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悪役令嬢が去ったあと
思わぬ再会
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がばっ、とシーツをはねあげて私は寝台の上におきあがった。酷く喉がかわいていて、ヒューヒューと音が鳴った。それほど酷い夢だった。
「なんだ、もう起きたのか?」
窓の側においたエニシダの束のうえにこしかけて、だしておいてあげたミルクピッチャーを、大事そうに抱えている。
「ねえミルラ、今のって、ただの夢なの?それともほんとにあったこと?」
すると、ミルラはピッチャーを脇において踊るみたいにこちらへ飛んで来た。
「なあ、アシュレイ?ここは汚いよ、見たろ?あいつらみたいな奴ばっかり!」
「本当は私に毒薬を飲ませたのもあなたじゃないってこと?」
私が尋ねるとミルラはキョトン、と目をみはってから、
「アシュレイが飲んだ時にすり替えたのは俺だよ。言っただろ、下剤じゃダサいから、カッコよく血をはくやつに変えたんだって」
と、にこにこしている…私はこめかみあたりを揉んでから、
「びっくりするじゃない、じゃあさっきのはただの夢なのね?」
するとミルラは首をふり、残念そうにはとても見えない言い方で
「残念だけど、人間ってのはすぐ殺しあうもんなんだよ。さっきのは昨日、あの緑の頭のやつを追っかけて俺がみてきたこと!…だからさぁ」
最後は駄々をこねるみたいに語尾が上がる。私はゾッとしながら呟いた。
「では、男爵はやはり命を狙われているのね?」
面倒なことになった、といわんばかりにミルラはクルッと回転して姿を消してしまった。
「あ、ミルラ!」
呼び止めたところで無意味だ。はあ、今日はマリアの留年のかかったテストがあるのに…。一応全部覚えてはいるはずだけど、心配になってきたわ。
そのとき、使用人用のドアがノックされてキャルがはいってきた。
「お早う、キャル」
声をかけるとキャルは微笑み、
「お早うございます、お嬢様」
と挨拶をかえした。制服と指定のブーツ、いくつかのブラシを手首に紐でさげている。
「緊張をほぐしたいかと思いまして」
そう言って、着替えのあと何かの香油を吹き付けたブラシで髪を梳かしてくれる。
その薫りに、ほっと余分な肩のちからが抜けた。
そうはいっても、あの夢のとおりならリュシリューのお父様、ロイ・フォード男爵の命が狙われているかもしれないわ。だけど、今日テストをうけなければ、マリアは…どうしたらいいのかしら…
ふと、テーブルの上に書きかけだった手紙が置かれているのが見えた。これだわ!
「キャル、これを速達で出しておいて?」
私はその手紙にいくらか書き足して、キャルに渡した。
「マリアお嬢様、本当に別人のようですね。いつもならテストの当日はお腹が痛いとおっしゃってベッドから起きられない程でしたのに」
そうなの?そんなことレイモンド様は言っていなかったのだけど。
「それは、ほら、キャルがローズオイルで梳かしてくれたから?でしょ?ホホホホホ!」
私が慌てて取り繕うと、キャルは残念なものをみるような表情をしながら、手紙を持って部屋から出ていった。
◇◇◇◇◇◇◇
今朝もマリアのお父様とお母様はお留守だった。レイモンド様がいうには、キンバリー公爵家へ通っているそうだ。未だに目覚めない令嬢に、公爵は随分と気落ちしていると。
そんなわけ、ないわ。あの二人はとても強いもの…まあでも、お義兄様が随分疲れた様子だったのは気がかりだけど。
テストのほうは、できる限りのことはしておいた。思ったより基本的で簡単な設問ばかりだったけれど、落第して困るのは私ではなく、体の持ち主であるマリアだもの。慎重には慎重を期した。
「疲れただろ?甘いものでも食べていかないか?」
学校帰り、自ら手綱を握ったレイモンド様はちょっと振り返って私に言った。
「お兄様、肥りますわよ?」
そう返すと、レイモンド様はニコッと笑ってから
「大丈夫。これでもわりと体を動かしているんだ」
黒い瞳に陽の光がさしてきらきらと黒曜石のように光った。髪は褐色というより赤く、よりふわふわにみえる。
