僕と精霊

青春忘却編 5月11日〜5月17日

第69話 因縁

　夕暮れ時、ケンザキとモニーは激しい戦いを繰り広げていた

「はぁ！」　　
モニーが剣を振るたびに美しい音が鳴り響く
「これならどうですか～」
ケンザキはマシンガンを取り出し乱射する

「音弾おんだん❗️」
モニーが剣を振ると音と共に球体エネルギーが無数に放たれ、銃弾とぶつかり合う

「ほう、相殺してきましたか」
「相殺？何言ってるんだ、もっと周りを見るんだな」
モニーは剣を突き出すとケンザキの周りに浮いていた音弾は爆発する
「よし！」
「\$#＊」

　

「速く、白夜を運ばなきゃ！」
元の姿に戻ったローズは白夜を引きずりながら運ぶ

「パンプ！僕が倒れている間に何があったの？」
オオカミパンプに乗りながらジャンは聞く
「とにかく白夜達が危ないんだよ」
パンプは走りながら答える

「待ってパンプ！あそこ！」
ジャンが指差す方向にはボロボロの白夜達がいた
「行くぞ！」
パンプは加速して白夜達の方へ向かう

「白夜さーん！」
ジャンは手を振る
「あ！パンプにジャン！目が覚めたのね！」
「うん、パンプ二人の怪我を治せる？」
「もちろん！いくぞ！」
パンプは緑色の宝石を作り出し、白夜とローズに打ち込む

　白夜は目を覚ます
「やった！白夜が目を覚ました！」
「また私は！」
白夜は地面を叩く

「白夜さん...」
ジャンは心配する
「え！あっ！ジ、ジャンさん！」
白夜はジャンに気づき、顔を赤くする

「また、わたくし達を助けてくださったのですね」
白夜はお辞儀をする
「礼を言うならパンプにね」
ジャンは笑顔でそう言うと白夜はパンプにお辞儀をした

「ゆっくりしてる場合じゃないわ、ケンザキと生徒会長さんが！」
ローズはジャン達にモニー達の事を説明する

「それは大変だ！速くいかなきゃ！パンプ行くよ！」
「おう！」
パンプはもう一度オオカミになる

「ジャンさんは行くのですか？」
「もちろん！元々それが理由でここに来たんだからね、白夜さんも行く？」
ジャンは手を差し伸べる

「わ、わたくしには無理です、足手まといになるだけです」
「私も...」
白夜とローズは震えていた

「そっか、じゃあここは危ないから家に帰るんだ、きっと家の人も心配しているよ」
ジャンはパンプに乗る
「はい、そうさせていただきます」

「それじゃ、行くよパンプ！」
「おう！」
パンプが出発しようとした瞬間
「待って下さい！」
白夜はジャン達を止める

「どうしたの？」
ジャンは振り返る
「今度は、必ず、帰って来てくれますか？」
白夜はジャンの手を掴む

「もちろん、約束するよ、絶対！」
ジャンは白夜の手を掴み返して笑顔で答える
「約束ですよ！」
白夜は微笑み、手を離す

「それじゃ！」
パンプはジャンを乗せ、出発する

「行きましょ、白夜」
「ええ」
白夜達は町の方へ歩く


「ジャン！あそこじゃないか？」
パンプはモニーがいる方向を見ながら言う
「行ってみよう！」
パンプはモニーの方へ向かう

「モニー先輩！」
ジャンは手を振る
「ジャン！待っていたよ」
「\＊☆♪」
モニーも手を振り返す

「ケンザキとか言う奴ははどこですか？」
ジャンは周りを見ながらモニーに尋ねた
「ああ、多分そいつならそこに」
モニーは瓦礫に指を差す

「もう倒しちゃったんですね」
ジャンは安心し、パンプは元の姿に戻る
「いや、まだだ、アイツの音はまだ消えていない」
モニーは剣を構え、瓦礫を見つめる

　ガシャ！
瓦礫をどかす音がする

「来るよ！」
「ジャン❗️」
「うん！」
ジャンとパンプは共鳴する

「ふぅ～危ない危ない」
ケンザキは魔法のバリアで身を守っていた
「ありゃ～人数が増えてますね～、おや、あなたはジャン・バーン」

「お前、何故俺の名前を...！？」
ジャンはケンザキの顔を見て一瞬怯む
「ジャン！どうした？」
パンプはジャンに声をかけるがジャンには届かない

「テメーは父さんを殺した野郎だな！」
ジャンはケンザキに向かって魔銃を乱射する