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第四章 暗黒神編
第66話 フェンディルvsグレイアス
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「少し……様子見過ぎたな」
倒れ込むアダムスをそっと抱え魔力を少し分け与えるフードを深く被った男、突然の出現にグレイアスは咄嗟に臨戦態勢へ入った。
「貴様……誰だ」
「フェンディル、お前を倒しに来た」
そう言いフェンディルはフードを取ると背中に携えていた斧を右手に持つ、そして地面にゆっくりと柄を付けた。
「聞いた事の無い名だな、お前人外か」
「まぁそうだな、人では無い……そんな事より、戦いは始まってるぞ?」
そう言い地面を斧の柄で小突くフェンディル、すると一瞬にして地面に亀裂が入った。
グレイアスは一瞬驚きを見せるもその場から姿を消す、アダムスの時と同じ手法……魔法の類いなのかは分からないが姿が見えないのは厄介だった。
一先ず崩壊しかかっている床の残骸を一つ蹴り上げグレイアスが姿を消しているだけと仮定し行けそうな範囲に投げ込んで見る、だが残骸は壁に当たると木っ端微塵になった。
「厄介だな」
何処から来るか分からない、気配探知の魔法も無駄のようだった。
フェンディルは少し呼吸を整えると斧を力強く地面に叩きつける、すると城は音を立てて崩れ始めた。
「うおっ、めちゃくちゃするなアンタ」
突然姿を現わすグレイアス、消えた場所と同じ所に彼は立っていた。
崩れ落ちる天井を軽々と弾きながらその場で睨み合う両者、城が崩れ去ってもなおその場を動かなかった。
「強いなアンタ、全く情報が無いのが不思議なくらいだ」
そう言い周りの瓦礫を蹴り飛ばし自身の周りを動きやすくするグレイアス、姿を消す……転移の可能性は無さそうだった。
ただの予想に過ぎないが転移魔法ならば自身の周りを動きやすくはしない筈……六魔クラスになれば魔力量も桁違い、いつでも使える筈なのだから。
「腕を一本やられたが十分だろ、行くぞ」
そう言い構えると魔法で身体能力を上げるグレイアス、フェンディルが斧を構えようとした時には既に目の前に迫っていた。
(早いな)
咄嗟に柄で拳をガードするもあまりの威力に少し身体が宙に浮く、その間にグレイアスは再び距離を詰め着地を狙っていた。
肉弾戦が得意の様子、だが一つ気掛かりだった。
何故姿を消さないのか、姿を消し攻撃すれば勝ちはグッと近づく筈、自分の様なこの世界では強い部類の敵と戦うなら尚更……解せなかった。
斧をグレイアスの進行方向に投げ動きを遅らせると着地し斧を引き寄せる、姿を消すには特定の条件がある……その可能性の方が高そうだった。
「ふぅ……本気で行くぜ」
そう言い姿を消すグレイアス、フェンディルは耳を澄まし気配を感じ取ろうとするがその時、背後から鋭利な物で斬りつけられる傷を負った。
咄嗟に背後へ斧を振り下ろすが感触は無い、ふと前を見るとグレイアスが姿を現していた。
元の場所からまた動いて居なかった。
「どうした?何が起こったか分からない……か?」
笑いながら言うグレイアス、ふと後ろを振り返ると冒険者達がゾロゾロと歩いて来て居た。
「うわっ、何だよこれ……」
崩れ去った城を見て驚く冒険者達、もうそろそろ良さそうだった。
「決着をつけよう」
そう言い斧を構える、その言葉にグレイアスは笑った。
「望むところだ」
拳を構え待つグレイアス、こちらから行くしか無さそうだった。
グッと足に力を入れ一歩踏み出そうとする、だがまたグレイアスは姿を消した。
