカメラのむこうから頭を出した。
「統治者でなくなって、腑抜けて髪結いの亭主みたいになってたあの人に、仕事を与えて下さった大公閣下には感謝してますわ。ただ、今はブレるから動かないで欲しいってだけ!」
と編集長は俺を睨んだ。おっと、怒らせるのは良くないな、と作り笑いをうかべた。
エルミサードは大きな街だ。あの時の俺の呼び掛けに応えて、騎士や傭兵が大勢集まったことで一時はかなり混乱していたそうだが、国境の関を再開し、隣国からの犯罪者や違法な品の流入を止めたことでようやく安定を取り戻した。
その立役者になってくれたのが、ドリアーノ氏だ。はじめは城の者達も俺の知り合いの商売人、としか見られていなかったドリアーノ氏だが、彼が治めるようになって街は見る間に以前の活気溢れる街になった。
「ホントに感謝してるのよ、辺境伯だなんて、あたし達みたいに他からの流れ者に爵位までくれて」
ぽつり、と編集長は呟く。
「あの人は政治家としては有能だったけど、皇帝なんて向いてなかった……真面目すぎたし、それを他人にまで求めすぎたのよ」
隣国よりさらにむこう、海を挟んだ大陸で25年以上前に何が起きたのか、本当のところは俺たちは分からない。それでも、6ヶ月前にこの国に起きたことを考えれば、けして他人事とは思えないのだ。
「それはそうと、あの時の騒動について教えてくれないかしら?」
編集長の眼鏡がきら、と灯りを反射した。おっと、急に敏腕記者モードだ。
「なんだって貴方は毒の瓶なんて持ち歩いていたのかしら?まさか、両親の仇を毒殺するつもりで……」
まさか!と俺が弁解する前に、シャルロットが笑い出した。
「いいえ!違うんです。実はちょっとした誤解があって、あれはダニエルに私が渡したんです」
『明日、私を殺してください』
あの日のことは、一度も忘れていない。傷ついたシャルロットが、俺に渡した青い小瓶のことも。
「あれは、麻酔薬の一種なんですが、外国の本の中に、あの薬を使った話があるんです」
と、彼女は微笑んだ。ボン、とカメラの脇でマグネシウムライトが光る。
「……続けて?」
眩しかったのか、編集長は眼鏡を外して目を押さえながら言った。
「ええ、あの、私は従姉妹と定期的に読書会をしているのだけど、そこで従姉妹が言い出して」
曰く、物語の主人公の少女のように眠ってしまえば、死んだものとして葬儀場へおくられる。あとは、自分のあり金すべて持って外国へ逃げればいいのだ、と。
「でもまさか、ダニエルまで物語に合わせてしまうだなんて思いもよらないでしょう?ガイズがいなかったら、危うく物語とおんなじ結末になるところだったわ」
なんて陰鬱な話を読んでるんだよと思う。
「なんの特があるんだよその本は」
まさに害悪じゃないか。誰だよシャルロットは本ばかり読む退屈な令嬢とか言ったの……過激にもほどがあるぜ。
「あら、有名なお話で舞台にもなってるのよ」
と編集長まで言い出すので、
「じゃ、俺が死んだらロマンティックだったのか?」
と尋ねるとシャルロットはううん、と考える素振りのあと、
「いいえ」
と微笑んだ。何かを含んだようなその笑いかたに、釈然としないながらも、
「俺たちの話もいつか物語になるかな?」
と笑みを返した。
ボン、とまたマグネシウムが焚かれる。
「私達の話じゃ、ロマンティックではないわね。だって、平凡で退屈だもの」
とシャルロットがいうので、
「ロマンティックじゃないが、冒険物としてはいいセンいくだろ?大型二輪も貰ったし、二人でまた出掛けよう」
と言うと、脇腹を肘でどつかれた。
ボン、と連続する。いい加減目が痛くなってきた。
なに撮ってんだよ、編集長は。
「貴方には責務ってものがあるでしょう?……でも、そうね、約束は覚えてる?」
また、ボンと光って、ちかちかする視界のむこうでシャルロットが笑う。
「約束、ああ、去年の秋の。覚えてるよ」
シャルロットはその美しい白い手を俺の手に重ねて、燃え上がるような美しいその瞳を俺にむけた。
「ええ、でももうあの薬は必要なくなったから、かわりにひとつお願いがあるの」
お願い?と俺は首をかしげた。
