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【20話】クエストクリアの報酬を分配することにしました
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冒険者ギルドに戻ったノアとロイルの二人は、受付に向かい、ゴブリンの魔石を受付嬢へ渡していた。
「一つ、二つ、三つ……ゴブリンの魔石が、全部で十二個ですね。確認いたしました。魔物の討伐にご協力いただきましたこと、心より感謝いたします」
受付嬢からお礼を言われ、安堵の息が漏れる。
ロイルと二人で挑んだ初めてのクエストを、無事クリアすることが出来た喜びから溢れたものだ。
「それでは、こちらがクエストクリア報酬になります。どうぞお受け取りください」
受付嬢が、ゴブリン討伐の報酬を差し出す。
それを受け取った二人は談話室へと移動し、ソファに腰掛けた。
「銀貨十二枚か……ゴブリン一体につき、銀貨一枚が貰えるみたいだね」
「凄い……こんなにもらえるなんてびっくりです……」
硬貨は、価値の高いものから順に金貨、大銀貨、銀貨、大銅貨、銅貨の五種類が存在する。銅貨から順に高くなるにつれて、価値が十倍ほどに上がる計算だ。
装備の手入れなどを含めれば、更にお金が掛かることになるが、飲食や泊まる場所で贅沢をしなければ、銀貨一枚でノアとロイルの二人分の一日の食事代と宿泊代を賄うことが出来る。
「ロイル、報酬の分配について話をしていませんでしたが……二人パーティーですし、半分こで大丈夫ですか?」
「半分こ? 僕はそれで構わないけど、ノアはそれでいいの? ゴブリンを倒したのはノアだから、この報酬は全部ノアが貰ってもいいと思うけど」
「とんでもないです! それだと、パーティーではなくてソロと同じです。わたしたちはパーティーなんですから、クエスト報酬は半分こにしたいんです。それに、ロイルのおかげで倒せたようなものですし」
「ふうん? それじゃあ、お言葉に甘えようかな」
ノアの提案により、これから先、二人が手にした報酬は半分ことなった。
今回の報酬は銀貨十二枚なので、一人頭銀貨六枚を手にしたことになる。
報酬は半分の銀貨六枚になったが、ボドたちとパーティーを組んでいた頃とは比べものにならない額だ。昨日までは一泊大銅貨二枚の安宿に泊まっていたが、今日は贅沢することだって出来るだろう。
「えと、今日はもう遅いですし、ご飯でも食べて明日以降の計画を立てましょう」
夜遅くに山脈地帯や森林地帯に入るのは得策ではない。ゴブリンを筆頭に魔物達は夜目が利くものが多い。その点、人間はどうしても不利となる。
故に、夜は腹を満たし睡眠を取り、次に備えることが大切だ。
「じゃあ……明日はまず、魔力量の底上げをして、問題なく動けるようなら、クエストを受注するって感じでどう?」
「魔力量の底上げ……はい、それでお願いします!」
現在、ノアの魔力量は十マナだ。そこから更に底上げすることが決まった。スキルを使用する回数が増えることで、ロイルの助けにも繋がるので、ノアは喜んで了承した。
だが、その前に決めなければならないことが一つある。
「あ、あの……それで寝泊まりする場所についてですが……どうしましょうか」
「どうするって、何が?」
「えっと、二人別々の部屋を取るか……」
言いながらも、恥ずかしさから視線を逸らす。
だが、同じパーティーのメンバーなのだから、これだけは聞いておかなくてはならない。
「それとも、せ、節約して、同じ部屋にするのか……」
「一つ、二つ、三つ……ゴブリンの魔石が、全部で十二個ですね。確認いたしました。魔物の討伐にご協力いただきましたこと、心より感謝いたします」
受付嬢からお礼を言われ、安堵の息が漏れる。
ロイルと二人で挑んだ初めてのクエストを、無事クリアすることが出来た喜びから溢れたものだ。
「それでは、こちらがクエストクリア報酬になります。どうぞお受け取りください」
受付嬢が、ゴブリン討伐の報酬を差し出す。
それを受け取った二人は談話室へと移動し、ソファに腰掛けた。
「銀貨十二枚か……ゴブリン一体につき、銀貨一枚が貰えるみたいだね」
「凄い……こんなにもらえるなんてびっくりです……」
硬貨は、価値の高いものから順に金貨、大銀貨、銀貨、大銅貨、銅貨の五種類が存在する。銅貨から順に高くなるにつれて、価値が十倍ほどに上がる計算だ。
装備の手入れなどを含めれば、更にお金が掛かることになるが、飲食や泊まる場所で贅沢をしなければ、銀貨一枚でノアとロイルの二人分の一日の食事代と宿泊代を賄うことが出来る。
「ロイル、報酬の分配について話をしていませんでしたが……二人パーティーですし、半分こで大丈夫ですか?」
「半分こ? 僕はそれで構わないけど、ノアはそれでいいの? ゴブリンを倒したのはノアだから、この報酬は全部ノアが貰ってもいいと思うけど」
「とんでもないです! それだと、パーティーではなくてソロと同じです。わたしたちはパーティーなんですから、クエスト報酬は半分こにしたいんです。それに、ロイルのおかげで倒せたようなものですし」
「ふうん? それじゃあ、お言葉に甘えようかな」
ノアの提案により、これから先、二人が手にした報酬は半分ことなった。
今回の報酬は銀貨十二枚なので、一人頭銀貨六枚を手にしたことになる。
報酬は半分の銀貨六枚になったが、ボドたちとパーティーを組んでいた頃とは比べものにならない額だ。昨日までは一泊大銅貨二枚の安宿に泊まっていたが、今日は贅沢することだって出来るだろう。
「えと、今日はもう遅いですし、ご飯でも食べて明日以降の計画を立てましょう」
夜遅くに山脈地帯や森林地帯に入るのは得策ではない。ゴブリンを筆頭に魔物達は夜目が利くものが多い。その点、人間はどうしても不利となる。
故に、夜は腹を満たし睡眠を取り、次に備えることが大切だ。
「じゃあ……明日はまず、魔力量の底上げをして、問題なく動けるようなら、クエストを受注するって感じでどう?」
「魔力量の底上げ……はい、それでお願いします!」
現在、ノアの魔力量は十マナだ。そこから更に底上げすることが決まった。スキルを使用する回数が増えることで、ロイルの助けにも繋がるので、ノアは喜んで了承した。
だが、その前に決めなければならないことが一つある。
「あ、あの……それで寝泊まりする場所についてですが……どうしましょうか」
「どうするって、何が?」
「えっと、二人別々の部屋を取るか……」
言いながらも、恥ずかしさから視線を逸らす。
だが、同じパーティーのメンバーなのだから、これだけは聞いておかなくてはならない。
「それとも、せ、節約して、同じ部屋にするのか……」
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