レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野

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第3章 エルフの国にて

第29話 森のダンジョン 2F

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 ダンジョンの2Fになると少しばかり敵が強くなっていた。オークの他、中型のコウモリ、それから馬顔の大男が時おり出てきた。

 馬顔の大男以外はミーナの魔法で一発だったが、この馬顔だけは魔法が効きにくい。

「ソウ、お願いっ!」

「あぁ、そのまま走り抜けるぞっ!」

 俺はすれ違いざまに馬顔を切りつけ、そのまま走り去っていく。

 後には絶叫を上げつつ倒れていく敵が残るだけだ。

 2,3匹も倒せばミーナはタイミングを合わせるように魔法を当てて、走り去っていく。

 敵のヘイトもうまく引き付けてくれるので俺の攻撃は楽々当てることが出来た。

「オッケー! タイミングもバッチリだ!」

「任せてっ! どんどん行きましょう!」

 雑魚を数十匹も倒して進んだ先はまた大きなホールだ。

「さて、何が出てくるやら……」

 ホールを中央まで進むと出てきたのは色違いのオオコウモリが数匹だった。

「ん? 色違いか。それぞれ特徴があるんだろうが、雑魚には変わらないな。一気に叩くぞ!」

「えぇ!」

 俺は素早く風魔法”カマイタチ”を当てていく。濃縮した風を刃のようにして当てる魔法なのだが、このオオコウモリにはまだ効かない。

 ミーナの魔法はレベルが上がっているせいか、燃やせる範囲が広がっており、数匹をまとめて倒した。

「む? 生き残った奴がいるな」

 赤いオオコウモリだけは生き残っており、口から炎を吐いてきた。

「ソウっ、危ないっ!」

 ミーナは心配してるようだが……

「大した炎じゃないな」

 炎はバリヤーに当たるとあっけなく霧散した。

 ミーナは驚いたようで目を見開いたていた。

 オオコウモリをホーリーソードで一閃するとあっけなく散っていく。

「よし、次に行こう!」

「ソウって、どれくらい強いの?」

「うん? レベルのこと?」

「レベルもそうだし、苦戦してるところ見たことないから……」

「あぁ、俺はレベル自体はカンストしてるんだよ」

「カンスト? って……?」

 そっか、カンストを知らないのか。

「カンストってのはレベルがこれ以上は上がらないところまで上がってるってことさ。俺のレベルは9999なんだ」

「へ? 9999?」

「あぁ、そうだよ」

「……」ミーナの口は開けっぱなしになってしまった。

「ミーナ? おい、おーい」

「ちょっと! 何でそんなレベルになってるのよ!? 人間でそんなレベルなんて聞いたことないわよ!!」

「何でって、そりゃハーデスといっぱい戦ったから、かなぁ」

「前もハーデスって確かに言ってたけど……、本当だったの?」

「あぁ、ハーデスは俺と何千回と戦ったんだよ。それでレベルを9999にしてもらってさ。んでお礼にターンアンデッドの間法で成仏させてあげたんだ」

「ハーデスを成仏? それって倒したってことなの? ねぇ、そうなのよね?」

 ミーナは興奮のあまり、俺の胸ぐらを掴んで迫ってくる。

「ま、まぁ落ち着けって。まぁ、俺がハーデスを倒したのは間違いないよ。ターンアンデッドも機会があったら見せてあげるからさ」

「……信じられない! 神を倒す……なんて……」

「ま、それよりさ、先に進もうぜ。こんなヌルいダンジョンなんてやってらんないしさ」

「……」

「ほら、早く来ないと置いていくぞ?」

「あっ、待ってよ!」

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