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僕らの青春編
最終話 受け継がれる意志、次の世代へ
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僕らの長くも短い1年が終わろうとしている。
3月 卒業式
この日は全3年生だけではなく3年生の保護者も集まった。
体育館では黙々と式が進んでいる
玄関前 廊下
ジャン達はモニー達3年生を見送る準備をしていた
「パンプ、コレを天井から吊るして」
「おう」
ジャンは縄に沢山の花をくっ付けてパンプに渡す
「急げみんな!式が終わりそうだ!」
ラートは走って教室に入って来る
「完成ー!」
パンプは最後の花飾りを壁に付ける
「ふぅ、間に合った、間に合った」
レートはホッと一息つく
「休憩してる暇はないぜ、3年生が来るぞ」
ザルは全員にプレゼント用の花束を渡す
「皆さま、卒業式が終わりましたよ!」
今度はメイデンがやって来る
「よし!みんな!配置につけ!」
ザルの言う通りにジャン達はそれぞれの位置に立つ
体育館の方から他クラスの拍手が聞こえて来る
「みんな、アーチだ」
全員で一斉に花のアーチを準備する
卒業生達は1-Aが用意した花のアーチを潜っ行く
「頑張れよ!1-A!お前らの活躍を期待しているぜ!」
1人の卒業生が声を上げる
「おう!ザル!久しぶりだな!」
ザックはザルに声をかける
「体育祭以来ですね、先輩は卒業した後はどうするんですか?」
「俺はシーフォンと一緒に商売人にでもなるぜ」
ザックは笑いながら答える
「物は盗まないで下さいよ」
「ハハハッ!まさか!」
2人は笑う
「ジャン君、寂しくなるね」
モニーはジャンに声をかける
「はい、一年間短い間でしたがお世話になりました」
ジャンはお辞儀をする
「メルー!寂しくなるな!」
「・・::::」
パンプとメルは抱き合う
「あの、モニー先輩は卒業した後はどうするんですか?」
白夜はモニーに聞く
「うーん、特に決めてないよ、今はやりたい事探しかな?」
モニーは少し考えてから答える
「じゃあ家に来なさいよ」
ローズの突然の発言にモニーは驚く
「白夜の家なら召使いとして雇うこともできるし、カナメちゃんも喜ぶわよ」
ローズは笑顔で言う
「ちょっとローズ、それは迷惑なんじゃ」
白夜はローズを止めようとする
「確かに、召使いか、少しやってみたいかも、僕やってみても良いかな?」
モニーは少し笑う
「モニー先輩が良いのであれば...」
白夜は承諾する
「ありがとう」
モニーは一礼する
「ところでアドロン君はいるかい?大切な話があるんだ」
モニーはアドロンを探している
「アドロンならそこにいますよ」
ジャンはアドロンのいる方を指差す
「ありがとう、それじゃあ、なんやかんや君達には助けられる事も多かったからね、いつか恩返しするよ、行くよメル」
モニーは手を振りその場から立ち去る
学園から卒業生達がいなくなり、片付けが始まる
「なんか、あっさり終わっちゃったね」
「そうだな」
ジャンはアドロンとほうきで床のゴミを掃いていた
「ねぇアドロン、さっきモニー先輩から何を言われたの?」
ジャンはほうきを止める
「それがよ」
「ええー!アドロンがセイトカイチョーになるのか!?」
パンプはツイスター達と天井の飾りを取っていた
「そうなんですよ、行動に責任感があるからって、前生徒会長直々に任命をなさったようで」
「アドロンも大変ね」
ローズは同情する
「セイトカイチョーの何が悪いんだ?」
パンプは不思議そうな顔をする
「アンタはホントお気楽ね、生徒会長って言ったら仕事仕事の毎日に決まってるじゃないの」
ローズは呆れた顔で言う
「そうなのか...わぁ!?」
パンプの体に縄が絡まる
「ギャー❗️助けてー❗️」
パンプはもがく
「パンプ!」
「パンプさん!」
「バカね」
ローズはやれやれと首を振る
「アドロンはどうしたいの?」
ジャンはアドロンに聞く
「俺か、俺は別に良いぜ...私も特に困る事はありません」
2人は答える
「そっか、じゃあ頑張ってね、困ったらいつでも僕達に相談してよ」
ジャンは笑う
3年生がいなくなった学園も結局いつも通りに時は過ぎていった
4月
いつも通り朝はやって来て、いつも通りにジャン達は学園に通う
「ジャン、パンプちゃん行ってらっしゃい」
「お気をつけて」
アミィはセバスと手を繋ぎながらジャン達を見送る
「母さん、無理しなくて良いよ家でゆっくりしててよ」
ジャンは母を心配する。アミィのお腹は以前に比べて大きくなっている
「そうですよ、アミィ様はもう少し安静に」
セバスも心配する
「駄目よ、今日からあなた達は2年生でしょ、せめて今日だけでも見送らせて」
「分かったよ、それじゃあ行ってくるね!」
「気をつけるんだぞアミィ!よし!ジャン!学園まで競争だ!」
「え、またやるの?」
「よーいドン❗️」
パンプは先に行ってしまう
「あ!ズルいぞ!」
ジャンも走る
「ふふっ元気ね」
アミィは笑う
「さ、アミィ様」
セバスはアミィを居間まで連れて行く
僕達はこれからもきっと大きな壁にぶつかるだろう。この時はそう気楽に考えていたんだ。でも、大きな壁にぶつかる日はそう遠くなかった。
