67 / 73
第四章 暗黒神編
第67話 六魔の真の力
しおりを挟む
グレイアスが動き出すよりも速くフェンディルは身の丈程の斧を構え一瞬にして背後を取ると速さ重視の一撃を繰り出す、だが斧はグレイアスの肩を捉えるもかすり傷すら付けられなかった。
小手調べの一撃ではあるがフェンディルは少し驚き反応が遅れる、その隙を突かれグレイアスの拳が顎を捉える、そして一瞬宙に浮くもすぐ様グレイアスは4本の腕を握り締めると地面へ叩きつけた。
「どうした?こんな物なのか?」
咄嗟に距離を取るフェンディルを見て挑発する様に手を広げるグレイアス、身体的能力が数倍に跳ね上がり身体の強度も同様に上がっている様子だった。
フェンディルは紙を取り出すとメモをする、今後六魔と戦う時の参考になる筈だった。
「こっちから行くぞ」
そう言い走り出すグレイアス、フェンディルは斧を構え4本の腕から繰り出される別々の攻撃を防いで行く、右上部からのアッパーで斧のガードが挙げられ隙が出来た腹部に右下部の腕からストレートが繰り出される、それを膝でガードすると斧を振りかざす、グレイアスは一瞬防がずに受けようとするが今でとは違う圧を感じ咄嗟に後ろへ仰け反った。
その隙に距離を詰めようと一歩前に踏み出すフェンディル、だがその時腹部に鋭い痛みを感じた。
「ぐっ……何が?」
グレイアスから距離を取り腹部に視線を移す、腹部には何か鋭利な物で突き刺された様な傷ができて居た。
咄嗟にグレイアスの方を見るが彼は武器を持っていない、手にも血は付着して居なかった。
辺りを見回し探知の魔法を発動するが気配は感じられない……突然出来た傷にフェンディルは困惑して居た。
「何が起きたか分からない……そんな表情だな」
そう言い笑うグレイアス、少しマズかった。
謎の攻撃の手段が分からなければ迂闊に動けない、遠距離攻撃なのか時間差なのか……少し不利だった。
「頑張って見抜く事だな」
そう言い再び距離を詰めるグレイアス、4本の腕から繰り出される攻撃を防ぎながら謎の攻撃の解析……思考が追いつかなかった。
やはり実戦から長く遠ざかっていると鈍りまくりだった。
「何を笑っている」
不敵な笑みを浮かべるフェンディルに不思議そうな表情をし、グレイアスは尋ねた。
「いや……考えながら戦って居るのが馬鹿らしくてな」
その言葉に疑問符を浮かべるグレイアス、フェンディルは笑って居た。
元より自分は考えるのは苦手な性格、人間に似た容姿だが人間では無く、サイクロプスだがサイクロプスでも無い……両者から迫害され何の教育も受けず生きてきた筈、そんな自分が考えて戦える筈が無かった。
本能に従う……それだけだった。
フェンディルは斧を手放す、その瞬間辺りの空気が変わった。
グレイアスの影響で揺れて居た地面はいつしか止まって居た。
「なん……だ?」
変わった空気感にグレイアスの表情は歪む、フェンディルから尋常では無い『何か』を感じた。
「魔力解放……だ」
そう呟くとフェンディルの額に三つ目の目が縦に開く、その瞬間先程まで晴れて居た空に雷雲が掛かり、暴風が吹き荒れた。
「天候を変えるほどの力……デタラメじゃねぇーか」
あまりの力に後退りするグレイアス、元よりアルセリス様からは圧倒的力で勝利と言われていた……背後の冒険者たちにも強さは伝わっている筈だった。
「俺……怪物同士の闘い見てんだよな」
「あ、あぁ……」
冒険者達は息を飲む、人間では到底及ばない力だった。
「この絶望……あの時を思い出すな」
グレイアスは苦笑いを浮かべ細心の注意を払う、いつ動き出すか筋肉の動きを注目して見続ける……だが瞬きをした次の瞬間、天を仰いで居た。
「な……?!」
何が起きたのか理解できなかった、立ち上がろうと腕を動かすが4本とも全て切り落とされて居た。
「基本的に第三の眼はアルセリス様が強大過ぎる魔力を抑える為に封印を施して頂いて居たのだが……この場合仕方ないだろ」
そう言い斧をグレイアスの喉元に当てるフェンディル、あまりの実力差に思わず笑って居た。
「強過ぎる……到底俺じゃ敵わないぜ……不意を突かなければな!」
そう言い何処から出て来たのか、剣を持った5本目の腕がフェンディル喉元を目掛けて伸びる、だが剣はフェンディルの喉元に当たるも折れてしまった。
「な……」
「魔法で身体の強度を変えるのも出来るだろ?」
そう言い斧を振り上げるフェンディル、その瞬間グレイアスの頭に走馬灯の様な物が駆け巡った。
(死ぬのは……やっぱり怖いな)
迫り来る斧を眺めながらグレイアスは遠い……まだ人間だった頃の過去を思い出して居た。
小手調べの一撃ではあるがフェンディルは少し驚き反応が遅れる、その隙を突かれグレイアスの拳が顎を捉える、そして一瞬宙に浮くもすぐ様グレイアスは4本の腕を握り締めると地面へ叩きつけた。
「どうした?こんな物なのか?」
咄嗟に距離を取るフェンディルを見て挑発する様に手を広げるグレイアス、身体的能力が数倍に跳ね上がり身体の強度も同様に上がっている様子だった。
フェンディルは紙を取り出すとメモをする、今後六魔と戦う時の参考になる筈だった。
「こっちから行くぞ」
そう言い走り出すグレイアス、フェンディルは斧を構え4本の腕から繰り出される別々の攻撃を防いで行く、右上部からのアッパーで斧のガードが挙げられ隙が出来た腹部に右下部の腕からストレートが繰り出される、それを膝でガードすると斧を振りかざす、グレイアスは一瞬防がずに受けようとするが今でとは違う圧を感じ咄嗟に後ろへ仰け反った。