だがフェンディルは迷わずにグレイアス目掛けて駆け抜けると彼が消えた地点に斧を振り下ろす、すると何かを切り裂く感覚があった。
「ちっ、バレたか」
右の腕2本をその場に落とし後ろに下がるグレイアス、やはり姿を消せるのは立ち止まっている時だけの様子だった。
「強い力にも裏がある……と言う訳か」
少し拍子抜けの力にため息を吐く、六魔と戦闘……と言う任務をアルセリス様から承った時はワクワクして居たのだが少しガッカリだった。
「六魔とは皆この程度なのか?」
斧を腰に戻し尋ねるフェンディル、その姿を見てグレイアスは可笑しそうに笑って居た。
「お前は六魔の事を何も分かって居ないな、六魔はカルザナルド様から直々に力を分け与えて頂いた者達だ……この程度の訳が無いだろ?」
そう言い残った最後の腕で何処からとも無く金色のワイングラスを取り出し赤い血液の様なドロドロとした液体を注いで行くグレイアス、そして少し揺らせば零れ落ちる程に注ぐとそれを口元に運んだ。
飲ませるとマズイ……そう分かって居たが背後の冒険者達に圧倒的強さを見せつけアルカド王国と言う名を広める任務を全うして居ない以上仕方がなかった。
それに闘いは嫌いでは無い……相手が強くなるのは大歓迎だった。
「これガ……真の力ダ!!」
液体を飲み干しそういい捨てると辺りの空気が変わる、息苦しく寒気がする様な気がした。
地面は揺れグレイアスを中心に2メートル範囲の瓦礫が浮き上がる、先程とは比にならない程に強くなって居た。
気付けば切り落とした全ての腕は再生し、少し人間味の残って居た肌色の肌は灰色に変わり完全なる魔人と化して居た。
「さア、魔神と化した俺ノ力に絶望シロ」
そう言い捨て不気味な笑みを浮かべるとグレイアスはゆっくりと構えた。
「これは……余裕を持つ暇は無さそうだ」
そう言い背後の冒険者達の方にアダムスを放り投げると彼らを守る魔法障壁を張る、そして斧を再び手に取ると震える大地を強く踏み締め、一歩足を運びフェンディルは笑った。
倒れ込むアダムスをそっと抱え魔力を少し分け与えるフードを深く被った男、突然の出現にグレイアスは咄嗟に臨戦態勢へ入った。
「貴様……誰だ」
「フェンディル、お前を倒しに来た」
そう言いフェンディルはフードを取ると背中に携えていた斧を右手に持つ、そして地面にゆっくりと柄を付けた。
「聞いた事の無い名だな、お前人外か」
「まぁそうだな、人では無い……そんな事より、戦いは始まってるぞ?」
そう言い地面を斧の柄で小突くフェンディル、すると一瞬にして地面に亀裂が入った。
グレイアスは一瞬驚きを見せるもその場から姿を消す、アダムスの時と同じ手法……魔法の類いなのかは分からないが姿が見えないのは厄介だった。
一先ず崩壊しかかっている床の残骸を一つ蹴り上げグレイアスが姿を消しているだけと仮定し行けそうな範囲に投げ込んで見る、だが残骸は壁に当たると木っ端微塵になった。
「厄介だな」
何処から来るか分からない、気配探知の魔法も無駄のようだった。
フェンディルは少し呼吸を整えると斧を力強く地面に叩きつける、すると城は音を立てて崩れ始めた。
「うおっ、めちゃくちゃするなアンタ」
突然姿を現わすグレイアス、消えた場所と同じ所に彼は立っていた。
崩れ落ちる天井を軽々と弾きながらその場で睨み合う両者、城が崩れ去ってもなおその場を動かなかった。
「強いなアンタ、全く情報が無いのが不思議なくらいだ」
そう言い周りの瓦礫を蹴り飛ばし自身の周りを動きやすくするグレイアス、姿を消す……転移の可能性は無さそうだった。
ただの予想に過ぎないが転移魔法ならば自身の周りを動きやすくはしない筈……六魔クラスになれば魔力量も桁違い、いつでも使える筈なのだから。
