純情将軍の婚活戦線、異常アリ⁉︎

葦原とよ

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最終話 幸福新妻の新婚戦略、異常ナシ

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 首都に初雪が散らつくその日。

 清寧せいねい王府で西部方面軍幹部の慰労会、という名のただの飲み会が開催されました。飲み会ではありましたが家族の同伴も許されていたので、旦那様は私を連れて行ってくださいました。

 旦那様が新しく仕立てて下さった紅い外套を来て、旦那様に誘われて私は出かけました。



 あの後、首都では色々と一悶着ありました。

 まずは謀反が発覚した衛原えいげん王様。
 謀反自体は清寧王様からの報告を受けて動かれた東宮殿下が未然に防がれたのですが、敵国を引き入れようとしていたこともあって、王位剥奪の上、北方の荒野にある寺へ幽閉となりました。

 命があるだけマシ、なのでしょうか。けれどもそれなりのお年ではありますし、贅沢になれた身で、寒風吹きすさぶ茫漠の大地で暮らすのはなかなか厳しそうです。

 けれどもその配下の方々は何人か処刑されました。
 旦那様に縁談を持ちかけてきた陳東宣ちんとうせん様は、謀反の中心人物であったらしく市で公開処刑となりました。

 ご息女の綺晶きしょう嬢は流石に処刑とまではなりませんでしたが、髪を落とされて衛原王様と同じく北方にある尼寺に入られました。

 噂ではどうも彼女は衛原王様の愛妾だったらしいです。同じ北方に行かれたのはそのためでしょうか。

 そしてその綺晶嬢に利用された貞然ていぜん様は、旦那様や清寧王様の助命嘆願もあり、なんとか処刑は免れて鞭打ち刑・財産没収となり、さすらうように南方にいらっしゃるご親戚を頼って首都を出て行かれました。



 西部方面軍も一時は危機的状況にあったはずなのですが、旦那様が敵軍を壊滅させてあっという間に優位を取り戻しました。

 清寧王様曰く「化け物みたいな戦果」を挙げたらしい旦那様に、一時は将軍職への昇進が打診されたのですが、旦那様はそれを辞退されました。

 旦那様は、やっぱり戦場に立つのが性に合っているらしいです。
 確かに将軍職になってしまうと色々とお偉方と折衝があったり、報告やら交渉といった仕事が増えて、実際に戦場を駆け回ることは少なくなります。

 実は前々から旦那様には将軍職への昇進話はあったそうなのですが、現場主義の旦那様は断っていたようで、周囲も黄牙燎こうがりょうが前線に立っていてくれた方が、敵が逃げていくから楽だ、とのことで了承していたらしいです。

 万年副将軍、なんてご自分では仰っていましたのにね。

 その代わり旦那様は、西部方面軍の新兵訓練役を引き受けられました。訓練所は首都近郊にありますから、将来的に少しずつ戦場に立つ時間は減って、反対に首都にいる時間は長くなって、その分英凛のそばにいられる、と臆面もなく仰ってましたっけ。
 それを聞いた清寧王様が腐ったものでも食べたような顔をしていましたが。



 そんなこんなでようやく騒がしかった首都も落ち着き、冷え込みが厳しくなって霜が降りる頃合いになり、すっかりと早くなった日暮れの中を旦那様と私は清寧王府へ向かったのでした。

 清寧王様のお人柄を反映していつも華やかな清寧王府ですが、今日は新年に向けた紅い飾りもあちこちに飾られて、多くの人が集まってより一層賑やかです。

 清寧王府の一番大きな本殿の軒先には無数の紅い燈籠が吊るされ、華やかな雰囲気を更に盛り立てています。その中も優美な燭台で照らされて、あちらこちらに置かれた卓の上には色鮮やかな料理と美酒が所狭しと並べられていました。