その隙に距離を詰めようと一歩前に踏み出すフェンディル、だがその時腹部に鋭い痛みを感じた。
「ぐっ……何が?」
グレイアスから距離を取り腹部に視線を移す、腹部には何か鋭利な物で突き刺された様な傷ができて居た。
咄嗟にグレイアスの方を見るが彼は武器を持っていない、手にも血は付着して居なかった。
辺りを見回し探知の魔法を発動するが気配は感じられない……突然出来た傷にフェンディルは困惑して居た。
「何が起きたか分からない……そんな表情だな」
そう言い笑うグレイアス、少しマズかった。
謎の攻撃の手段が分からなければ迂闊に動けない、遠距離攻撃なのか時間差なのか……少し不利だった。
「頑張って見抜く事だな」
そう言い再び距離を詰めるグレイアス、4本の腕から繰り出される攻撃を防ぎながら謎の攻撃の解析……思考が追いつかなかった。
やはり実戦から長く遠ざかっていると鈍りまくりだった。
「何を笑っている」
不敵な笑みを浮かべるフェンディルに不思議そうな表情をし、グレイアスは尋ねた。
「いや……考えながら戦って居るのが馬鹿らしくてな」
その言葉に疑問符を浮かべるグレイアス、フェンディルは笑って居た。
元より自分は考えるのは苦手な性格、人間に似た容姿だが人間では無く、サイクロプスだがサイクロプスでも無い……両者から迫害され何の教育も受けず生きてきた筈、そんな自分が考えて戦える筈が無かった。
本能に従う……それだけだった。
フェンディルは斧を手放す、その瞬間辺りの空気が変わった。
グレイアスの影響で揺れて居た地面はいつしか止まって居た。
「なん……だ?」
変わった空気感にグレイアスの表情は歪む、フェンディルから尋常では無い『何か』を感じた。
「魔力解放……だ」
そう呟くとフェンディルの額に三つ目の目が縦に開く、その瞬間先程まで晴れて居た空に雷雲が掛かり、暴風が吹き荒れた。
「天候を変えるほどの力……デタラメじゃねぇーか」
あまりの力に後退りするグレイアス、元よりアルセリス様からは圧倒的力で勝利と言われていた……背後の冒険者たちにも強さは伝わっている筈だった。
「俺……怪物同士の闘い見てんだよな」
「あ、あぁ……」
冒険者達は息を飲む、人間では到底及ばない力だった。
「この絶望……あの時を思い出すな」
グレイアスは苦笑いを浮かべ細心の注意を払う、いつ動き出すか筋肉の動きを注目して見続ける……だが瞬きをした次の瞬間、天を仰いで居た。
「な……?!」
何が起きたのか理解できなかった、立ち上がろうと腕を動かすが4本とも全て切り落とされて居た。
「基本的に第三の眼はアルセリス様が強大過ぎる魔力を抑える為に封印を施して頂いて居たのだが……この場合仕方ないだろ」
そう言い斧をグレイアスの喉元に当てるフェンディル、あまりの実力差に思わず笑って居た。
「強過ぎる……到底俺じゃ敵わないぜ……不意を突かなければな!」
そう言い何処から出て来たのか、剣を持った5本目の腕がフェンディル喉元を目掛けて伸びる、だが剣はフェンディルの喉元に当たるも折れてしまった。
「な……」
「魔法で身体の強度を変えるのも出来るだろ?」
そう言い斧を振り上げるフェンディル、その瞬間グレイアスの頭に走馬灯の様な物が駆け巡った。
(死ぬのは……やっぱり怖いな)
迫り来る斧を眺めながらグレイアスは遠い……まだ人間だった頃の過去を思い出して居た。
0
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
ナイスミドルな国王に生まれ変わったことを利用してヒロインを成敗する
ぴぴみ
恋愛
少し前まで普通のアラサーOLだった莉乃。ある時目を覚ますとなんだか身体が重いことに気がついて…。声は低いバリトン。鏡に写るはナイスミドルなおじ様。
皆畏れるような眼差しで私を陛下と呼ぶ。
ヒロインが悪役令嬢からの被害を訴える。元女として前世の記憶持ちとしてこの状況違和感しかないのですが…。
なんとか成敗してみたい。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
企業再生のプロ、倒産寸前の貧乏伯爵に転生する
namisan
ファンタジー
数々の倒産寸前の企業を立て直してきた敏腕コンサルタントの男は、過労の末に命を落とし、異世界で目を覚ます。
転生先は、帝国北部の辺境にあるアインハルト伯爵家の若き当主、アレク。
しかし、そこは「帝国の重荷」と蔑まれる、借金まみれで領民が飢える極貧領地だった。
凍える屋敷、迫りくる借金取り、絶望する家臣たち。
詰みかけた状況の中で、アレクは独自のユニーク魔法【構造解析(アナライズ)】に目覚める。
それは、物体の構造のみならず、組織の欠陥や魔法術式の不備さえも見抜き、再構築(クラフト)するチート能力だった。
「問題ない。この程度の赤字、前世の案件に比べれば可愛いものだ」
前世の経営知識と規格外の魔法で、アレクは領地の大改革に乗り出す。
痩せた土地を改良し、特産品を生み出し、隣国の経済さえも掌握していくアレク。
そんな彼の手腕に惹かれ、集まってくるのは一癖も二癖もある高貴な美女たち。
これは、底辺から這い上がった若き伯爵が、最強の布陣で自領を帝国一の都市へと発展させ、栄華を極める物語。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる