どうも、死んだはずの悪役令嬢です。

西藤島 みや

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令嬢は甦る

顔の見えない皇子

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秋が深まり、風がすこしだけ冷たく感じられるようになってきた。皇宮にも今ごろは秋の花が咲いている頃だろうか。キンモクセイ、セージやダリアの青い茂み、深い赤色の薔薇。皇后様自らが育てていらっしゃった奥の庭の花を、まだ鮮明に覚えている。
いまはもう、見ることもないけれど。


「ふぅー」
私は気持ちを落ち着けるために、ふかく深呼吸してから馬車のタラップを見下ろす。
「…手を」
自然な動きでエスコートしてくれるお義兄さまに安心する。マリアは私よりすこしだけ小柄だし、転んで怪我でもさせたら申し訳ないもの。
「レイモンド様は先に入っておいでなのかしら?」
私が尋ねると、ああ、とお義兄様はうなづいた。
「今朝マリア嬢を迎えにきていたから、今ごろは第二皇子殿下と謁見しているはずだ」
そうなのね、と私はうなづく。私は第二皇子殿下のことを思い浮かべようとしたけれど、そこで首をかしげた。
「お義兄さまは第二皇子殿下とお会いしたことがあるのですわよね?」
青い瞳が私を見た。
「私、たしかにお会いしたことがあるはずなのに、お顔も見たとおもうのに、その…どうして…」
顔が思い浮かばないのだ。ふと、お義兄さまが笑った。深い青い瞳に光がさしてきらめいて、いつも険しい眉が下がって。ああー、お義兄さまの笑顔、ほんとに絵姿にしておきたいわあ。…じゃなくて。

「お義兄さま?」
「別に馬鹿にしたんじゃないぞ、皇后になれと育てられたお前でも、知らぬことがあったのだなと思っただけだ」
優しく頭を撫でられて、うっとりしかけるけど、そうではない。
「第二皇子殿下は長く外国へ留学していらっしゃった。ルディ殿下は弟をひどく警戒していたし、幾度かは攻撃ともとれるような行動をおこしていたそうだ。それで身を守るために外国から魔術を扱う魔術師団を連れて帰ってきたというから、そうした魔術の類いとみて間違いないな」
魔術、と私は足をとめた。
「怖いか?」
その声に意外なほどの優しさを感じて、いいえ、と首をふった。
「今日対峙するものを思えば、魔術を使える方々がいらっしゃるのはとても心強いです」
魔術は高度な技能が必要で、それによって作られたものはこの国にもいくらか輸入されてはいる。ジェレミーの扱っている商品にも、そうしたものはある。でも、この国で魔術をつかっている者をみたことはない…精霊をあがめるこの国で、魔術はあまり良く思われない傾向にあるためだった。

『怖いか』とお義兄様が尋ねたのも、そうした理由だろう。

私は居ずまいを正し、お義兄様を見上げた。あら、お義兄様のピンが襟にかかっているわ。私が手を伸ばして直そうとすると、
「大丈夫だ、私がついている」
とその手をとられた。
「ありがとうございます、お義兄様」
私がほほ笑むのと、扉があいて私達が呼び込まれるのは同時だった。

…さあ、正念場だわ。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

第二皇子殿下は玉座ではなく謁見室の半ばに立って、レイモンド様とアシュレイ(マリアなんだけど)と共に立っていた。

レイモンド様はいつものようにジャケットと優しいクリーム色のクラバット。朝、ちょっと緊張した面持ちだったけれど、いまはいつもどおりにみえる。

マリアはお義兄様と私と一緒に行った店で作った、茶会用のドレスだ。アシュレイの姿になってから、マリアはいつもかなり大胆なカットの施されたドレスで現れる。とはいえ今日は昼間の茶会だから、今日はさほどの露出ではないけれど。
脚の線がみえるようなスカートの裾が、動くと太股まで開くスリットになっていることを私は知っている。…どうか全力疾走するようなことにはならないよう祈るだけだわ。

第二皇子殿下の顔はやはり、見えているのになぜかぼんやりしていて記憶できない。金の髪と、白地に皇室の紋章の豪華な刺繍が施された騎士服だけが記憶にのこる。

「ああ、来てくれたんだね。ありがとう」
爽やかに笑われて私達は深々と頭をさげた。
「お招きいただきましてありがとうございます」
「男爵、とお呼びするべきかな?それとも公子と?」
えっ?と私はお義兄さまを見上げた。お義兄様は確かに男爵位をお義父様から受け継いでいるけれど、だからといって男爵と呼ぶ人なんて今まで見たことがないわ。だって次期公爵であるお義兄様がもつ称号のひとつでしかないもの。お義兄様を男爵と第二皇子殿下が呼ぶ…それは、次の皇帝である殿下はお義兄様の公爵位継承を認めない、ということかもしれないわ。

私はひやりと心のどこかが冷えるような気持ちになった。

お義父様は皇室にむかって、自らはキンバリー公爵家の家臣であり代理であると私が倒れた日以来ずっと刃向かってきた。お義兄様もまた、けして皇帝や皇室に従順ではなかったはず。

両陛下はルディ殿下のことがあって、私への気遣いからか強くでたりはしていないけれど、第二皇子殿下はやはりキンバリー公爵家を良く思っていらっしゃらないのだわ。私は顔を蒼くして、お義兄様を見た。どうしよう、かわりに矢面に立たせてしまったわ!

