僕と精霊

英雄誕生伝編 6月20日〜6月30日

第84話 バーン家伝統奥義

　150年前サイド
　
　ジャンはゼノと竜ノ神に戦い方を教え込んでいた

「まずは2人で協力して、僕に攻撃をしてみて」
ジャンは構える

「よーし、行くよ！竜ノ神！」
ゼノは落ちている木の枝を拾う
「承知した！」
竜ノ神は牙を鋭くさせる

「いっけー❗️」
ゼノは木の枝から大きな魔弾を飛ばす。魔弾は地面を抉りながら突き進む
「すごい威力だ、やっぱりゼノはすごいやつだ！」
ジャンは魔弾を受け止める

「ハァ‼️」
ジャンは手から炎を噴射させ、魔弾を空へ打ち上げる

　魔弾は空で大爆発する
「ほぉ、中々やるじゃんアイツ」
ジャン達の戦いを木陰から見る者がいた

「グゥワ‼️」
竜ノ神はジャンの右腕を思い切り噛み付く
「イッデ‼️」
ジャンは左手の指から火球を発射し、竜ノ神に当てる

「ハァ‼️」
ゼノは木の枝から光の刃を出し、ジャンに斬りかかる
「うわぁ！」
ジャンは斬撃を躱す
斬撃の余波で地面が大きく割れる

「よーし、そこまで！これ以上やると里がメチャクチャになる」
ジャンは2人を止める

「どうだった！」
「我達の戦い方は！」
2人はぐいぐいジャンに近づく

「初めてなのに2人とも息ぴったりだったよ、ゼノは魔力のコントロールが上手くなってるし」
ジャンは2人を称賛する

「ジャン様、後ろ‼️」
巨漢がジャンを殴り飛ばす
「クソ！」
ジャンはすぐに体勢を立て直し、蹴り返す

「うーん、惜しい、だが合格だ」
男はジャンの蹴りを掴みながら言う
「誰だ！」
ジャンは叫ぶ

「クランクさん！」
ゼノは男のほうへ走る
「おお、ゼノ！」
クランクはゼノを抱き上げる

「クランクさん、いつ帰って来たの？」
「ちょうど今帰って来たんだよ、ところでそこのボウズは誰だ？」
クランクはゼノを降ろしながら言う

「僕はジャン・バーンです、1ヶ月前からこの里でお世話になっています」
ジャンはお辞儀する

「俺はクランク・バーン、この里の大工ノックの兄だ」
「ノックさんの！？」
「ああ、それよりもお前もバーンの名を持つのか、それにあの戦闘に慣れた動き、気に入ったぞ」
クランクは腕を組みながら言う

「は、はぁ」
ジャンはポカーンとした顔でクランクを見る
「そこでだ！俺と同じバーンの名を持つお前に１つ技を伝授したい！」
「はい？」
クランクは話を続ける

「バーン家に伝わる奥義中の奥義❗️風林火山を‼️」
クランクは勢いよくジャンに指を差す
「バーン家の奥義？」
ジャンはクランクを疑いの目で見る


　夜中
科学軍の国

「それじゃ～、魔法軍の国にあったあの里でも攻めますか」
ケンザキに乗っ取られたショウイチはワンガル三姉弟に言う

「ショウイチ義兄さん、流石にまずいんじゃないですか、許可取ってませんよね」
ピーコックは反対する
「あたし達の任務は洞穴の破壊、もう達成をしたじゃないです...か！？」
ケンザキはホークの胸元に触手を突き刺した

「あ...ああ、なんで...！」
ホークは吐血し、倒れる
「貴様❗️ショウイチ義兄さんじゃないな！何者...だ！？」
ピーコックも吐血し倒れる

「ヒ、ヒィー‼️」
スズメはその場から泣きながら逃げる

「さぁ～てと、行きますか～」
ケンザキは2人の死体に触手を突き刺し、何かを注入すると死体は魔獣に変貌した

「君達は～この国をぐちゃぐちゃにしてもらいま～す」
ケンザキはそう言い残し、魔法軍の国へ向かった