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4章 コスで救済
77話 お魚ダンジョン
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「見てよイーザス、こんなに長い魚よ」
「おお凄いな!オレも釣ってみたい」
良いわよっとファンシャさんがイーザスさんに寄り添い始めました、その少し離れた場所では他のメンバーも釣竿から糸を垂らしています、ここは僕のダンジョンの中、果物ダンジョンの次に出て来たモノです。
僕も竿を振って湖の遠くに落としたんだ、1階しかこのダンジョンはすごく広くなってます、そしてモンスターは広大な湖の中で陸にはいません。
「まぁ~陸にもいるにはいるんだよねぇ」
水平線まで湖の方角から真後ろに向くと、小さなエビが2足歩行で歩いてる、釣り餌になる虫が全てモンスターなんだ、だけど向こうからは襲ってこない、むしろ逃げるんだよ。
収集物の木が釣竿になってもいます、松ぼっくりみたいなリールとか揃えることが出来るんだ、釣った魚も攻撃して来ません、糸に釣られピチピチ動かれるだけなんだよ。
イーザスさんが釣っている魚を見て危険がないから楽しんでるんだ、しかも経験値はたっぷり貰えるんだ。
「弱いのにとても沢山なんだよねぇ、これは使わない手はないよ」
僕が休んでいる間、果物ダンジョンを分身たちが攻略していました、本体の僕が1度攻略すれば次に入れる段階だったんです。
みんなありがとう、そんな言葉が勝手に出ました、僕も頑張らないとね。
「それじゃあ主改めエリナ姉さん、僕は小舟で遠出をしてくるよ」
「よろしくリュウ、大きな獲物を期待してるよ」
分身のリュウを見送り釣竿を上げました、糸の先にはサンマが釣れています、木の小舟は勿論収集物です、大きめの木が全部それなんです。
索敵でも分かっているけど、遠くには狂暴なモンスターがいます、小島クラスの亀やクジラ等沢山いるんだ、陸で釣りをしてる分には安全なので僕たちは休暇を楽しみます。
「今度は子供たちも誘わないとだね」
イーザスさんたちを最初にお誘いしました、お礼の気持ちを込めてです、この後はお魚バーベキューを開催予定です。
みんな魚を食べた事がないって楽しみにしてくれてます、リュウが大物を持って帰って来たら始まるんだ、そしてそれまでに僕も料理の準備です。
「獲れたのはサンマにサバ」
大根おろしを作りながらミソ煮込みも作りたいと考えを巡らせ、食べたい物を作り始めんとリュウも帰ってきました、何を獲って来たのか、それは異世界で聞くモノではありませんでした、でもすごくおいしいのは知ってるんだよ。
「マグロだよエリナ姉さん」
「うんうん、良くやったよリュウ、お刺身にお寿司、炙りも良いねぇ~」
イーザスさんたちは魚の生を食べた事がありません、だからスープに入れるのも良いかもです、まずはお魚に慣れる所からなんだよ。
焼き魚を多めに作りテーブルに乗せます、パンとご飯をノーマルで用意して、混ぜご飯も作ったんだ、イーザスさんたちはテーブルを前にして驚き止まっています。
「ご、豪華だな」
「それに、どれも見た事ないわよ、エリナさん食べていいのよね?」
どうぞと僕はお皿に乗せていきます、みんなはイーザスさんとファンシャさんが食べるのを眺め待ってるんだ、僕とリュウは緊張したよ。
焼きサンマのお腹にふたりがかぶり付きます、美味しかったのか良い笑顔を見せてくれました。
他のメンバーもやっと食べ始めたけど、やっぱりみんな焼いた方に向きます、僕とリュウはお刺身に手を付けます、トロッとしてて美味しいです。
「こんなにおいしいのに勿体ないねぇ」
「そうだよねぇ~」
ふたりには教えないし、そこまで勧めません、だけど僕たちの一言が気になってます、それを気にせずパクパク食べていきます、ショウユもわさびもあるのでむこうと変わらない味です、むしろこっちの方がおいしい。
美味しいとパクパク食べていたんだけど、どうやらそれがいけなかったようです、イーザスさんたちも興味を持ち、ついにフォークでお刺身を刺します。
