デートDV  ―― 相沢怜佳の回想記 ――

寿 直樹

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 きっかけ

15 性描写あり

ユウヤはあたしの股間に顔をうずめ、性器を舐め始めた。小魚が跳ね回るようだった。その気はないのに、くすぐったさは感じ、少し濡れた。自分の身体からだが恨めしかった。
 
「もうやめて」

「何で? 感じてるんだろ?」

「感じてなんかない」

「じゃあ、何だよ、これ」

ユウヤは割れ目に舌を走らせた。ユウヤの舌はクリトリスをで回し、押し込み、舐めあげた。膣に舌をし込もうと、色々な角度から攻め立てた。

あたしは泣いた。

「もう我慢できねえから」

ユウヤはひざ立ちになって、ズボンのボタンを外す。それからジッパーを下げた。ユウヤの下腹部には、焼のりが張り付いていた。

のりに見えたのはのりではなく、へその下にまで生えわたるアンダーヘアだった。ユウヤは下着を着けていなかった。

ユウヤはズボンに手を入れ、何かを探す。真剣な表情。そして下腹部をひっこめ、窮屈そうにペニスを取り出した。あたしの知っているペニスとは全く違う大きさだった。

ユウヤはにょっきりとうえに伸びた赤黒い肉棒を持ち、

「ほら、怜佳のこと想ったら、こんなになった……」

「何言ってるんですか。放してください」

「いまから、これが怜佳のなかに入るんだよ」

怒張して血管の浮きあがったペニスを軽くしごきながら、ユウヤは言った。その先端からは、透明のヌルッとした液体が出ていて、光を鈍く反射している。

ユウヤは、シワだらけの上着を脱いだ。シャツが覆っている部分だけ、肌が白かった。その体躯たいくは細い。あばら骨が浮いている。

あたしはベッドから飛び降りようとした。しかし、ユウヤは機敏だった。あたしの行く手をはばむかのように、腕を伸ばした。あたしは、網にかかる魚のように、その腕に捕らえられた。

「ほりゃ」

ユウヤは、あたしを押し倒し、身体のうえにまたがった。

「放して、放して。あたし帰るっ」

あたしは、脚をバタバタさせて、叫んだ。

「静かにしろっ」
 
ユウヤは大きな声で言った。

「何でこんなことするんですか。彼女さんは、彼女さんは?」

「彼女なんていない。もう一度言うぞ。静かにしろ」
 
こんどは、押し殺したような低い声で言った。

「どうして、どうして」
 
あたしはユウヤを見た。するとユウヤは、左手であたしのあごをぐいとあげて、右手であたしの頬を打った。

パンッ、パンッ。
 
あたしの耳元で、大きな音がした。キーンと耳が鳴る。

あたしは何が起こったのか、すぐには理解できず、ぽかんとする。

頬の痺れた感覚。

殴られた……?

「静かにしろってのが分からないのかっ。え? 分からないのかっ」

ユウヤはまた、あたしの顎をぐいっとあげた。

「怜佳、聞いてるのか、返事しろっ」

あたしはユウヤを見る。目に映るユウヤの顔がにじむ。

「聞いてんのかって」
 
ユウヤは、あたしの顎を押した。

「聞いてるよ」
 
あたしは力なく答えた。

「静かにしろ。分かったな?」

あたしは横を向こうとした。

ユウヤは顎にあった手に力を入れ、あたしを横に向かせなかった。

パンッ。

ユウヤは、また殴った。

「分かったのかって?」
 
ユウヤは、あたしの顎に力を加える。

「静かに、……してるじゃん」

あたしの目に涙が溢れた。
 
ユウヤは、怜佳、と呼びかけた。

「俺を受け入れろ……。受け入れるしかないから」
 
こう言うと、ユウヤの倒れかかっていたペニスが、ぴんとうえを向いた。先から、透明の液が垂れて落ちていた。
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