王妃は不在、ルカ殿下の母、シェーンベルク夫人がシェーンベルク邸へ帰った今、この国で最も高貴な唯一の女性であるシャルロットが、俺にしか頼めないことって?と、急に嫌な予感がしてきた。
「私、貴方の育ての母上、アルゼリア子爵夫人の庭がとっても気に入っているの。あれは素晴らしかったわ」
やめろ、と俺は呟く。
「様々な珍しい薬効のある花が植えられていて」
薬効どころか劇薬じゃねえか。
「是非、屋敷の私の庭にも植えたいのよ」
ね?とシャルロットは微笑む。
「あなた、子爵夫人に庭の相談にのって貰えるよう、頼んでくれない?」
……嫌だといったら、母上に直接手紙を書きそうだ。
「わかった、すぐに頼みに行く。けど、あんまり猛毒のものは控えてもらえるか?間違って屋敷のものが口にするとまずいだろ?」
そう?とシャルロットは微笑む。
「わかったわ、じゃあ、トリカブトはやめて、朝顔かダチュラにしておくわね!」
何が違うんだよ、そこ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ここ一年で発行部数を格段に増やしたニュー・ルーベンス紙のその朝の一面には、いまや国民の注目の的である大公と大公妃の、婚姻披露の晩餐会のニュースがでかでかと載った。
2人の仲睦まじい写真や、愛用の自動二輪に、大公妃の愛用の剣や大公の使っている革のジャケットの製造元にいたるまで、二面、三面と見開きで紹介されたそれは、編集長の想像以上の売れ行きで、異例の重版まであったらしい。
その角のあたりには小さく『現在のシャルロット妃の興味は専ら、アルゼリア子爵夫人の指導による庭仕事にある』と書かれていた……
俺の今のところの心配ごとは、誰かがそれに気づいて、真似を始めないかって事だ。
おわり
バリー家、ゲノーム元公爵も鞭打ちは免れたものの、マリエッタ達父娘と同じように刺青を施された上、農奴として北方へ送られることとなった。
跡取りのシャルロットが大公家へ嫁いだゲノーム家は、領地も、勿論雇われていたものも家屋敷もすべて大公家のものになる。
「……どうする?あいつら、赦すのか?」
ええ?とシャルロットは少しだけ考えて、まあ、と頷いた。
「マーカスに任せましょう?一人娘のために、頑張ってくれるって言うし…家令に昇進させたって罰は当たらないとおもうのよ」
マーカスはバーンダイクには戻らず、俺の従僕として王都で真面目に働いている。
「そうだな、一人で待ってるチビも呼んでやらないとだしなぁ」
あの砂漠の町で、ずっと父親を待つちいさな女の子を思い出す。そろそろ父親とふたり、暮らせるよう手配してやってもいいころだ。
「マーカスには存分に辣腕を奮って貰おう、あのごみ溜めがキレイになるかどうか分からないが……無理なら全員クビを切ればいい」
ちょっとしたジョークのつもりで俺はシャルロットに笑いかけたが、シャルロットはハアッ、とため息をつき、
「貴方の顔じゃ、解雇じゃなくて本当に斬殺しそうで怖いのよ」
と言う。いつも思うんだが、俺はそんなに悪い顔をしてるんだろうか。右手で顔を撫でていると、シャルロットはそれよりも、と目の前のカメラを指差す。
「取材に集中して頂戴」
と言ったのは編集長だ。カメラを構えて、俺とシャルロットを撮そうとしている。
「綺麗だわ、さすがシャルロット妃ね。これは売れる、売れるわよ!」
そう興奮気味に言う編集長に、シャルロットは恥ずかしそうに肩をすくめる。
今日のシャルロットは、明後日に控えた大公屋敷での婚礼披露のために特注した、真っ白い婚礼衣装に身を包んでいる。
この衣装のためにバーンダイクから8人の針子と、6人の職人を呼び寄せて、6ヶ月もかけて作らせた特注品だ。
「けど、王妃くらいの時間と手間をかけさせるべきだったと思うんだがなあ」
俺が言うと、嫌だわとシャルロットは頬を押さえた。王妃は望まれた婚礼ではなかったが、それでも一年半も準備に費やした。ウィル殿下が退き、幼いルカ殿下が王太子になったいま、俺は大公としての責務のほかに、王太子の後見という立場でもある。身分としては、シャルロットもけして王妃とひけはとらないはずなんだがなあ?
