レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)

荻野

文字の大きさ
42 / 219
第4章 突撃! 魔界統一編 前編

第42話 誕生! 大魔神ソウ

しおりを挟む


「ほぅ、たった一人で攻めてきたというのか」

 その男の上背は高く、五メルはある。跨がる軍馬がまた突然変異で生まれたかのような巨大な軍馬であった。

 金色の兜を被り、鎧も全て金色、そして、手に持つ三つ叉の槍も金色に染まっていた。

「へっ、やっと大将のお出ましか。待ちくたびれたぜ」

「なかなかやるようだが……、雑兵を相手に粋がるガキではないか」

「なんだと!?」

「おい、キリ、ショウ。お前等が相手をしてやれ」

「「はっ」」

 飛び出してきたのはオーガが二人。だが肌の色が一人は赤く、もう一人は青い。

「こやつらはただのオーガではない。暗黒の神、サタン様の寵愛を受け、種族進化したハイオーガの兄弟よ。貴様如きには過ぎたる相手よ」

「舐めやがって……」

 若者を挟むようにハイオーガの二人は位置どった。

「随分と派手に暴れたようだが、ここまでだ」

「我ら兄弟を雑魚共と一緒にしてくれるなよ」

 ハイオーガ達は闘気を解放した。それは強者にはすぐにわかるほど強烈なものだった。

「へぇ、なかなかだな。あんたら。だが、俺の神様はもっとすげぇぜ。全く底が見えねぇほどな!」

 ハイオーガ達は同時に動き始めた。若者に近づき、そして、攻撃するのも同時だった。

 赤オーガからパンチが上段に繰り出されると同時に後ろから青オーガは足下へ回し蹴りを放つ。

 若者はそれをひょいと空中へジャンプして躱し、青オーガへ両足でキックをお見舞いする。

「ぐぉっ!」

 青オーガはたまらず吹き飛んだ。

「む? どうした。なぜ起き上がらない?」

 敵のボスがそう呟いたが、青オーガの顔はべっこりとヘコんでしまい、青オーガの体はヒクヒクと痙攣を繰り返すだけだった。

「この化け物がっ」

 赤オーガはたまらずに逃げ出した。が、若者が追いかけるスピードのほうが圧倒的に速かった。

 背中に正拳突きを見舞うと、赤オーガは数十メルも吹き飛んでしまうのだった。

「ほぅ、想像以上にやるようだな。仕方がない、俺が相手をしてやろう。

 巨大な軍馬から降り立ったその体躯は筋肉の塊のようだった。

「ワシはエルガ。オーガ族の首長にして魔界六大将の一人よ。小僧、名はなんと申す?」

「俺は、ドウム! 我らが大魔神、ソウ様の一番弟子よ!」

「ふむ、皆の者は下がって居れ! 我が闘気に巻き込まれたくなくばな!」

 兵達は二百メルも下がっていく。まるでこれから起こる災害から逃げるように。

「行くぞっ!」

「応っ!」

 そして、二人の闘士が激突した。



   *



 もうどうにでもなれ!