3月 卒業式
この日は全3年生だけではなく3年生の保護者も集まった。
体育館では黙々と式が進んでいる
玄関前 廊下
ジャン達はモニー達3年生を見送る準備をしていた
「パンプ、コレを天井から吊るして」
「おう」
ジャンは縄に沢山の花をくっ付けてパンプに渡す
「急げみんな!式が終わりそうだ!」
ラートは走って教室に入って来る
「完成ー!」
パンプは最後の花飾りを壁に付ける
「ふぅ、間に合った、間に合った」
レートはホッと一息つく
「休憩してる暇はないぜ、3年生が来るぞ」
ザルは全員にプレゼント用の花束を渡す
「皆さま、卒業式が終わりましたよ!」
今度はメイデンがやって来る
「よし!みんな!配置につけ!」
ザルの言う通りにジャン達はそれぞれの位置に立つ
体育館の方から他クラスの拍手が聞こえて来る
「みんな、アーチだ」
全員で一斉に花のアーチを準備する
卒業生達は1-Aが用意した花のアーチを潜っ行く
「頑張れよ!1-A!お前らの活躍を期待しているぜ!」
1人の卒業生が声を上げる
「おう!ザル!久しぶりだな!」
ザックはザルに声をかける
「体育祭以来ですね、先輩は卒業した後はどうするんですか?」
「俺はシーフォンと一緒に商売人にでもなるぜ」
ザックは笑いながら答える
「物は盗まないで下さいよ」
「ハハハッ!まさか!」
2人は笑う
「ジャン君、寂しくなるね」
モニーはジャンに声をかける
「はい、一年間短い間でしたがお世話になりました」
ジャンはお辞儀をする
「メルー!寂しくなるな!」
「・・::::」
パンプとメルは抱き合う
「あの、モニー先輩は卒業した後はどうするんですか?」
白夜はモニーに聞く
「うーん、特に決めてないよ、今はやりたい事探しかな?」
モニーは少し考えてから答える
「じゃあ家に来なさいよ」
ローズの突然の発言にモニーは驚く
「白夜の家なら召使いとして雇うこともできるし、カナメちゃんも喜ぶわよ」
ローズは笑顔で言う
「ちょっとローズ、それは迷惑なんじゃ」
白夜はローズを止めようとする
「確かに、召使いか、少しやってみたいかも、僕やってみても良いかな?」
モニーは少し笑う
「モニー先輩が良いのであれば...」
白夜は承諾する
「ありがとう」
モニーは一礼する
「ところでアドロン君はいるかい?大切な話があるんだ」
モニーはアドロンを探している
「アドロンならそこにいますよ」
ジャンはアドロンのいる方を指差す
「ありがとう、それじゃあ、なんやかんや君達には助けられる事も多かったからね、いつか恩返しするよ、行くよメル」
モニーは手を振りその場から立ち去る
学園から卒業生達がいなくなり、片付けが始まる
「なんか、あっさり終わっちゃったね」
「そうだな」
ジャンはアドロンとほうきで床のゴミを掃いていた
「ねぇアドロン、さっきモニー先輩から何を言われたの?」
ジャンはほうきを止める
「それがよ」
「ええー!アドロンがセイトカイチョーになるのか!?」
パンプはツイスター達と天井の飾りを取っていた
「そうなんですよ、行動に責任感があるからって、前生徒会長直々に任命をなさったようで」
「アドロンも大変ね」
ローズは同情する
「セイトカイチョーの何が悪いんだ?」
パンプは不思議そうな顔をする
「アンタはホントお気楽ね、生徒会長って言ったら仕事仕事の毎日に決まってるじゃないの」
ローズは呆れた顔で言う
「そうなのか...わぁ!?」
パンプの体に縄が絡まる
「ギャー❗️助けてー❗️」
パンプはもがく
「パンプ!」
「パンプさん!」
「バカね」
ローズはやれやれと首を振る
「アドロンはどうしたいの?」
ジャンはアドロンに聞く
「俺か、俺は別に良いぜ...私も特に困る事はありません」
2人は答える
「そっか、じゃあ頑張ってね、困ったらいつでも僕達に相談してよ」
ジャンは笑う
3年生がいなくなった学園も結局いつも通りに時は過ぎていった
4月
いつも通り朝はやって来て、いつも通りにジャン達は学園に通う
「ジャン、パンプちゃん行ってらっしゃい」
「お気をつけて」
アミィはセバスと手を繋ぎながらジャン達を見送る
「母さん、無理しなくて良いよ家でゆっくりしててよ」
ジャンは母を心配する。アミィのお腹は以前に比べて大きくなっている
「そうですよ、アミィ様はもう少し安静に」
セバスも心配する
「駄目よ、今日からあなた達は2年生でしょ、せめて今日だけでも見送らせて」
「分かったよ、それじゃあ行ってくるね!」
「気をつけるんだぞアミィ!よし!ジャン!学園まで競争だ!」
「え、またやるの?」
「よーいドン❗️」
パンプは先に行ってしまう
「あ!ズルいぞ!」
ジャンも走る
「ふふっ元気ね」
アミィは笑う
「さ、アミィ様」
セバスはアミィを居間まで連れて行く
僕達はこれからもきっと大きな壁にぶつかるだろう。この時はそう気楽に考えていたんだ。でも、大きな壁にぶつかる日はそう遠くなかった。
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※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
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