「これ、ほんとに平気なのか?」
フォークの先端に刺さってるマグロのお刺身と僕たちを交互に見てきます、ふたりで頷いて勧めるんだけど、あと一歩が進みません、眺めて終わりそうなのでここはファンシャさんにお願いします。
ファンシャさんに【あ~ん】をさせる為、僕はリュウに【あ~ん】っと手本を見せました、自分で自分にとかかなり恥ずかしいけどファンシャさんは分かったみたいだよ、他の人達もそれに習い始めたけど、そこまでしないと勇気が出ないんですね。
「アルミクたちは、とても勇気があったんだねエリナ姉さん」
「そうだねリュウ・・・でも危険だよ」
勇気を間違えると無理をし始める、そしてそれを越えると無謀になるんだ、冒険者はそれが命取りだもん、僕がいるから今は危険はない、でもこの後はそうはいかないんだ。
皆にもその線を理解してもらわないといけません、イーザスさんたちは生活の中でもそれが習慣化してる、今も遊んでる様に見えるけど、きっとそれは必要なんだよ。
「冒険者は余裕がないからね、でも今は訓練のおかげで良くなってるよ、それに孤児院の子たちは別でしょ」
「そう思いたいけど、やっぱり心配じゃん」
それは分かるとかリュウに言われたよ、ドミノンがアルミクを抑える事が出来るかに限ります、それを見ておかないといけません、次のお魚ダンジョンではしっかりと見ておくよ。
とっておきのどんぶりを食べて気合を入れます、イクラが足りないとかイカが欲しいとかあるけど、兎に角気合です。
イーザスさんたちはゆっくり出来たってお礼を言ってくれました、僕の方こそと感謝の言葉を言い合ったんだ、彼らだからここに来てもらった、彼らじゃなかったらダンジョンには招かなかったよ。
「過保護もいけないよエリナ姉さん、みんなは冒険者なんだからな」
「リュウに言われたくないよ、冒険者の指導に交代で行ってると分かるけど、厳し過ぎるじゃん、あれって心配だからでしょ」
イーザスさんたちを見送り、僕らはそんな言い合いをしました、結局ここの人達みんなが大切なんです、これからも大切にして行きたいです、ほどほどにと言われない範囲でね。
過保護はいけない、だから僕はアルミクたちの為に準備を始めたんだ、木をくみ上げ、大きな船を作り湖の大物を狙うんだ。
「おお凄いな!オレも釣ってみたい」
良いわよっとファンシャさんがイーザスさんに寄り添い始めました、その少し離れた場所では他のメンバーも釣竿から糸を垂らしています、ここは僕のダンジョンの中、果物ダンジョンの次に出て来たモノです。
僕も竿を振って湖の遠くに落としたんだ、1階しかこのダンジョンはすごく広くなってます、そしてモンスターは広大な湖の中で陸にはいません。
「まぁ~陸にもいるにはいるんだよねぇ」
水平線まで湖の方角から真後ろに向くと、小さなエビが2足歩行で歩いてる、釣り餌になる虫が全てモンスターなんだ、だけど向こうからは襲ってこない、むしろ逃げるんだよ。
収集物の木が釣竿になってもいます、松ぼっくりみたいなリールとか揃えることが出来るんだ、釣った魚も攻撃して来ません、糸に釣られピチピチ動かれるだけなんだよ。
イーザスさんが釣っている魚を見て危険がないから楽しんでるんだ、しかも経験値はたっぷり貰えるんだ。
「弱いのにとても沢山なんだよねぇ、これは使わない手はないよ」
僕が休んでいる間、果物ダンジョンを分身たちが攻略していました、本体の僕が1度攻略すれば次に入れる段階だったんです。
みんなありがとう、そんな言葉が勝手に出ました、僕も頑張らないとね。
「それじゃあ主改めエリナ姉さん、僕は小舟で遠出をしてくるよ」
「よろしくリュウ、大きな獲物を期待してるよ」
分身のリュウを見送り釣竿を上げました、糸の先にはサンマが釣れています、木の小舟は勿論収集物です、大きめの木が全部それなんです。
索敵でも分かっているけど、遠くには狂暴なモンスターがいます、小島クラスの亀やクジラ等沢山いるんだ、陸で釣りをしてる分には安全なので僕たちは休暇を楽しみます。
「今度は子供たちも誘わないとだね」
イーザスさんたちを最初にお誘いしました、お礼の気持ちを込めてです、この後はお魚バーベキューを開催予定です。