 俺は次々にお酌にくる村人たちにもてなされ、肉をつまみながら、ひたすら酒を飲まされ続けていた。

「くぅ、もうそろそろ限界が近いよ」

「あら? 旦那様。それでしたら妾の膝で寝てても良いのじゃぞ?」

 レイは頬を赤らめてそんなことを言ってくる。

 もじもじと恥ずかしながらそんなことを言ってくる様は確かに可愛いのだが、速すぎる展開に俺の頭もついていかないのだ。

 そんな時はやけ酒に限るってことで、少し飛ばしすぎたようだ。

「う~、ちょっと用足してくるよ」

「いってらっしゃいませ。旦那様!」

 すっかり目がハートマークになっているレイを置いて、俺は酔い覚ましに散歩することにしたのだ。

 夜の冷えた空気が肌に当たるとサッパリするな。

 辺りはシンとしており、虫の鳴き声が響いている。

「ん? なんだ? 力が今までにないくらい湧き上がってくる……、これは……?」

 急いでステータスを開いた。



名前 ソウ

種族 大魔神、魔王を統べる者

レベル 9999

~~~~


 んん???

 俺、神になっちゃったの? ウソでしょ?

 しかも、魔王を統べる、なんて! 俺は何もしてないだろ!

 一体、何が起こってるんだ?

 大魔神の箇所をクリックしてみると、説明がでる。なになに……、

(魔族の強い信仰を集める者が神格を得て、種族進化した者。信仰する者たちの気持ちが強ければ強いほど、強力な力が蓄えられ、それを意のままに操ることが出来る)

 な、なんじゃこりゃ!!

 一体どうなってるんだ?

 この湧き上がる力は一体?

 その時だった。

「うっ、だ、誰かが闘っているのか?」

 俺の心に、ダメージを負った者の気持ちが伝わってきた。

「なんだと? 一人で六大将と闘っている?」

 いかん、こんなことをしてる場合じゃない。急がなければ……。

 自分の体にヒールとキュアーを重ね掛けし、俺はすぐさまその闘いの方へ向かうのであった。


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

最弱無双は【スキルを創るスキル】だった⁈~レベルを犠牲に【スキルクリエイター】起動!!レベルが低くて使えないってどういうこと⁈~

華音 楓
ファンタジー
『ハロ~~~~~~~~!!地球の諸君!!僕は~~~~~~~~~~!!神…………デス!!』 たったこの一言から、すべてが始まった。 ある日突然、自称神の手によって世界に配られたスキルという名の才能。 そして自称神は、さらにダンジョンという名の迷宮を世界各地に出現させた。 それを期に、世界各国で作物は不作が発生し、地下資源などが枯渇。 ついにはダンジョンから齎される資源に依存せざるを得ない状況となってしまったのだった。 スキルとは祝福か、呪いか…… ダンジョン探索に命を懸ける人々の物語が今始まる!! 主人公【中村 剣斗】はそんな大災害に巻き込まれた一人であった。 ダンジョンはケントが勤めていた会社を飲み込み、その日のうちに無職となってしまう。 ケントは就職を諦め、【探索者】と呼ばれるダンジョンの資源回収を生業とする職業に就くことを決心する。 しかしケントに授けられたスキルは、【スキルクリエイター】という謎のスキル。 一応戦えはするものの、戦闘では役に立たづ、ついには訓練の際に組んだパーティーからも追い出されてしまう。 途方に暮れるケントは一人でも【探索者】としてやっていくことにした。 その後明かされる【スキルクリエイター】の秘密。 そして、世界存亡の危機。 全てがケントへと帰結するとき、物語が動き出した…… ※登場する人物・団体・名称はすべて現実世界とは全く関係がありません。この物語はフィクションでありファンタジーです。

荷物持ちの代名詞『カード収納スキル』を極めたら異世界最強の運び屋になりました

夢幻の翼
ファンタジー
使い勝手が悪くて虐げられている『カード収納スキル』をメインスキルとして与えられた転生系主人公の成り上がり物語になります。 スキルがレベルアップする度に出来る事が増えて周りを巻き込んで世の中の発展に貢献します。 ハーレムものではなく正ヒロインとのイチャラブシーンもあるかも。 驚きあり感動ありニヤニヤありの物語、是非一読ください。 ※カクヨムで先行配信をしています。

異世界で家をつくります~異世界転移したサラリーマン、念動力で街をつくってスローライフ~

ヘッドホン侍
ファンタジー
◆異世界転移したサラリーマンがサンドボックスゲームのような魔法を使って、家をつくったり街をつくったりしながら、マイペースなスローライフを送っていたらいつの間にか世界を救います◆ ーーブラック企業戦士のマコトは気が付くと異世界の森にいた。しかし、使える魔法といえば念動力のような魔法だけ。戦うことにはめっぽう向いてない。なんとか森でサバイバルしているうちに第一異世界人と出会う。それもちょうどモンスターに襲われているときに、女の子に助けられて。普通逆じゃないのー!と凹むマコトであったが、彼は知らない。守るにはめっぽう強い能力であったことを。 ※「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。

無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~

甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって? そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。 冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。 底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。 そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。  部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。 ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。 『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!

【改稿版】休憩スキルで異世界無双!チートを得た俺は異世界で無双し、王女と魔女を嫁にする。

ゆう
ファンタジー
剣と魔法の異世界に転生したクリス・レガード。 剣聖を輩出したことのあるレガード家において剣術スキルは必要不可欠だが12歳の儀式で手に入れたスキルは【休憩】だった。 しかしこのスキル、想像していた以上にチートだ。 休憩を使いスキルを強化、更に新しいスキルを獲得できてしまう… そして強敵と相対する中、クリスは伝説のスキルである覇王を取得する。 ルミナス初代国王が有したスキルである覇王。 その覇王発現は王国の長い歴史の中で悲願だった。 それ以降、クリスを取り巻く環境は目まぐるしく変化していく…… ※アルファポリスに投稿した作品の改稿版です。 ホットランキング最高位2位でした。 カクヨムにも別シナリオで掲載。

異世界で美少女『攻略』スキルでハーレム目指します。嫁のために命懸けてたらいつの間にか最強に!?雷撃魔法と聖剣で俺TUEEEもできて最高です。

真心糸
ファンタジー
☆カクヨムにて、200万PV、ブクマ6500達成!☆ 【あらすじ】 どこにでもいるサラリーマンの主人公は、突如光り出した自宅のPCから異世界に転生することになる。 神様は言った。 「あなたはこれから別の世界に転生します。キャラクター設定を行ってください」 現世になんの未練もない主人公は、その状況をすんなり受け入れ、神様らしき人物の指示に従うことにした。 神様曰く、好きな外見を設定して、有効なポイントの範囲内でチートスキルを授けてくれるとのことだ。 それはいい。じゃあ、理想のイケメンになって、美少女ハーレムが作れるようなスキルを取得しよう。 あと、できれば俺TUEEEもしたいなぁ。 そう考えた主人公は、欲望のままにキャラ設定を行った。 そして彼は、剣と魔法がある異世界に「ライ・ミカヅチ」として転生することになる。 ライが取得したチートスキルのうち、最も興味深いのは『攻略』というスキルだ。 この攻略スキルは、好みの美少女を全世界から検索できるのはもちろんのこと、その子の好感度が上がるようなイベントを予見してアドバイスまでしてくれるという優れモノらしい。 さっそく攻略スキルを使ってみると、前世では見たことないような美少女に出会うことができ、このタイミングでこんなセリフを囁くと好感度が上がるよ、なんてアドバイスまでしてくれた。 そして、その通りに行動すると、めちゃくちゃモテたのだ。 チートスキルの効果を実感したライは、冒険者となって俺TUEEEを楽しみながら、理想のハーレムを作ることを人生の目標に決める。 しかし、出会う美少女たちは皆、なにかしらの逆境に苦しんでいて、ライはそんな彼女たちに全力で救いの手を差し伸べる。 もちろん、攻略スキルを使って。 もちろん、救ったあとはハーレムに入ってもらう。 下心全開なのに、正義感があって、熱い心を持つ男ライ・ミカヅチ。 これは、そんな主人公が、異世界を全力で生き抜き、たくさんの美少女を助ける物語。 【他サイトでの掲載状況】 本作は、カクヨム様、小説家になろう様でも掲載しています。

処理中です...