体を動かすって…でも、この優しそうなレイモンド様が、剣を振るところなんて、想像もできないわ。
「ほら、着いた」
声をかけられて、顔をあげると妙に雰囲気のある建物…城下ではよくある酒場のひとつだった。
「ここって、お兄様??」
たしかに、マリアの家はまあまあの貧乏だけど、こんな酒場に昼間からだなんて、レイモンド様はそこまでやさぐれてしまったの?等と考えていると、そっと手をとられた。
「大丈夫、昼間は誰もいないんだ」
誰もいない?私はレイモンド様に手をとられて、戦々恐々としながら、中へ入って行く。
「こんにちはウィニー。元気かい?」
入り口に立ったレイモンド様は奥にいる年配の女性に声をかけた。
「あれ、若先生!コルタ!若先生がおいでたよ!」
奥にどなった女性はバタバタとコチラヘ走ってきながら、頭にかぶっていたほっかむりを外した。
「若先生、今日はどうなすったのよ。あれ、お嬢様まで?」
レイモンド様はちょっと照れたようにわらって、
「ウィニー、開店前で悪いんだけど、マラスキノチェリーをひと瓶売ってもらえないかなと思って」
そう言うとそのあたりにあった椅子を出してきた、奥にいた若い男性(コルタと呼ばれていた)がああ、と頷いて奥へまた引っ込んだ。
「もう食べちまったのかい、あれまあ…」
ウィニーと呼ばれたお婆さんは呆れたようにレイモンド様を見る。
「1日2つって僕は守ってるよ。だけどさ、皆きいてくれないんだよ。旨すぎるんだ」
「まあ、うちのマラスキノチェリーは最高だからねえ。そうだ、チェリータルトがあるから食べて行きな」
気を良くしたウィニーお婆さんがそう言うと、チラッとレイモンド様はこちらに目をむけた。イタズラが成功した子供みたいな笑み。レイモンド様の表情はとてもころころとよくかわる。とても年上とは思えないくらい。
「医者ってのは薬を作るときや患者を診るとき、長時間集中して魔術を練らなきゃいけないんだ。とても体力を使う仕事だよ」
チェリータルトを食べながら、レイモンド様が話してくれた。
「それは…本来なら私は充分、分かっていたのでしょうね」
マリアだったら、さっきみたいな無礼なこと、言わなかったのだろう…付け焼き刃の妹なんて、やっぱり駄目だわ。
余程私が萎れてみえたのか、レイモンド様は優しく私の背中を叩いた。
「マリア、忘れたのならまた覚えればいい。慌てることないんだよ」
あ、と私は思わず声を出しそうになった。レイモンド様はきっと甘いものが食べたかったんじゃない。私を励まそうとしたのだ。
自分の家族も、学校も忘れてしまって、そのうえ見たこともない学科のテストを丸1日かけてうけることになった私を…いいえ、マリアを。ふいに涙が浮かびそうになった。
「ありがとう、お兄様」
ごめんなさいレイモンド様。あなたの妹ではなくて。偽物の妹で。
下唇をかんでうつむいた私の頭を、レイモンド様は優しく撫でてくれる。
「大丈夫。テストがどうでも、記憶がどうなっても、お前がお前であるかぎり、僕も家族もみんな味方だから」
それは私が幼いときから、欲しかった言葉。両親が生きていたころから、ずっと私はキンバリー公爵家の令嬢だった。誰かと親しくしたことなど、いちどもなかった。
「もう大丈夫、大丈夫だ」
レイモンド様が優しく歌うように言う。だから、余計に私の涙はとまらない。
◇◇◇◇◇◇◇
結局ひとしきり泣いたあと、私はタルトを食べ終え、大きなチェリーの瓶を抱えて私たちは道を出た。停車場にとめておいた馬車を、レイモンド様がとりに言っている間私は店の入り口に大きな瓶を抱えて立っていた。
ふと、大きな甲高い声が聞こえて顔をあげて、向かいの店を覗いて…そうしたことを後悔した。
「何故だ!何故この手形はつかえない等というのだ!」
どなり声に、思わず瓶の影に顔をかくした。マリアの顔をルディ殿下が知るはずないのだけれど、つい。
「できないものはできないんですよ、殿下。これはキンバリーの手形でしょう?」
続いて姿を見せた商人に、私は眉を寄せた。
「《お前あいつに会いに来たんじゃなかったのか?》」
突然話しかけられて、私は慌てて振り向いた。
「《ミルラ、ついてきてたの?》」
私が囁くと、ミルラはにやっと笑って行こうぜ、と私の手を引っ張った。