 流れる優雅な音曲と、舞台で舞う煌びやかな舞人たち。西部方面軍の方達だけでしたらもっとむさ苦しい空気になっていたと思うのですが、家族同伴ということで女性の方もいくらかお見えになって、雰囲気を和らげていました。
 ……まさかとは思いますが、家族同伴にしたのは清寧王様の趣味?と思ってしまいます。

「やあ、英凛。よく来たね」
「お招きに預かり光栄です」

 いつも通り美麗な清寧王様の笑みに迎えられました。今日はまた更に綺羅綺羅しいお衣装ですが、それが良くお似合いで。

「一段と綺麗になったね。どう? 僕のところに来る決心は着いた?」
「勝手に英凛に話しかけるな。奥方にバラすぞ」
「僕が女性を誘うのは挨拶みたいなもんだから」
「そこに英凛を含めるな。英凛が汚れる」

 清寧王様の視線から私を隠すように旦那様がぬっと前に立ちました。わあ、旦那様が前に立つと清寧王様が全然見えなくなりますね。

 くすくすと笑っていると、見知った顔が見えました。統健とうけん様と、その横にいらっしゃる小柄な女性はきっと文香ぶんこうさんでしょうね。

 ここにいらっしゃるということは、無事にご家族になられたのですね、と旦那様に伺うと、先日結納を済ませたらしい、と返事がありました。

 本当にお人形さんのようなお二人で、見ていて微笑ましくなります。

 と、その時、もう一人のお知り合いがお見えになりました。

「……英凛さん! 良かった、ようやくお会いできた……!」

 幾分かやつれたような翔星しょうせい様が私たちの方へ駆け寄って来られました。心配されるのも無理はありません。何しろ、あの出征前にお会いして以来なのですから。

 旦那様が帰京されてからかれこれ二週間ほど経ちますが、実は翔星様はその間毎日のようにお見えになっていたのです。ですが、いつも旦那様が応対して、私は「体調不良のため面会謝絶」ということになっていたらしいです。

 ……旦那様、やり方が姑息すぎやしませんかね?

 もっとも私も体調不良と言うか、疲労困憊してあまり満足に家事ができない日もありましたので、あながち間違ってもいなかったのですが。

 何しろ箍が外れて四十年分のものが決壊した猛獣の相手を毎晩していたものですから、致し方ありません。おかげで旦那様も随分家の事が出来るようになりました。

「英凛さん、お体の方はもう大丈夫なのですか?」
「え、ええ……」

 昨日も旦那様にやられまくって、股関節がちょっとおかしいですけど一応こうして出歩けるほどには元気です、と馬鹿正直に告げたら翔星様はどうなってしまうのでしょうか。

「そ、それでですね、病み上がりの貴女に申し訳ないのですが……」
「翔星」

 上擦った声の翔星様を遮り、旦那様が目線だけで殺せそうな表情で翔星様を見ました。旦那様、ほどほどに……翔星様の足が震えていますよ。

「英凛は私の妻になった。今後も言い寄るつもりならばそれ相応の覚悟をしてもらうが」
「えっ…………ぇええええええ⁉︎」

 想像もしていなかったであろう事態に、翔星様が激しく狼狽しておられます。まあそうですよね。これは下手にお声をかけない方がいいのかしら、と思っていると見兼ねた統健様がやってこられました。

「英凛さん、おめでとうっすー!」
「ありがとうございます。統健様こそおめでとうございます」
「どうもどうもー。いやぁ、もう超カワイイ奥さん出来て、俺、めっちゃ幸せっす!」

 にっこにこ笑う統健様と、その横に寄り添う文香さんは本当にお似合いのお二人です。

「統健様はそれほど驚いてはおられないんですね」
「いやだって、英凛さん副将軍しか見てないし、副将軍も翔星のことぶっ殺しそうな目で見てたし、すぐ分かりますよー」
「お、流石弓兵隊隊長、目はいいね」

