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01話 アリスさんが退学しました
「コールドウェル公爵令嬢エリザベス、貴様、アリスに何をした!」
私の婚約者である王太子ウォーレン殿下は、私を睨みつけてそう言いました。
ここは王立貴族学院の廊下です。
ウォーレン殿下の怒声に、その場に居合わせた生徒たちは何事かとこちらを振り向きました。
足を止めて見物を始める生徒もいます。
「何のお話でしょう?」
私は小首を傾げてウォーレン殿下に問い返しました。
ウォーレン殿下は眉を吊り上げ、物凄い剣幕で私を糾弾しました。
「エリザベス、貴様はアリスに嫉妬し、コールドウェル公爵家の力でアリスに圧力をかけたな!」
アリスさんというのはバード男爵のご令嬢アリス・バードさんのことです。
ストロベリー・ブロンドの大変愛らしい容姿の美少女で、どこか小動物のような庇護欲をそそる可愛いらしさがありました。
彼女は、平たく言えば、ウォーレン殿下の浮気相手でした。
そのアリスさんが王立貴族学院を退学しました。
ウォーレン殿下はそれを私のせいだと決めつけているようです。
「私はそのようなことはしておりません」
「アリスが突然退学したのは、貴様がコールドウェル公爵家の権力を使い何かしたからだろう。一体どんな汚い手を使ったのだ!」
「そもそもの話、私がどうしてアリスさんにそのようなことをする必要があるのですか? 動機がありません」
「私がアリスと愛し合っていることに、貴様は嫉妬していた! その醜い嫉妬心から、公爵家の権力を使い、アリスを学院から排除したのだろう。だが私は貴様のような冷たい女を愛するつもりはない!」
「ウォーレン殿下は、私と言う婚約者がありながら、アリスさんと浮気をしていたことをお認めになるのですね?」
「浮気などではない。私は真実、アリスを愛している。真実の愛だ!」
頭が痛いです……。
ウォーレン殿下の感情をお尋ねしているのではなく、私は事実についてお話しているというのに。
「ウォーレン殿下は私と婚約しているのですから、他のご令嬢とお付き合いなさる行いは浮気でございましょう」
「貴様がコールドウェル公爵家の力を使い、強引に私と婚約したのだろうが。だが残念だったな。私はお前のような心の醜い女を愛するつもりはない」
また感情の話に戻りました……。
私はウォーレン殿下の好みのタイプの女性の話には興味ありませんのに。
「ではどうぞ私と婚約解消してくださいませ」
「出来るものならとっくに婚約破棄している。貴様との婚約は、国王陛下が決めた政略結婚だ。私の一存で婚約破棄など出来るものではない。そのくらいのことも解らんのか」
「……では、ウォーレン殿下から、国王陛下に婚約解消をお願いしてくださいませ」
「公爵家の圧力で無理やり婚約した貴様が、どの口で言うのだ!」
話がまったく噛み合わず。
馬鹿々々しすぎて、付き合うのが面倒です……。
「私が公爵家の力でウォーレン殿下と婚約したというのであれば、ウォーレン殿下は王家の力で婚約解消なさればよろしいでしょう」
「口の減らない女だな。そういうところが可愛げがないのだ」
ウォーレン殿下は話を逸らして、私の人格否定を始めてしまいました。
もう本当に面倒臭いので……。
終わりにして良いですよね?
「左様でございますか。では、私はこれで失礼いたします」
「待て! エリザベス、アリスに何をしたか白状しろ!」
「何もしておりません」
「貴様がアリスを無理やり退学させたのだろう! アリスの家は男爵家だ。公爵家に脅されたら逆らえない!」
「身に覚えのないことでございます」
本当は、身に覚えは、大いにありますけれど。
悪い事をしたとは思っておりません。
私の婚約者である王太子ウォーレン殿下は、私を睨みつけてそう言いました。
ここは王立貴族学院の廊下です。
ウォーレン殿下の怒声に、その場に居合わせた生徒たちは何事かとこちらを振り向きました。
足を止めて見物を始める生徒もいます。
「何のお話でしょう?」
私は小首を傾げてウォーレン殿下に問い返しました。
ウォーレン殿下は眉を吊り上げ、物凄い剣幕で私を糾弾しました。
「エリザベス、貴様はアリスに嫉妬し、コールドウェル公爵家の力でアリスに圧力をかけたな!」
アリスさんというのはバード男爵のご令嬢アリス・バードさんのことです。
ストロベリー・ブロンドの大変愛らしい容姿の美少女で、どこか小動物のような庇護欲をそそる可愛いらしさがありました。
彼女は、平たく言えば、ウォーレン殿下の浮気相手でした。
そのアリスさんが王立貴族学院を退学しました。
ウォーレン殿下はそれを私のせいだと決めつけているようです。
「私はそのようなことはしておりません」
「アリスが突然退学したのは、貴様がコールドウェル公爵家の権力を使い何かしたからだろう。一体どんな汚い手を使ったのだ!」
「そもそもの話、私がどうしてアリスさんにそのようなことをする必要があるのですか? 動機がありません」
「私がアリスと愛し合っていることに、貴様は嫉妬していた! その醜い嫉妬心から、公爵家の権力を使い、アリスを学院から排除したのだろう。だが私は貴様のような冷たい女を愛するつもりはない!」
「ウォーレン殿下は、私と言う婚約者がありながら、アリスさんと浮気をしていたことをお認めになるのですね?」
「浮気などではない。私は真実、アリスを愛している。真実の愛だ!」
頭が痛いです……。
ウォーレン殿下の感情をお尋ねしているのではなく、私は事実についてお話しているというのに。
「ウォーレン殿下は私と婚約しているのですから、他のご令嬢とお付き合いなさる行いは浮気でございましょう」
「貴様がコールドウェル公爵家の力を使い、強引に私と婚約したのだろうが。だが残念だったな。私はお前のような心の醜い女を愛するつもりはない」
また感情の話に戻りました……。
私はウォーレン殿下の好みのタイプの女性の話には興味ありませんのに。
「ではどうぞ私と婚約解消してくださいませ」
「出来るものならとっくに婚約破棄している。貴様との婚約は、国王陛下が決めた政略結婚だ。私の一存で婚約破棄など出来るものではない。そのくらいのことも解らんのか」
「……では、ウォーレン殿下から、国王陛下に婚約解消をお願いしてくださいませ」
「公爵家の圧力で無理やり婚約した貴様が、どの口で言うのだ!」
話がまったく噛み合わず。
馬鹿々々しすぎて、付き合うのが面倒です……。
「私が公爵家の力でウォーレン殿下と婚約したというのであれば、ウォーレン殿下は王家の力で婚約解消なさればよろしいでしょう」
「口の減らない女だな。そういうところが可愛げがないのだ」
ウォーレン殿下は話を逸らして、私の人格否定を始めてしまいました。
もう本当に面倒臭いので……。
終わりにして良いですよね?
「左様でございますか。では、私はこれで失礼いたします」
「待て! エリザベス、アリスに何をしたか白状しろ!」
「何もしておりません」
「貴様がアリスを無理やり退学させたのだろう! アリスの家は男爵家だ。公爵家に脅されたら逆らえない!」
「身に覚えのないことでございます」
本当は、身に覚えは、大いにありますけれど。
悪い事をしたとは思っておりません。
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