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【25話】ロイルと初めてのデートをすることになりました
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ノアは年頃の女性ではあるが、まだ一度も異性と付き合ったことはない。婚約相手はいたが、手を握ったこともなかった。
だから、デートをするのもこれが初めてであった。
「……ロイルは、したことある?」
「したことって、何を?」
「その、あの……で、デートを……」
恥ずかしそうに視線をそらしつつ、それでも手は握ったまま、ノアはロイルに問いかける。
ロイルは元王族だ。そういった経験は豊富に違いない。そう思った。だが、答えは意外なものだった。
「デートなら、一度も無いよ」
「え、一度も……?」
「うん。と言うか、家の外に出ること自体滅多になかったから、女性と話したことだって数えるほどにしかないかなあ」
「そ、そうなんだ……」
わたしと一緒なんだ、とノアは考え、ホッとした。
「ノアはあるの?」
「な、無いよ! ロイルと一緒で、一度も無い!」
「そっか、それじゃあ二人とも初めてだね」
「……うんっ」
両者初めてのデートが始まる。
緊張してはいるが、昨日の夜よりはマシと言えるだろう。
「あ、……ロイル。デートに行く前に、少し用意をしてもいい?」
「勿論。ここで待ってようか?」
「うん、ありがとう」
先ほどの魔力量底上げ訓練のせいで、身だしなみが気になっていた。
体調面は元に戻ってきたので、ノアは少しだけ早歩きでデートの準備へと向かう。
「――お、お待たせ」
身だしなみを整え、ノアはロイルの許へと戻る。
その姿を確認したロイルは、笑顔で頷き、手を握った。
「じゃあ、行こうか」
「うん」
二人は、冒険者ギルドの外に出る。
エレズニア皇国のお膝元である城下町は、今日も当然のように賑わっていた。
「美味しいものを捜しに行こうと思ってたけど、ノアは何かしたいことある?」
「わたしもそれでいい。美味しいもの、探そう?」
よく晴れた王都の街道を二人でゆったりと歩き、視界に映る景色や、露店で売られている食べ物の匂いを楽しむ。そして気になるものがあれば、足を止めて買い食いする。
特別なことは何もない、ごく普通の日常のようだが、ノアとロイルの二人にとって、それは初めての経験である。
ノアは、この時間の全てが新鮮で楽しかった。
「これ、凄く美味しい……!」
途中、足を止めた屋台で食べたものが、ノア的には大当たりだった。
頬を緩ませ、満足気な表情を浮かべている。
「ノア、あっちのお店も行ってみよう。いい匂いがする」
「うんっ」
二人は冒険者であり、そのうち一人は冒険者歴半年になる。
だが、ノアとロイルが王都を歩く姿は、傍から見れば幸せそうなカップルにしか見えない。そしてノアもまた、今この瞬間は冒険者ではなく、一人の女性として楽しく過ごすことが出来ていた。
それも全ては、ロイルのおかげだ。
あらためて、ノアはロイルと出会えたことに感謝するのだった。
だから、デートをするのもこれが初めてであった。
「……ロイルは、したことある?」
「したことって、何を?」
「その、あの……で、デートを……」
恥ずかしそうに視線をそらしつつ、それでも手は握ったまま、ノアはロイルに問いかける。
ロイルは元王族だ。そういった経験は豊富に違いない。そう思った。だが、答えは意外なものだった。
「デートなら、一度も無いよ」
「え、一度も……?」
「うん。と言うか、家の外に出ること自体滅多になかったから、女性と話したことだって数えるほどにしかないかなあ」
「そ、そうなんだ……」
わたしと一緒なんだ、とノアは考え、ホッとした。
「ノアはあるの?」
「な、無いよ! ロイルと一緒で、一度も無い!」
「そっか、それじゃあ二人とも初めてだね」
「……うんっ」
両者初めてのデートが始まる。
緊張してはいるが、昨日の夜よりはマシと言えるだろう。
「あ、……ロイル。デートに行く前に、少し用意をしてもいい?」
「勿論。ここで待ってようか?」
「うん、ありがとう」
先ほどの魔力量底上げ訓練のせいで、身だしなみが気になっていた。
体調面は元に戻ってきたので、ノアは少しだけ早歩きでデートの準備へと向かう。
「――お、お待たせ」
身だしなみを整え、ノアはロイルの許へと戻る。
その姿を確認したロイルは、笑顔で頷き、手を握った。
「じゃあ、行こうか」
「うん」
二人は、冒険者ギルドの外に出る。
エレズニア皇国のお膝元である城下町は、今日も当然のように賑わっていた。
「美味しいものを捜しに行こうと思ってたけど、ノアは何かしたいことある?」
「わたしもそれでいい。美味しいもの、探そう?」
よく晴れた王都の街道を二人でゆったりと歩き、視界に映る景色や、露店で売られている食べ物の匂いを楽しむ。そして気になるものがあれば、足を止めて買い食いする。
特別なことは何もない、ごく普通の日常のようだが、ノアとロイルの二人にとって、それは初めての経験である。
ノアは、この時間の全てが新鮮で楽しかった。
「これ、凄く美味しい……!」
途中、足を止めた屋台で食べたものが、ノア的には大当たりだった。
頬を緩ませ、満足気な表情を浮かべている。
「ノア、あっちのお店も行ってみよう。いい匂いがする」
「うんっ」
二人は冒険者であり、そのうち一人は冒険者歴半年になる。
だが、ノアとロイルが王都を歩く姿は、傍から見れば幸せそうなカップルにしか見えない。そしてノアもまた、今この瞬間は冒険者ではなく、一人の女性として楽しく過ごすことが出来ていた。
それも全ては、ロイルのおかげだ。
あらためて、ノアはロイルと出会えたことに感謝するのだった。
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