 にやにやしながら清寧王様もやって来られました。それにしても統健様に見抜かれていたとは意外でした。そして翔星様はそれに全く気づいていなかった、と。

 狼狽える翔星様を旦那様が一蹴し、それをなだめる統健様、という光景を眺めていると、隣にいた清寧王様が静かにこぼされました。

「……ようやく、だね。おめでとう」
「清寧王様には随分とお世話になりました」
「いえいえ。牙燎がついに落ち着いたと思うと感慨深いねー」

 ふふっと微笑った清寧王様が、ふっと真面目な表情になって私を見つめました。

「……英凛はさ、それで本当にいいの?」
「…………ええ」

 清寧王様が言いたいことはすぐに分かりました。

「別に奉直ほうちょくに縛られることはないんだよ?」

 そうですね、と私は苦笑しました。

「……確かに、私の旦那様への想いの根幹は、間違いなく父様です。父様がああでなければ、旦那様をお慕いすることもなかったもしれません」

 一呼吸置いて、私は昔を懐かしむように語り始めました。

「父様は……范奉直はんほうちょく黄牙燎こうがりょうに恋をしていました」

 今でも脳裏に鮮明に浮かぶ父様の表情。

「勿論恋愛感情ではありませんが、あの表情は恋をしているという以外に表現できないのも事実です。普段は天邪鬼で、旦那様のことだってぼろぼろに貶す父様ですが、私と二人きりになると熱く語り始めるんです」

 今ならば分かりますが、父様の私に対する教育は「異常」でした。
 男児を望んでいたものの、私一人しか生まれなかったので、本来ならば男の子に――それも自分の後を継ぐ軍師を育てるような教育を施されました。

「黄牙燎がいかに素晴らしい才能を持つ武将であるか、自分の理想の戦術を実現してくれる類稀な存在であるか、そして戦場でどう動くかを十歳にも満たない私に熱弁するんですよ?」

「……それは知らなかった。奉直も牙燎も互いを全面的に信頼しているのは知っていたけど、いつも二人は下らないやりとりばっかりだったからね」

「ですよね。旦那様からも父様を褒める言葉ってあんまり聞きませんし。本当に……よく似た相思相愛の二人ですよ」

 正直、父様と旦那様の関係には嫉妬しています。
 私が絶対に立てないところに父様はいて、旦那様の心の一部を独占しているんです。
 もっとも、私も父様が絶対になれない立ち場を手に入れたので、もし父様が存命だったら私に嫉妬していたかもしれませんが。

「……だから、私が旦那様を「理想」と捉えるのは、ある意味で刷り込みなんです。そしてその話を散々聞かされた後に実際に接する「おじさま」は父様と正反対で……父様とよく似た私が惹かれない訳がないんです」

 幼い頃からの恋心は、裏を返せば父様がそうだったから、なんです。
 私と父様は似た者同士。恋をする相手も同じです。

「……知ってますか? 私に宛てた父様の遺言って『牙燎を頼む』なんですよ? 普通そこは残していく妻と娘を心配するべきでしょう」

 私がそれをバラすと、清寧王様は心底呆れた顔をされました。

「奉直らしいと言えばらしいね。でも実際……奉直が懸念した通り、奉直が亡くなった後の牙燎は酷かった」

「そうなんですか?」

「……うん。何と言うかね、感情が抜け落ちてて、しばらくはただ目の前にいる敵を殺すだけの機械みたいに成り果ててた。軍略も何もなくて、ただただ敵に突っ込んで一人でも多く殺せば奉直が生き返ると信じてるみたいに。それで深傷を負って……ようやく戻ってきた感じだったね」

 初めて聞く、父様が死んだ直後の旦那様の様子に私は言葉を失いました。あの旦那様がそんな風になってしまうなんて。

「……やっぱり私は、もう二度と・・・・・旦那様を一人で残したくないです」

 旦那様は私を残して逝くことを心配されておられましたが、旦那様が壊れてしまうくらいならば私が旦那様を看取った方がずっといいです。

「……旦那様が私の中に父様を見ていることも知っています。時々、懐かしむような顔をされていますから」

 旦那様は顔に出やすい方ですからすぐに分かります。ああ、父様を思い出しているんだな、ってことはよくあります。
 ……最近、少し減ってきたようには思いますが。

 清寧王様が一つため息をついて仰いました。

「……そこまで分かっていても嫁ぐの?」

「確かに私と旦那様には、父様の亡霊が纏わりついているのかもしれません。でも……一緒に暮らし始めて、父様が話してくれた「黄牙燎」よりももっと色んな表情を旦那様は見せてくれるんです」

