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第2章
20.「ありがとう」
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フランセットとベルトランは、お礼にと言ってたっぷりの野菜と高いお酒をくれた。シュゼットはこんなには受け取れないと断ろうとしたが、ふたりは頑として譲らなかった。
「これでも足りないくらい感謝してるんだから、もらってちょうだい!」
「で、でも、お礼をいただくためにしたわけじゃ……」
「受け取ってほしいんです。わたしのためにも」
ベルトランにそう言われたシュゼットは、胸がいっぱいになり、「……はい」とじっくりと答えた。
「本当にありがとう、シュゼット。ぜひ、明日うちに来てね。おいしいお菓子を用意して待ってるわ」
「ありがとうございます。ぜひ伺いますね」
フランセットとベルトランは肩を並べて帰っていった。少し傾き始めた夏の日差しに照らされたふたりの後姿を見送りながら、シュゼットは大きなため息をついた。
「よかった、ロラが元気になって」
そうつぶやくと、いつの間にか足元に現れたブロンが、「キャンッ」と吠えた。満面の笑みを浮かべるブロンにクスッと笑い、シュゼットはブロンを抱き上げて、家の中へ入った。
リビングに向かうと、ラーロは窓から首だけを家の中に入れていた。地面に座ったまま、窓枠に首を乗せているらしい。
「ラーロったら、首痛くない?」
「ちっとも。らくちんだよ」
「途中からこうして話を聞いてたんだと」
エリクはラーロの頭をホリホリと撫でた。
「そうだったんだ。待たせてごめんね、ラーロ」
「平気だよ。アンリエッタがラベンダーシュガーをくれたから」
そう言われてみると、ラーロの口の周りはキラキラしている。
シュゼットはまたクスッと笑いながら、ソファに腰を下ろした。その周りを囲むように、エリクとアンリエッタもソファに座った。ブロンはもちろんシュゼットの膝の上だ。
「やっぱりぼくの言った通りだったね」
不意にラーロが口を開いた。
「シュゼットって普通の人なら放っておくことを放っておけないんだね。さっきの話もそういうことでしょう。やっぱりね、ってぼく思ったよ」
「確かに、道端で寝こけてた俺のことも助けてくれたもんな」
エリクは歯を見せてニッと笑った。
「一人ぼっちになったわたしのこともね」
アンリエッタは目を細めて優しく笑った。
全員に注目されたシュゼットは、自分の顔が赤くなっていくのを感じた。膝の上のブロンまでシュゼットを見上げている。
「ちょ、ちょっと待って! 褒めすぎだよ!」
「シュゼットってちょっと照れ屋さんだよね」
ラーロは「ぼくは褒められるの好きー」と言って、座ったまま伸びをした。
「アロマテラピーを褒めても『すごいのは自分じゃなくて、植物だ』って言うしな」
「身内の欲目を差し引いても、シュゼットはまじめで良い子なのよね。でも、褒められた時は素直に受け取れば良いのよ。そこくらいよ、シュゼットの欠点なんて」
「だ、だって、自分のことを褒めるなんて……」
その時、シュゼットはまた神のお告げ、基、前世の記憶を見た。
真っ白い部屋で誰かが横になっている。白い布がかけられたその人は、ピクリとも動かない。シュゼットはその人を見つめている。そして静かに涙を流している。そばにはラベンダーをはじめとした製油の小瓶が並んでいる。それでもシュゼットはその小瓶に手を伸ばせない。
植物の力で、自分を慰めることもできないのだ。
なんてさみしく、悲しい場面だろうか。
シュゼットはなぜ今そんな場面を告げられたのか分からなかった。
今の自分はこんなに幸せなのに、と不思議に思った。
「……でも、そうだね。せっかく褒めてくれてるなら、『ありがとう』って言うべきだよね」
シュゼットは全員の顔を順に見た。
「ほ、褒めてくれて、ありがとうございます」
エリクたちはにっこりと笑ってうなずいてくれた。
翌日、ロラの元を訪ねたシュゼットは、ロラと熱い抱擁を交わし、たくさんの話をした。会えない間にしたかった話がたくさんあったのだ。話の内容は、シュゼットを褒め称える内容もあった。そういう時は、シュゼットはできるだけ照れないように気を付けながら、お礼を言った。そうすると、ロラは嬉しそうにうなずいてくれた。
この出来事以来、シュゼットのテラピーの依頼は以前にもまして増えた。どうやらフランセットとベルトランがシュゼットの評判を広めているらしい。ちょっとした不調や体の気になっていることを相談してもらえることは、シュゼットにとってうれしいことだった。