私の掌程の妖精なのに、とても力があるのね、等と思っていると、皇宮の紋いりの馬車の、さらに脇にそれたところにある、空き瓶を回収する大きな箱。
そこに、私とミルラは身を隠した。
「なんだ、もう起きたのか?」
窓の側においたエニシダの束のうえにこしかけて、だしておいてあげたミルクピッチャーを、大事そうに抱えている。
「ねえミルラ、今のって、ただの夢なの?それともほんとにあったこと?」
すると、ミルラはピッチャーを脇において踊るみたいにこちらへ飛んで来た。
「なあ、アシュレイ?ここは汚いよ、見たろ?あいつらみたいな奴ばっかり!」
「本当は私に毒薬を飲ませたのもあなたじゃないってこと?」
私が尋ねるとミルラはキョトン、と目をみはってから、
「アシュレイが飲んだ時にすり替えたのは俺だよ。言っただろ、下剤じゃダサいから、カッコよく血をはくやつに変えたんだって」
と、にこにこしている…私はこめかみあたりを揉んでから、
「びっくりするじゃない、じゃあさっきのはただの夢なのね?」
するとミルラは首をふり、残念そうにはとても見えない言い方で
「残念だけど、人間ってのはすぐ殺しあうもんなんだよ。さっきのは昨日、あの緑の頭のやつを追っかけて俺がみてきたこと!…だからさぁ」
最後は駄々をこねるみたいに語尾が上がる。私はゾッとしながら呟いた。
「では、男爵はやはり命を狙われているのね?」
面倒なことになった、といわんばかりにミルラはクルッと回転して姿を消してしまった。
「あ、ミルラ!」
呼び止めたところで無意味だ。はあ、今日はマリアの留年のかかったテストがあるのに…。一応全部覚えてはいるはずだけど、心配になってきたわ。
そのとき、使用人用のドアがノックされてキャルがはいってきた。
「お早う、キャル」
声をかけるとキャルは微笑み、
「お早うございます、お嬢様」
と挨拶をかえした。制服と指定のブーツ、いくつかのブラシを手首に紐でさげている。
「緊張をほぐしたいかと思いまして」
そう言って、着替えのあと何かの香油を吹き付けたブラシで髪を梳かしてくれる。
その薫りに、ほっと余分な肩のちからが抜けた。
そうはいっても、あの夢のとおりならリュシリューのお父様、ロイ・フォード男爵の命が狙われているかもしれないわ。だけど、今日テストをうけなければ、マリアは…どうしたらいいのかしら…
ふと、テーブルの上に書きかけだった手紙が置かれているのが見えた。これだわ!
「キャル、これを速達で出しておいて?」
私はその手紙にいくらか書き足して、キャルに渡した。
「マリアお嬢様、本当に別人のようですね。いつもならテストの当日はお腹が痛いとおっしゃってベッドから起きられない程でしたのに」
そうなの?そんなことレイモンド様は言っていなかったのだけど。
「それは、ほら、キャルがローズオイルで梳かしてくれたから?でしょ?ホホホホホ!」
私が慌てて取り繕うと、キャルは残念なものをみるような表情をしながら、手紙を持って部屋から出ていった。
◇◇◇◇◇◇◇
今朝もマリアのお父様とお母様はお留守だった。レイモンド様がいうには、キンバリー公爵家へ通っているそうだ。未だに目覚めない令嬢に、公爵は随分と気落ちしていると。
そんなわけ、ないわ。あの二人はとても強いもの…まあでも、お義兄様が随分疲れた様子だったのは気がかりだけど。
テストのほうは、できる限りのことはしておいた。思ったより基本的で簡単な設問ばかりだったけれど、落第して困るのは私ではなく、体の持ち主であるマリアだもの。慎重には慎重を期した。
「疲れただろ?甘いものでも食べていかないか?」
学校帰り、自ら手綱を握ったレイモンド様はちょっと振り返って私に言った。
「お兄様、肥りますわよ?」
そう返すと、レイモンド様はニコッと笑ってから
「大丈夫。これでもわりと体を動かしているんだ」
黒い瞳に陽の光がさしてきらきらと黒曜石のように光った。髪は褐色というより赤く、よりふわふわにみえる。
体を動かすって…でも、この優しそうなレイモンド様が、剣を振るところなんて、想像もできないわ。
「ほら、着いた」
声をかけられて、顔をあげると妙に雰囲気のある建物…城下ではよくある酒場のひとつだった。
「ここって、お兄様??」