「腕を一本やられたが十分だろ、行くぞ」
そう言い構えると魔法で身体能力を上げるグレイアス、フェンディルが斧を構えようとした時には既に目の前に迫っていた。
(早いな)
咄嗟に柄で拳をガードするもあまりの威力に少し身体が宙に浮く、その間にグレイアスは再び距離を詰め着地を狙っていた。
肉弾戦が得意の様子、だが一つ気掛かりだった。
何故姿を消さないのか、姿を消し攻撃すれば勝ちはグッと近づく筈、自分の様なこの世界では強い部類の敵と戦うなら尚更……解せなかった。
斧をグレイアスの進行方向に投げ動きを遅らせると着地し斧を引き寄せる、姿を消すには特定の条件がある……その可能性の方が高そうだった。
「ふぅ……本気で行くぜ」
そう言い姿を消すグレイアス、フェンディルは耳を澄まし気配を感じ取ろうとするがその時、背後から鋭利な物で斬りつけられる傷を負った。
咄嗟に背後へ斧を振り下ろすが感触は無い、ふと前を見るとグレイアスが姿を現していた。
元の場所からまた動いて居なかった。
「どうした?何が起こったか分からない……か?」
笑いながら言うグレイアス、ふと後ろを振り返ると冒険者達がゾロゾロと歩いて来て居た。
「うわっ、何だよこれ……」
崩れ去った城を見て驚く冒険者達、もうそろそろ良さそうだった。
「決着をつけよう」
そう言い斧を構える、その言葉にグレイアスは笑った。
「望むところだ」
拳を構え待つグレイアス、こちらから行くしか無さそうだった。
グッと足に力を入れ一歩踏み出そうとする、だがまたグレイアスは姿を消した。
だがフェンディルは迷わずにグレイアス目掛けて駆け抜けると彼が消えた地点に斧を振り下ろす、すると何かを切り裂く感覚があった。
「ちっ、バレたか」
右の腕2本をその場に落とし後ろに下がるグレイアス、やはり姿を消せるのは立ち止まっている時だけの様子だった。
「強い力にも裏がある……と言う訳か」
少し拍子抜けの力にため息を吐く、六魔と戦闘……と言う任務をアルセリス様から承った時はワクワクして居たのだが少しガッカリだった。
「六魔とは皆この程度なのか?」
斧を腰に戻し尋ねるフェンディル、その姿を見てグレイアスは可笑しそうに笑って居た。
「お前は六魔の事を何も分かって居ないな、六魔はカルザナルド様から直々に力を分け与えて頂いた者達だ……この程度の訳が無いだろ?」
そう言い残った最後の腕で何処からとも無く金色のワイングラスを取り出し赤い血液の様なドロドロとした液体を注いで行くグレイアス、そして少し揺らせば零れ落ちる程に注ぐとそれを口元に運んだ。
飲ませるとマズイ……そう分かって居たが背後の冒険者達に圧倒的強さを見せつけアルカド王国と言う名を広める任務を全うして居ない以上仕方がなかった。
それに闘いは嫌いでは無い……相手が強くなるのは大歓迎だった。
「これガ……真の力ダ!!」
液体を飲み干しそういい捨てると辺りの空気が変わる、息苦しく寒気がする様な気がした。
地面は揺れグレイアスを中心に2メートル範囲の瓦礫が浮き上がる、先程とは比にならない程に強くなって居た。
気付けば切り落とした全ての腕は再生し、少し人間味の残って居た肌色の肌は灰色に変わり完全なる魔人と化して居た。
「さア、魔神と化した俺ノ力に絶望シロ」
そう言い捨て不気味な笑みを浮かべるとグレイアスはゆっくりと構えた。
「これは……余裕を持つ暇は無さそうだ」
そう言い背後の冒険者達の方にアダムスを放り投げると彼らを守る魔法障壁を張る、そして斧を再び手に取ると震える大地を強く踏み締め、一歩足を運びフェンディルは笑った。
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