これまで以上に町の一員になれている。そんな気がする、秋の始まりだった。
「これでも足りないくらい感謝してるんだから、もらってちょうだい!」
「で、でも、お礼をいただくためにしたわけじゃ……」
「受け取ってほしいんです。わたしのためにも」
ベルトランにそう言われたシュゼットは、胸がいっぱいになり、「……はい」とじっくりと答えた。
「本当にありがとう、シュゼット。ぜひ、明日うちに来てね。おいしいお菓子を用意して待ってるわ」
「ありがとうございます。ぜひ伺いますね」
フランセットとベルトランは肩を並べて帰っていった。少し傾き始めた夏の日差しに照らされたふたりの後姿を見送りながら、シュゼットは大きなため息をついた。
「よかった、ロラが元気になって」
そうつぶやくと、いつの間にか足元に現れたブロンが、「キャンッ」と吠えた。満面の笑みを浮かべるブロンにクスッと笑い、シュゼットはブロンを抱き上げて、家の中へ入った。
リビングに向かうと、ラーロは窓から首だけを家の中に入れていた。地面に座ったまま、窓枠に首を乗せているらしい。
「ラーロったら、首痛くない?」
「ちっとも。らくちんだよ」
「途中からこうして話を聞いてたんだと」
エリクはラーロの頭をホリホリと撫でた。
「そうだったんだ。待たせてごめんね、ラーロ」
「平気だよ。アンリエッタがラベンダーシュガーをくれたから」
そう言われてみると、ラーロの口の周りはキラキラしている。
シュゼットはまたクスッと笑いながら、ソファに腰を下ろした。その周りを囲むように、エリクとアンリエッタもソファに座った。ブロンはもちろんシュゼットの膝の上だ。
「やっぱりぼくの言った通りだったね」
不意にラーロが口を開いた。
「シュゼットって普通の人なら放っておくことを放っておけないんだね。さっきの話もそういうことでしょう。やっぱりね、ってぼく思ったよ」
「確かに、道端で寝こけてた俺のことも助けてくれたもんな」
エリクは歯を見せてニッと笑った。
「一人ぼっちになったわたしのこともね」
アンリエッタは目を細めて優しく笑った。
全員に注目されたシュゼットは、自分の顔が赤くなっていくのを感じた。膝の上のブロンまでシュゼットを見上げている。
「ちょ、ちょっと待って! 褒めすぎだよ!」
「シュゼットってちょっと照れ屋さんだよね」
ラーロは「ぼくは褒められるの好きー」と言って、座ったまま伸びをした。
「アロマテラピーを褒めても『すごいのは自分じゃなくて、植物だ』って言うしな」
「身内の欲目を差し引いても、シュゼットはまじめで良い子なのよね。でも、褒められた時は素直に受け取れば良いのよ。そこくらいよ、シュゼットの欠点なんて」
「だ、だって、自分のことを褒めるなんて……」
その時、シュゼットはまた神のお告げ、基、前世の記憶を見た。
真っ白い部屋で誰かが横になっている。白い布がかけられたその人は、ピクリとも動かない。シュゼットはその人を見つめている。そして静かに涙を流している。そばにはラベンダーをはじめとした製油の小瓶が並んでいる。それでもシュゼットはその小瓶に手を伸ばせない。
植物の力で、自分を慰めることもできないのだ。
なんてさみしく、悲しい場面だろうか。
シュゼットはなぜ今そんな場面を告げられたのか分からなかった。
今の自分はこんなに幸せなのに、と不思議に思った。
「……でも、そうだね。せっかく褒めてくれてるなら、『ありがとう』って言うべきだよね」
シュゼットは全員の顔を順に見た。
「ほ、褒めてくれて、ありがとうございます」
エリクたちはにっこりと笑ってうなずいてくれた。
翌日、ロラの元を訪ねたシュゼットは、ロラと熱い抱擁を交わし、たくさんの話をした。会えない間にしたかった話がたくさんあったのだ。話の内容は、シュゼットを褒め称える内容もあった。そういう時は、シュゼットはできるだけ照れないように気を付けながら、お礼を言った。そうすると、ロラは嬉しそうにうなずいてくれた。
この出来事以来、シュゼットのテラピーの依頼は以前にもまして増えた。どうやらフランセットとベルトランがシュゼットの評判を広めているらしい。ちょっとした不調や体の気になっていることを相談してもらえることは、シュゼットにとってうれしいことだった。
これまで以上に町の一員になれている。そんな気がする、秋の始まりだった。
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