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第21話 召集
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今日も特に収穫はなかった。
綺晶嬢との「逢瀬」を終えて帰宅したが、これと言って手がかりもなく今のところ空振りに終わっている。
表面的に見れば彼女は本当に私を好意を寄せているように見えるし、それとなくそういう関係になりたいという言葉も聞いている。
ただ数回会っていても今のところ閨を共にするどころか手も握っておらず、それに対してどことなく彼女の方に苛立ちや焦りが見え隠れするようになってきた。
妙齢の美女が、四十目前の男を落とせずに焦る理由とはなんだろう。
私が莫大な資産を持っているとかならともかく、英凛のおかげで財産は増えているが彼女の実家からしたら大した額ではなかろう。
「お疲れ様です、旦那様。西瓜を切りましたけれど召し上がられます?」
「ああ、そうだな。暑いからちょうどいい」
食堂へ行くと英凛が綺麗に切られた西瓜を持って来てくれた。
井戸水で冷やしていたのか、冷たくてほどよい甘さと水分が体に染み渡っていく。
「……今日も特に何もなく?」
「ああ……一体何が目的なんだか……」
英凛にはとうに事情を話してある。勿論、洋嘉にも経緯は説明してあって、背後に控えているであろう衛原王の周辺動向にも注意を払ってもらっていた。
「もう何だか彼女が賭けにでも負けて、罰としておっさんを落とす遊びでもしているんじゃないかと思えて来た」
「それだけにしては随分大掛かりすぎでしょう」
英凛が苦笑してお茶を一口飲む。確かに父親まで巻き込んでそれはないと思うのだが、あまりにも目的が不明すぎて些かうんざりしてきていた。
このままずるずると会っていても尻尾は掴めそうにない気がする。何かコトを起こさなければいけないのでは、と思い始めた時だった。
「副将軍! 黄副将軍はご在宅ですか!」
どんどん、と表戸を叩く音がする。それにあの声は翔星のものだ。
何か緊急の事態か、と私は玄関へ向かった。
表戸を開けると、そこには息急き切って走って来たらしい翔星が肩で息をしている。ぽたぽたと汗も流れ落ちて、相当焦って来たことが窺えた。
「どうした翔星。何があった」
「……休戦協定を破り、国境に、敵軍侵入っ。西部方面軍全軍に、出陣令が、下りましたっ」
はぁはぁと荒い息の下から途切れ途切れに伝えられた言葉は、ある意味で想定の範囲内であった。あの隣国が大人しくしている訳がないと思っていたので、休暇の間も私は鍛錬を欠かさなかったし、翔星たちも手合わせと称して鍛えていた。
「そうか、連絡ありがとう。出立はいつだ」
「先発隊は、明日っ……輜重隊および後発隊は五日後に……っ」
「明日か……早いな。戟はこの間出来上がってきたからいいとして……甲冑を受け取りに行かねばならんな」
国境には当然留守居の兵もいるから、すぐに大打撃を被ると言うことはないだろうが、一刻も早く私が駆けつけて睨みを効かせるに越したことはない。
「あ、あのっ!」
「ん? どうした、翔星」
ようやく息を整えてまっすぐ立った翔星は、どこか紅潮した顔で私の後ろを見つめている。
「英凛さんっ!」
ああ、私ではなく英凛を見ていたのかと気づいたのと同時くらいに、翔星ははっきりと言った。
「この戦が終わったら、貴女に結婚を申し込みます! それまで待っていてくれませんか!」
「えっ……」
一気にすっ飛ばしたな翔星、と思いながら後ろにいた英凛を見ると、英凛は珍しく顔色を失っていて相当な衝撃を受けていた。まあ、交際の申し込みどころかいきなり結婚、とは英凛が固まるのも分からなくない。
ちなみに私は余裕ぶっているが、内心英凛がそれを受けたらどうしよう、と少々動揺していた。今までの己の所業を振り返れば、翔星に乗り換えられたっておかしくない。
英凛が翔星を選んだならば、私はそれを祝福できるのだろうか。いや……
「あ、あのっ……私……」
英凛が何かをいいかけようとするのを、翔星が手で制した。
「今お返事を聞いたら、戦場に行けなくなってしまうかもしれないので! 私の無事を祈っていて下さい! ではまた!」
それだけ言うと翔星は、来た時と同じように凄い勢いで駆け出して行った。おいおい、この状態の英凛を残して行って、後は全部私任せか?