「王妃が離宮に行ってから、王陛下は寝付くことが多くなってしまったし、リアム殿下は幼いわ。忙しい貴方が一年半も自分のことにかまけていられないのはわかっているわよ」
はあ、と俺はため息をついた。ルカ殿下の年齢は今年で12だ。成人まであと6年か。なげえな、早く大人になってほしい、と肩を落とした。
「ルカ王太子が大学部の学生になったら22までは貴方の力が必要になるわよ」
そう言って編集長が俺に笑いかけた。なんてこと言うんだこの人は。
「それは、ドリアーノ氏をエルミサードに送り込んだ俺への仕返しのつもりですか、ルーベンス夫人?」
あら、と編集長はカメラのむこうから頭を出した。
「統治者でなくなって、腑抜けて髪結いの亭主みたいになってたあの人に、仕事を与えて下さった大公閣下には感謝してますわ。ただ、今はブレるから動かないで欲しいってだけ!」
と編集長は俺を睨んだ。おっと、怒らせるのは良くないな、と作り笑いをうかべた。
エルミサードは大きな街だ。あの時の俺の呼び掛けに応えて、騎士や傭兵が大勢集まったことで一時はかなり混乱していたそうだが、国境の関を再開し、隣国からの犯罪者や違法な品の流入を止めたことでようやく安定を取り戻した。
その立役者になってくれたのが、ドリアーノ氏だ。はじめは城の者達も俺の知り合いの商売人、としか見られていなかったドリアーノ氏だが、彼が治めるようになって街は見る間に以前の活気溢れる街になった。
「ホントに感謝してるのよ、辺境伯だなんて、あたし達みたいに他からの流れ者に爵位までくれて」
ぽつり、と編集長は呟く。
「あの人は政治家としては有能だったけど、皇帝なんて向いてなかった……真面目すぎたし、それを他人にまで求めすぎたのよ」
隣国よりさらにむこう、海を挟んだ大陸で25年以上前に何が起きたのか、本当のところは俺たちは分からない。それでも、6ヶ月前にこの国に起きたことを考えれば、けして他人事とは思えないのだ。
「それはそうと、あの時の騒動について教えてくれないかしら?」
編集長の眼鏡がきら、と灯りを反射した。おっと、急に敏腕記者モードだ。
「なんだって貴方は毒の瓶なんて持ち歩いていたのかしら?まさか、両親の仇を毒殺するつもりで……」
まさか!と俺が弁解する前に、シャルロットが笑い出した。
「いいえ!違うんです。実はちょっとした誤解があって、あれはダニエルに私が渡したんです」
『明日、私を殺してください』
あの日のことは、一度も忘れていない。傷ついたシャルロットが、俺に渡した青い小瓶のことも。
「あれは、麻酔薬の一種なんですが、外国の本の中に、あの薬を使った話があるんです」
と、彼女は微笑んだ。ボン、とカメラの脇でマグネシウムライトが光る。
「……続けて?」
眩しかったのか、編集長は眼鏡を外して目を押さえながら言った。
「ええ、あの、私は従姉妹と定期的に読書会をしているのだけど、そこで従姉妹が言い出して」
曰く、物語の主人公の少女のように眠ってしまえば、死んだものとして葬儀場へおくられる。あとは、自分のあり金すべて持って外国へ逃げればいいのだ、と。
「でもまさか、ダニエルまで物語に合わせてしまうだなんて思いもよらないでしょう?ガイズがいなかったら、危うく物語とおんなじ結末になるところだったわ」
なんて陰鬱な話を読んでるんだよと思う。
