僕と精霊

一般人

文字の大きさ
108 / 193
青春忘却編 5月11日〜5月17日

第59話 全てが決まる日

しおりを挟む
 深夜
アドロン達が眠りについた頃

「ジャン、本当に良いのか?」
「うん、ちゃんと手紙も書いておいたし、もう覚悟は決めてるよ」
「そうかじゃあオレに乗れ、ビーストジュエル」
パンプは宝石を纏ってオオカミになる

「いくよ!」
「おう!」
ジャンはパンプに乗り、暗い夜道を駆ける

 早朝

「アドロンさん!ジャンさん達が!」
ツイスターは慌ててアドロンに手紙を見せる
「そうか、アイツらも覚悟決めてんだ、俺らもやらなきゃな!行くぞ!ツイスター、スカルド」
「はい!」
「おう!」
アドロンは椅子から立ち上がり、家を出る


 研究所

「隊長、実験体の洗脳完了しました!」
「よくやった!コイツはサンプルA達にとって最大の敵となる、ハッハッハ!」
隊長はやけに上機嫌だ

「隊長、今日はテンション高くないか?」
「ああ、なんでも今日は総司令官が来るみたいだからな」
研究員達は小声で話す

「実験体来い!」
「はい、承知いたしました」
研究員が黒い鉄仮面を付けた黒スーツを連れてきた
「お前の使命を言うのだ」
「はい、私の使命はサンプルA、サンプルBの捕獲です」
「よろしい、では直ちに配置につくのだ!」
「はい、承知致しました」
鉄仮面は移動を始める


 ジャンとパンプ
「なんだ!この量は!」
研究所周辺には大量の戦闘マシンが配置されている

「流石にこの量を相手にするのは...」
「何言ってんだよジャン!オレ達新しい技も使えるようにもなったんだぜ!自信持てよ」
パンプは元の姿に戻り、ジャンの背中を叩く

「そうだね、全部潰さないと意味がないからね、いくよ!」
「おう!」
ジャンとパンプは敵陣に突っ込む


 アドロンとツイスター&スカルド

 アドロン達はシュンと合流をして届け物の受け取り地まで向かう
「シュンさん、大体この辺ですか?」
「ああ、そうだな時間的にもそろそろだな」
シュンはスマホで時間を確認する

 ブーーーン‼️
何処からかサイドカー付きバイクの勇ましい音が聴こえてくる

「おーい!」
バイクを運転している者が手を振って来た
「来たぜ」
シュンは手を振り返す

 バイクは止まり、ライダーはバイクから降りる

「シュン、言われたもん持って来てやったよ!」
ライダーはシュンに時計のような部品を渡す
「ありがとう、母さん」

「母さん?」
アドロンはライダーを見る

「よいしょっと!」
ライダーはヘルメットを脱ぎ、髪をならす
「私はシュンの母のアイカ・サクライです、バカ息子がお世話になっています~」
アイカはアドロン達にお辞儀をする
「い、いえ、こちらこそシュンさんには助けられてばかりで」
アドロンもお辞儀する

「で、シュン、アンタこの部品で何作ろうって言うんだい?」
アイカはシュンに指差す

「記憶返還装置を作ろうと思って...」
シュンが説明している途中でアイカが割り込む
「まったくアンタは一体誰の記憶をいじくろうとしてんだい、まさかマツリちゃんじゃないだろうね」
アイカはシュンのほっぺをつねる

「い、痛い!違うよ、俺は...」
シュンはアイカに今までの経緯を話す

「ジャン・バーンってまさか隣にちっこい精霊が居たかい?」
アイカはアドロンに聞く

「は、はい居ます、ソイツがパンプです」
アドロンの答えを聞き、アイカは自分の顔をパンッと叩く
「まさか、あの子達がね~」

「母さん、何か知ってるの?」
シュンは母に尋ねる

「え、ええ、だってあの子達を研究所から逃したの私だもん」

「「「「え?」」」」
一同驚愕する
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活

シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜

AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。 そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。 さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。 しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。 それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。 だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。 そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。 ※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。

処理中です...