「……あー……とりあえずここでは何だから、中へ入るか」
「はい……」
英凛の肩に触れて促すと、その細い肩が震えている。英凛がこんなにもはっきりと動揺を見せるのは珍しい、と思った。
英凛を私の書斎へ連れて行き、椅子へと座らせる。英凛はまだ真っ青になったまま小さく震えていて、溜息をついた私は前にしゃがみ込むとその手を握りしめて言った。
「どうした英凛。らしくないぞ?」
「だって、だって……」
「まあ交際を通り越していきなり結婚の申し込み、とは驚いたが……」
「そんなの! そんなのどうだっていいんです!」
「えっ……?」
ついに大粒の涙をぼろぼろとこぼしながら顔をあげた英凛に私は驚いた。結婚の申し込みの件で動揺していたのではなかったのか? あと、どうだっていいと言われた翔星に少し同情する。
「旦那様が! 旦那様が……っ!」
そう言うなり英凛が私に飛びついて来たので、私は受け身を取りながら後ろにひっくり返る。腕の中には英凛を抱き締めたまま。
「何で! 七年も従軍してたのにっ……また旦那様が行かなくちゃいけないんですか!」
思ってもみなかった英凛の言葉に、私は驚くとともに溜息をつきながら英凛をあやした。
「英凛だって分かっているだろう? 私は武人だ。それが仕事なのだから仕方あるまい」
「でもっ! 旦那様じゃなくてもいいじゃないですか! 行っちゃイヤ!」
「どうしたんだ英凛。そんなに聞き分けのない……」
「だって、だって! 父様も出陣したきり、帰ってこなかった……!」
「‼︎」
幼い子供のように泣きじゃくる英凛を撫でながら、私は酷い誤解をしていた、と思った。
普段の英凛はあんまりにもしっかりしていて、常に笑っていて朗らかで、一見隙がないから忘れていた。英凛は、父親を戦で亡くした二十歳になったばかりの女性だと言うことを。
父親を早くに亡くして、兄弟もなく、一人で母親を抱えて。心細くないわけがない。
どんなに家の中を完璧に切り盛りしたって、料理の腕を上げたって、書斎に生けるその花を見てくれる人が二度と帰って来なかったら、と思ったらどれほど辛いだろう。
七年前のあの日も英凛は泣きじゃくっていた。
父様行かないで、おじさま行かないで、と。
そうしてそのまま奉直は英凛の元に戻ってくることはなかった。
今、英凛の脳裏にはあの時の気持ちも蘇ってきてしまっているのだろう。
きっと私も出陣したままもう帰ってこない、と。
「英凛……」
「イヤです、旦那様、行っちゃイヤ!」
幼子のように駄々をこねる英凛をきつく抱き締める。
次から次へとこぼれ落ちる涙を優しく舐めとるが、英凛は手足をばたつかせて暴れ始めた。このままでは埒があかないと思い、体の向きを入れ替えて英凛を床に縫い止める。
「やだ……旦那、様……行かないで……!」
このまま溶け落ちてしまうのではないかと思えるほど、英凛の真っ黒で大きな瞳が濡れている。目尻に一つ口付けを落とすと、行かないで、と訴え続ける唇にそっと指で触れた。
「英凛、絶対に帰ってくると誓う」
英凛が行かないで、嫌、と言いかけるたびに口に指を差し入れて言葉を奪う。
そうして何度でも言った。必ず帰ると。
ようやく英凛が落ち着いてきて、自分の取った行動に恥じ入るように目尻を朱に染める。伏せた睫毛はしっとりと濡れていた。
「……すみません、分別のないことを言いました」
「いや、いい……」
とても可愛かったから、という言葉はぎりぎりのところで飲み込む。
どうも私は、いつもはしっかりしている英凛の時折見せる弱さに殊の外やられてしまうようだ。