「殿下」
ムッとした様子でお義兄さまはため息をついた。
「義妹をからかわれては困ります」
第二皇子は頬をかいて、
「手厳しいな」
と呟いた。

『いもうと』?とわたしが首をかしげていると、

「私は第二皇子殿下が帰国したときから、警護としてつけられている。普段はテオドア卿と呼ばれているんだ。さっきのはたちの悪い悪ふざけに過ぎないから気にするな」
お義兄様に言われて、私は目をしばしばさせた。
「びっくりさせてごめんね?卿の亡くなった実の母上は、私の乳母だった人なんだ。だからつい、気安くなってしまって」
へら、と第二皇子殿下は笑った。
「…事情は先ほど聞いたよ。随分込み入ったことになってるようだね」

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
私達が庭に出ると、既にティーセットが組まれており、10人が座っても余裕のあるテーブルに、菓子やお茶が並べられていた。

ルディ殿下の婚約者だった頃にもお茶会は開かれたけれど、その時は3人座ればいっぱいになるテーブルに、ミュシャさんとルディ殿下が座って、まさか皇子に座れと言われないのに座るわけにもいかず、勝手にも帰れず…私は立ったまま二人が仲良くしているのを見ていただけ。それなのに、なぜか
『ミュシャを見下すな』
と膝をつくよう命じられたこともあったわね。あのときはあまりに腹が立ったから、結局帰ってきてしまったけれど…いけない!皇宮にいるとつい眉間にシワがよってしまうわ。


「テオドア卿が魔術師団を貸せといってきたときはとうとうクーデターかと思ったんだけどさ」
けらけらと笑いながら、第二皇子殿下はクッキーをバリバリと噛み砕く。
「兄上に取りついてるあの気持ち悪いヤツを、とうとうやっつけるっていう話でね、それなら僕もいい加減うんざりしてたから、一枚噛ませてもらおうと思って」

豪快というか、お行儀が悪いというか。第二皇子殿下は寝そべるみたいにテーブルに体をもたせかけて話している。でも『気持ち悪いヤツ』って…
「第二皇子殿下はミュシャが可憐な幼馴染みには見えないということですか?」
殿下が帰国したとき、ルディ殿下とミュシャは皇宮にまだ住んでいた。ミュシャが怪しい術をつかっていたなら、皇子殿下も影響下にはあったのでは?
「僕は最近まで城下に住んでいたからね、ここへ来たときには、既にミュシャの術は切れた後だったんだ」

ああ、ミルラのしんぞうをミュシャが手にした後ってことね、と私は唇を噛んだ。ミルラは無事なのかしら?今、どこに…
「唇を咬まないで…傷になるよ」
隣に座っていたレイモンド様が、私の唇をそっとおさえた。
「すみません」
マリアの唇に傷を作ってしまうところだったわ。私がうつむいたそのとき、ガチャ、とティーセットを鳴らしてお義兄様が立ち上がった。…叱られる?と周りを見回すと、レイモンド様と第二皇子殿下も立ち上がっていた。あたりにいつの間にか霧がでてきている。昼間の、しかも晴天の皇宮に霧?

「お出でになったね」
殿下が言って、枯れたサツキの茂みを指差した。まるで白骨ででもあるかのように、その場所だけが灰色のサツキの枝がガサガサとした木肌を見せている。そのあたりに、ぼんやりと黒い影が立ち上った。

「ごめんなさい、お忙しいときに」
あまやかで、心に染み透るような声がした。前は気づかなかったけど、この声には何か魔性の力があるようで、肌がぴりぴりする。
「……お前、この化け物…」
同じことを感じたらしく、お義兄様が舌打ちをして宝剣に手をかける。レイモンド様がマリアを自分の背に隠した。
「酷いわ。どうして私を皆していじめるの?」
一歩、二歩と近づくうちに影は実体を持ったように現れてきた。柔らかな波打つピンクブロンドに桃色の瞳、白い肌に滴るような赤いくちびる。背丈はわりと高くて、すらっとした華奢な手足。黒っぽいお仕着せは、皇宮のメイドのものだけれど、スカートの長さは異様なほど短い。

「前と見た目が違うけど…第二皇子様の好みですか?ナイスバディより華奢なのがお好きなの?」
つい、口をついて出た。
「いや、突然こんな風に目の前に出されたら、恥ずかしいし気持ち悪いだけだぞ」
「ちょっとお姉様に似てますね」
マリアがレイモンド様の背中あたりから顔をだす。
「……殿下?」
ジロリ、とお義兄様に睨まれて、いやいやいや、と第二皇子殿下は首を振った。

「私を無視しないで!」

唐突に怒鳴られて、私は驚いてカラダを縮こまらせた。皇子殿下がさっと私をかばう。
「またあなたなの、アシュレイ様…殿下、騙されないでくださりませ、その女はキンバリー公爵の命をうけて皇宮を乗っ取るつもりなのですわ」

枯れ木の茂みから私達が立っている場所までは数メートル。しかしその場所から殿下のところまで、ミュシャはを近づけてきた。
「怖すぎます!」
マリアが悲鳴をあげながら私の腕を引いて皇子殿下から離れる。

「氷の檻!」
皇子殿下が怒鳴るのと、どこから現れたのか何人もの黒いフードを被った人たちが手元から矢を放つのは殆ど同時だった。

「きゃっ!」
可愛らしくミュシャがしゃがんだ周りを、氷の檻が取り囲んだ。しかし、ミュシャはその檻のなかでまたゆっくりと立ち上がった。
「捕まっちゃった」
てへ、と長い舌を出す。本格的にヒトではない。やはり化け物なのだとレイモンド様が息をのむ。レイモンド様は珍しいことに、胸元から出したダガーを構えていた。
某かの力が働いているのか、ぼんやりと緑色に光っている。

「ひどぉい、こんなひどいことするなら、アシュレイ様にこの子は返してあげないわ」
ミュシャが黒い霧の中から、なにか小鳥のようなものを取り出した。


「ミルラ!!!」


それは、ミュシャの手のひらの上でぐったりとした、小さな妖精…ミルラだった。
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