「なんの特があるんだよその本は」
まさに害悪じゃないか。誰だよシャルロットは本ばかり読む退屈な令嬢とか言ったの……過激にもほどがあるぜ。
「あら、有名なお話で舞台にもなってるのよ」
と編集長まで言い出すので、
「じゃ、俺が死んだらロマンティックだったのか?」
と尋ねるとシャルロットはううん、と考える素振りのあと、
「いいえ」
と微笑んだ。何かを含んだようなその笑いかたに、釈然としないながらも、
「俺たちの話もいつか物語になるかな?」
と笑みを返した。
ボン、とまたマグネシウムが焚かれる。
「私達の話じゃ、ロマンティックではないわね。だって、平凡で退屈だもの」
とシャルロットがいうので、
「ロマンティックじゃないが、冒険物としてはいいセンいくだろ?大型二輪も貰ったし、二人でまた出掛けよう」
と言うと、脇腹を肘でどつかれた。
ボン、と連続する。いい加減目が痛くなってきた。
なに撮ってんだよ、編集長は。
「貴方には責務ってものがあるでしょう?……でも、そうね、約束は覚えてる?」
また、ボンと光って、ちかちかする視界のむこうでシャルロットが笑う。
「約束、ああ、去年の秋の。覚えてるよ」
シャルロットはその美しい白い手を俺の手に重ねて、燃え上がるような美しいその瞳を俺にむけた。
「ええ、でももうあの薬は必要なくなったから、かわりにひとつお願いがあるの」
お願い?と俺は首をかしげた。
王妃は不在、ルカ殿下の母、シェーンベルク夫人がシェーンベルク邸へ帰った今、この国で最も高貴な唯一の女性であるシャルロットが、俺にしか頼めないことって?と、急に嫌な予感がしてきた。
「私、貴方の育ての母上、アルゼリア子爵夫人の庭がとっても気に入っているの。あれは素晴らしかったわ」
やめろ、と俺は呟く。
「様々な珍しい薬効のある花が植えられていて」
薬効どころか劇薬じゃねえか。
「是非、屋敷の私の庭にも植えたいのよ」
ね?とシャルロットは微笑む。
「あなた、子爵夫人に庭の相談にのって貰えるよう、頼んでくれない?」
……嫌だといったら、母上に直接手紙を書きそうだ。
「わかった、すぐに頼みに行く。けど、あんまり猛毒のものは控えてもらえるか?間違って屋敷のものが口にするとまずいだろ?」
そう?とシャルロットは微笑む。
「わかったわ、じゃあ、トリカブトはやめて、朝顔かダチュラにしておくわね!」
何が違うんだよ、そこ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ここ一年で発行部数を格段に増やしたニュー・ルーベンス紙のその朝の一面には、いまや国民の注目の的である大公と大公妃の、婚姻披露の晩餐会のニュースがでかでかと載った。
2人の仲睦まじい写真や、愛用の自動二輪に、大公妃の愛用の剣や大公の使っている革のジャケットの製造元にいたるまで、二面、三面と見開きで紹介されたそれは、編集長の想像以上の売れ行きで、異例の重版まであったらしい。
その角のあたりには小さく『現在のシャルロット妃の興味は専ら、アルゼリア子爵夫人の指導による庭仕事にある』と書かれていた……
俺の今のところの心配ごとは、誰かがそれに気づいて、真似を始めないかって事だ。
おわり
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