「……お体に気をつけて、お国のために頑張ってきて下さい……」
「そんな綺麗事ではなくて、英凛の言葉が聞きたい」
私がそう言うと、また英凛の瞳からぶわっと涙がこぼれた。
「無事に、帰ってきて下さい……!」
「ああ、必ず帰る」
「絶対、絶対約束ですよ!」
「帰ってくると誓う。どれだけかかっても」
「……七年かかっても?」
「ああ。七年かかっても帰ってきただろう?」
「……そうですね」
涙にまみれた顔で英凛が笑う。ああ、そうだ。英凛には涙は似合わない。いつもこうして笑っていて欲しい。その笑顔を守るためにも、私は必ず帰ってくる。
「……待っていますから、絶対に帰ってきて下さい」
「ああ。英凛が待っていてくれるなら必ず」
「いつまでも待っています。だから……」
そう言って英凛がふわっと両手で私の頬を包み込んでくれた。
「後のことは気にせずに前に進んで下さい、旦那様」
「……英、凛…………っ!」
それは、奇しくも奉直が遺した最期の言葉だった。
前に進め、牙燎。
そう言って、笑って友は逝った。
お前が進むための道は俺が作る。だから、後のことは気にせずに前に進め、と。
ああ、奉直。
見えなかった道が見える。
お前が遺してくれた、私が進むべき道が。
その翌日。
私は先発隊として再び国境へ向けて出発した。
英凛が丹精込めて縫ってくれた戦袍には英凛の花の香りが移っていたが、それもすぐに血と汗と埃の匂いに掻き消された。
綺晶嬢との「逢瀬」を終えて帰宅したが、これと言って手がかりもなく今のところ空振りに終わっている。
表面的に見れば彼女は本当に私を好意を寄せているように見えるし、それとなくそういう関係になりたいという言葉も聞いている。
ただ数回会っていても今のところ閨を共にするどころか手も握っておらず、それに対してどことなく彼女の方に苛立ちや焦りが見え隠れするようになってきた。
妙齢の美女が、四十目前の男を落とせずに焦る理由とはなんだろう。
私が莫大な資産を持っているとかならともかく、英凛のおかげで財産は増えているが彼女の実家からしたら大した額ではなかろう。
「お疲れ様です、旦那様。西瓜を切りましたけれど召し上がられます?」
「ああ、そうだな。暑いからちょうどいい」
食堂へ行くと英凛が綺麗に切られた西瓜を持って来てくれた。
井戸水で冷やしていたのか、冷たくてほどよい甘さと水分が体に染み渡っていく。
「……今日も特に何もなく?」
「ああ……一体何が目的なんだか……」
英凛にはとうに事情を話してある。勿論、洋嘉にも経緯は説明してあって、背後に控えているであろう衛原王の周辺動向にも注意を払ってもらっていた。
「もう何だか彼女が賭けにでも負けて、罰としておっさんを落とす遊びでもしているんじゃないかと思えて来た」
「それだけにしては随分大掛かりすぎでしょう」
英凛が苦笑してお茶を一口飲む。確かに父親まで巻き込んでそれはないと思うのだが、あまりにも目的が不明すぎて些かうんざりしてきていた。
このままずるずると会っていても尻尾は掴めそうにない気がする。何かコトを起こさなければいけないのでは、と思い始めた時だった。
「副将軍! 黄副将軍はご在宅ですか!」
どんどん、と表戸を叩く音がする。それにあの声は翔星のものだ。
何か緊急の事態か、と私は玄関へ向かった。
表戸を開けると、そこには息急き切って走って来たらしい翔星が肩で息をしている。ぽたぽたと汗も流れ落ちて、相当焦って来たことが窺えた。
「どうした翔星。何があった」
「……休戦協定を破り、国境に、敵軍侵入っ。西部方面軍全軍に、出陣令が、下りましたっ」