 戦場を縦横無尽に駆け回る鬼神。それも確かに旦那様の一面です。それは父様が憧れた「黄牙燎」の姿です。

 けれども私の知っている旦那様といえば。
 純情で堅物で、ちょっと情けなくて誘惑に弱くて。あんまり深く考えずに納得しちゃって騙されて。お人好しで生真面目で、恥ずかしがり屋で乙女で可愛らしくって。
 なのに夜になるとド直球で愛を囁いて、甘えてくるのにちょっと意地悪で、そして手のつけられない猛獣と化すんです。

 そんなの、父様は教えてくれませんでした。
 きっと父様も知らない、旦那様の姿です。

 そしてそれら全てが、愛おしくて堪らないんです。
 あの大きな体の全身全霊で、私を愛していると伝えてくれる方をどうして慕わずにいられましょうか。


 それを伝えると、納得されたように清寧王様は笑われました。

「……君らが幸せなら、僕も幸せだよ」



 多分、私と旦那様の中から父様の影が消えることはありません。
 それは影でありながら……どこか暖かい光にも似た大切な思い出でもあるのですから。

 それでも、毎日旦那様が見せてくれる新しい表情を一つ一つ大切にして、新しい思い出を重ねて共に生きていくことが出来れば、私はそれで幸せです。



 そんな風に清寧王様と語り合っていると、未だ信じられないといった様子で諦めきれない翔星様を鬱陶しそうに追い払った旦那様が戻ってこられました。

「……何度言っても信じないんだ、あいつ」
「まあ、寝耳に水でしょうからね……ここで口付けでもして見せましょうか」
「そ、そんなことが出来るかっ!」

 閨だったら息が上がってしまうまで離して下さらないのに、どうして自分がされる方になるとここまで恥ずかしがるんでしょうか。

 ……あれ?
 どこかで似たような話を聞いたような。

 ……似た者同士、ということでしょうか。

 私が苦笑していると、旦那様が思いついた、と言うようにぽんと手を打ちました。

「翔星にも誰か紹介してやればいいんじゃないか?」
「どなたを?」
「…………紫喜しき嬢とか?」

 旦那様がぽろっと思いつきでこぼしたその相手は、よくよく考えてみるととてもお似合いのような気がしました。

 あの自分に絶対の自信を持っている翔星様ならば、その自尊心を打ち砕いて躾けていくのもさぞかし楽しいのではないでしょうか。もうちょっと胸筋があれば完璧ですね。

「……意外とお似合いかもしれませんね」
「だろう?」

 私がクスクスと笑うと、旦那様もつられてククッと笑いました。なんとなく縛られて屈辱に塗れながらも、心の奥底で喜んでいる自分を素直に認められない翔星様が容易に想像出来ます。そしてそれを見抜いて楽しんでいる紫喜さんも。

 何はともあれ、大切な方たちが幸せになってくれるのならば、自分も幸せ、と言った清寧王様のお気持ちが分かるような気がしました。


 隣に当たり前のように旦那様が立っていて、私を妻と紹介して下さる。
 それがこんなにも幸せなことだとは思ってもみませんでした。

 色々とありましたけれど、やっぱり旦那様の隣はとても居心地が良いです。凄く幸せな気持ちになってふっと旦那様を見上げると、気づいた旦那様が優しく微笑んで下さいました。

 この幸せがいつまでも続くように、私も結婚後の戦略をしっかりと練らねばなりません。
 私は心の中に布陣図を広げ、そう決意しました。

 だから、末長くよろしくお願いしますね、牙燎様。




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