たしかに、マリアの家はまあまあの貧乏だけど、こんな酒場に昼間からだなんて、レイモンド様はそこまでやさぐれてしまったの?等と考えていると、そっと手をとられた。
「大丈夫、昼間は誰もいないんだ」
誰もいない?私はレイモンド様に手をとられて、戦々恐々としながら、中へ入って行く。
「こんにちはウィニー。元気かい?」
入り口に立ったレイモンド様は奥にいる年配の女性に声をかけた。
「あれ、若先生!コルタ!若先生がおいでたよ!」
奥にどなった女性はバタバタとコチラヘ走ってきながら、頭にかぶっていたほっかむりを外した。
「若先生、今日はどうなすったのよ。あれ、お嬢様まで?」
レイモンド様はちょっと照れたようにわらって、
「ウィニー、開店前で悪いんだけど、マラスキノチェリーをひと瓶売ってもらえないかなと思って」
そう言うとそのあたりにあった椅子を出してきた、奥にいた若い男性(コルタと呼ばれていた)がああ、と頷いて奥へまた引っ込んだ。
「もう食べちまったのかい、あれまあ…」
ウィニーと呼ばれたお婆さんは呆れたようにレイモンド様を見る。
「1日2つって僕は守ってるよ。だけどさ、皆きいてくれないんだよ。旨すぎるんだ」
「まあ、うちのマラスキノチェリーは最高だからねえ。そうだ、チェリータルトがあるから食べて行きな」
気を良くしたウィニーお婆さんがそう言うと、チラッとレイモンド様はこちらに目をむけた。イタズラが成功した子供みたいな笑み。レイモンド様の表情はとてもころころとよくかわる。とても年上とは思えないくらい。
「医者ってのは薬を作るときや患者を診るとき、長時間集中して魔術を練らなきゃいけないんだ。とても体力を使う仕事だよ」
チェリータルトを食べながら、レイモンド様が話してくれた。
「それは…本来なら私は充分、分かっていたのでしょうね」
マリアだったら、さっきみたいな無礼なこと、言わなかったのだろう…付け焼き刃の妹なんて、やっぱり駄目だわ。
余程私が萎れてみえたのか、レイモンド様は優しく私の背中を叩いた。
「マリア、忘れたのならまた覚えればいい。慌てることないんだよ」
あ、と私は思わず声を出しそうになった。レイモンド様はきっと甘いものが食べたかったんじゃない。私を励まそうとしたのだ。
自分の家族も、学校も忘れてしまって、そのうえ見たこともない学科のテストを丸1日かけてうけることになった私を…いいえ、マリアを。ふいに涙が浮かびそうになった。
「ありがとう、お兄様」
ごめんなさいレイモンド様。あなたの妹ではなくて。偽物の妹で。
下唇をかんでうつむいた私の頭を、レイモンド様は優しく撫でてくれる。
「大丈夫。テストがどうでも、記憶がどうなっても、お前がお前であるかぎり、僕も家族もみんな味方だから」
それは私が幼いときから、欲しかった言葉。両親が生きていたころから、ずっと私はキンバリー公爵家の令嬢だった。誰かと親しくしたことなど、いちどもなかった。
「もう大丈夫、大丈夫だ」
レイモンド様が優しく歌うように言う。だから、余計に私の涙はとまらない。
◇◇◇◇◇◇◇
結局ひとしきり泣いたあと、私はタルトを食べ終え、大きなチェリーの瓶を抱えて私たちは道を出た。停車場にとめておいた馬車を、レイモンド様がとりに言っている間私は店の入り口に大きな瓶を抱えて立っていた。
ふと、大きな甲高い声が聞こえて顔をあげて、向かいの店を覗いて…そうしたことを後悔した。
「何故だ!何故この手形はつかえない等というのだ!」
どなり声に、思わず瓶の影に顔をかくした。マリアの顔をルディ殿下が知るはずないのだけれど、つい。
「できないものはできないんですよ、殿下。これはキンバリーの手形でしょう?」
続いて姿を見せた商人に、私は眉を寄せた。
「《お前あいつに会いに来たんじゃなかったのか?》」
突然話しかけられて、私は慌てて振り向いた。
「《ミルラ、ついてきてたの?》」
私が囁くと、ミルラはにやっと笑って行こうぜ、と私の手を引っ張った。
私の掌程の妖精なのに、とても力があるのね、等と思っていると、皇宮の紋いりの馬車の、さらに脇にそれたところにある、空き瓶を回収する大きな箱。
そこに、私とミルラは身を隠した。
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