はぁはぁと荒い息の下から途切れ途切れに伝えられた言葉は、ある意味で想定の範囲内であった。あの隣国が大人しくしている訳がないと思っていたので、休暇の間も私は鍛錬を欠かさなかったし、翔星たちも手合わせと称して鍛えていた。
「そうか、連絡ありがとう。出立はいつだ」
「先発隊は、明日っ……輜重隊および後発隊は五日後に……っ」
「明日か……早いな。戟はこの間出来上がってきたからいいとして……甲冑を受け取りに行かねばならんな」
国境には当然留守居の兵もいるから、すぐに大打撃を被ると言うことはないだろうが、一刻も早く私が駆けつけて睨みを効かせるに越したことはない。
「あ、あのっ!」
「ん? どうした、翔星」
ようやく息を整えてまっすぐ立った翔星は、どこか紅潮した顔で私の後ろを見つめている。
「英凛さんっ!」
ああ、私ではなく英凛を見ていたのかと気づいたのと同時くらいに、翔星ははっきりと言った。
「この戦が終わったら、貴女に結婚を申し込みます! それまで待っていてくれませんか!」
「えっ……」
一気にすっ飛ばしたな翔星、と思いながら後ろにいた英凛を見ると、英凛は珍しく顔色を失っていて相当な衝撃を受けていた。まあ、交際の申し込みどころかいきなり結婚、とは英凛が固まるのも分からなくない。
ちなみに私は余裕ぶっているが、内心英凛がそれを受けたらどうしよう、と少々動揺していた。今までの己の所業を振り返れば、翔星に乗り換えられたっておかしくない。
英凛が翔星を選んだならば、私はそれを祝福できるのだろうか。いや……
「あ、あのっ……私……」
英凛が何かをいいかけようとするのを、翔星が手で制した。
「今お返事を聞いたら、戦場に行けなくなってしまうかもしれないので! 私の無事を祈っていて下さい! ではまた!」
それだけ言うと翔星は、来た時と同じように凄い勢いで駆け出して行った。おいおい、この状態の英凛を残して行って、後は全部私任せか?
「……あー……とりあえずここでは何だから、中へ入るか」
「はい……」
英凛の肩に触れて促すと、その細い肩が震えている。英凛がこんなにもはっきりと動揺を見せるのは珍しい、と思った。
英凛を私の書斎へ連れて行き、椅子へと座らせる。英凛はまだ真っ青になったまま小さく震えていて、溜息をついた私は前にしゃがみ込むとその手を握りしめて言った。
「どうした英凛。らしくないぞ?」
「だって、だって……」
「まあ交際を通り越していきなり結婚の申し込み、とは驚いたが……」
「そんなの! そんなのどうだっていいんです!」
「えっ……?」
ついに大粒の涙をぼろぼろとこぼしながら顔をあげた英凛に私は驚いた。結婚の申し込みの件で動揺していたのではなかったのか? あと、どうだっていいと言われた翔星に少し同情する。
「旦那様が! 旦那様が……っ!」
そう言うなり英凛が私に飛びついて来たので、私は受け身を取りながら後ろにひっくり返る。腕の中には英凛を抱き締めたまま。
「何で! 七年も従軍してたのにっ……また旦那様が行かなくちゃいけないんですか!」
思ってもみなかった英凛の言葉に、私は驚くとともに溜息をつきながら英凛をあやした。
「英凛だって分かっているだろう? 私は武人だ。それが仕事なのだから仕方あるまい」
「でもっ! 旦那様じゃなくてもいいじゃないですか! 行っちゃイヤ!」
「どうしたんだ英凛。そんなに聞き分けのない……」
「だって、だって! 父様も出陣したきり、帰ってこなかった……!」
「‼︎」
幼い子供のように泣きじゃくる英凛を撫でながら、私は酷い誤解をしていた、と思った。
普段の英凛はあんまりにもしっかりしていて、常に笑っていて朗らかで、一見隙がないから忘れていた。英凛は、父親を戦で亡くした二十歳になったばかりの女性だと言うことを。
父親を早くに亡くして、兄弟もなく、一人で母親を抱えて。心細くないわけがない。
どんなに家の中を完璧に切り盛りしたって、料理の腕を上げたって、書斎に生けるその花を見てくれる人が二度と帰って来なかったら、と思ったらどれほど辛いだろう。
七年前のあの日も英凛は泣きじゃくっていた。
父様行かないで、おじさま行かないで、と。
そうしてそのまま奉直は英凛の元に戻ってくることはなかった。
今、英凛の脳裏にはあの時の気持ちも蘇ってきてしまっているのだろう。
きっと私も出陣したままもう帰ってこない、と。
「英凛……」
「イヤです、旦那様、行っちゃイヤ!」
幼子のように駄々をこねる英凛をきつく抱き締める。
次から次へとこぼれ落ちる涙を優しく舐めとるが、英凛は手足をばたつかせて暴れ始めた。このままでは埒があかないと思い、体の向きを入れ替えて英凛を床に縫い止める。
「やだ……旦那、様……行かないで……!」
このまま溶け落ちてしまうのではないかと思えるほど、英凛の真っ黒で大きな瞳が濡れている。目尻に一つ口付けを落とすと、行かないで、と訴え続ける唇にそっと指で触れた。
「英凛、絶対に帰ってくると誓う」
英凛が行かないで、嫌、と言いかけるたびに口に指を差し入れて言葉を奪う。
そうして何度でも言った。必ず帰ると。
ようやく英凛が落ち着いてきて、自分の取った行動に恥じ入るように目尻を朱に染める。伏せた睫毛はしっとりと濡れていた。
「……すみません、分別のないことを言いました」
「いや、いい……」
とても可愛かったから、という言葉はぎりぎりのところで飲み込む。
どうも私は、いつもはしっかりしている英凛の時折見せる弱さに殊の外やられてしまうようだ。
「……お体に気をつけて、お国のために頑張ってきて下さい……」
「そんな綺麗事ではなくて、英凛の言葉が聞きたい」
私がそう言うと、また英凛の瞳からぶわっと涙がこぼれた。
「無事に、帰ってきて下さい……!」
「ああ、必ず帰る」
「絶対、絶対約束ですよ!」
「帰ってくると誓う。どれだけかかっても」
「……七年かかっても?」
「ああ。七年かかっても帰ってきただろう?」
「……そうですね」
涙にまみれた顔で英凛が笑う。ああ、そうだ。英凛には涙は似合わない。いつもこうして笑っていて欲しい。その笑顔を守るためにも、私は必ず帰ってくる。
「……待っていますから、絶対に帰ってきて下さい」
「ああ。英凛が待っていてくれるなら必ず」
「いつまでも待っています。だから……」
そう言って英凛がふわっと両手で私の頬を包み込んでくれた。
「後のことは気にせずに前に進んで下さい、旦那様」
「……英、凛…………っ!」
それは、奇しくも奉直が遺した最期の言葉だった。
前に進め、牙燎。
そう言って、笑って友は逝った。
お前が進むための道は俺が作る。だから、後のことは気にせずに前に進め、と。
ああ、奉直。
見えなかった道が見える。
お前が遺してくれた、私が進むべき道が。
その翌日。
私は先発隊として再び国境へ向けて出発した。
英凛が丹精込めて縫ってくれた戦袍には英凛の花の香りが移っていたが、それもすぐに血と汗と埃の匂いに掻き消された。
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