みんな魚を食べた事がないって楽しみにしてくれてます、リュウが大物を持って帰って来たら始まるんだ、そしてそれまでに僕も料理の準備です。
「獲れたのはサンマにサバ」
大根おろしを作りながらミソ煮込みも作りたいと考えを巡らせ、食べたい物を作り始めんとリュウも帰ってきました、何を獲って来たのか、それは異世界で聞くモノではありませんでした、でもすごくおいしいのは知ってるんだよ。
「マグロだよエリナ姉さん」
「うんうん、良くやったよリュウ、お刺身にお寿司、炙りも良いねぇ~」
イーザスさんたちは魚の生を食べた事がありません、だからスープに入れるのも良いかもです、まずはお魚に慣れる所からなんだよ。
焼き魚を多めに作りテーブルに乗せます、パンとご飯をノーマルで用意して、混ぜご飯も作ったんだ、イーザスさんたちはテーブルを前にして驚き止まっています。
「ご、豪華だな」
「それに、どれも見た事ないわよ、エリナさん食べていいのよね?」
どうぞと僕はお皿に乗せていきます、みんなはイーザスさんとファンシャさんが食べるのを眺め待ってるんだ、僕とリュウは緊張したよ。
焼きサンマのお腹にふたりがかぶり付きます、美味しかったのか良い笑顔を見せてくれました。
他のメンバーもやっと食べ始めたけど、やっぱりみんな焼いた方に向きます、僕とリュウはお刺身に手を付けます、トロッとしてて美味しいです。
「こんなにおいしいのに勿体ないねぇ」
「そうだよねぇ~」
ふたりには教えないし、そこまで勧めません、だけど僕たちの一言が気になってます、それを気にせずパクパク食べていきます、ショウユもわさびもあるのでむこうと変わらない味です、むしろこっちの方がおいしい。
美味しいとパクパク食べていたんだけど、どうやらそれがいけなかったようです、イーザスさんたちも興味を持ち、ついにフォークでお刺身を刺します。
「これ、ほんとに平気なのか?」
フォークの先端に刺さってるマグロのお刺身と僕たちを交互に見てきます、ふたりで頷いて勧めるんだけど、あと一歩が進みません、眺めて終わりそうなのでここはファンシャさんにお願いします。
ファンシャさんに【あ~ん】をさせる為、僕はリュウに【あ~ん】っと手本を見せました、自分で自分にとかかなり恥ずかしいけどファンシャさんは分かったみたいだよ、他の人達もそれに習い始めたけど、そこまでしないと勇気が出ないんですね。
「アルミクたちは、とても勇気があったんだねエリナ姉さん」
「そうだねリュウ・・・でも危険だよ」
勇気を間違えると無理をし始める、そしてそれを越えると無謀になるんだ、冒険者はそれが命取りだもん、僕がいるから今は危険はない、でもこの後はそうはいかないんだ。
皆にもその線を理解してもらわないといけません、イーザスさんたちは生活の中でもそれが習慣化してる、今も遊んでる様に見えるけど、きっとそれは必要なんだよ。
「冒険者は余裕がないからね、でも今は訓練のおかげで良くなってるよ、それに孤児院の子たちは別でしょ」
「そう思いたいけど、やっぱり心配じゃん」
それは分かるとかリュウに言われたよ、ドミノンがアルミクを抑える事が出来るかに限ります、それを見ておかないといけません、次のお魚ダンジョンではしっかりと見ておくよ。
とっておきのどんぶりを食べて気合を入れます、イクラが足りないとかイカが欲しいとかあるけど、兎に角気合です。
イーザスさんたちはゆっくり出来たってお礼を言ってくれました、僕の方こそと感謝の言葉を言い合ったんだ、彼らだからここに来てもらった、彼らじゃなかったらダンジョンには招かなかったよ。
「過保護もいけないよエリナ姉さん、みんなは冒険者なんだからな」
「リュウに言われたくないよ、冒険者の指導に交代で行ってると分かるけど、厳し過ぎるじゃん、あれって心配だからでしょ」
イーザスさんたちを見送り、僕らはそんな言い合いをしました、結局ここの人達みんなが大切なんです、これからも大切にして行きたいです、ほどほどにと言われない範囲でね。
過保護はいけない、だから僕はアルミクたちの為に準備を始めたんだ、木をくみ上げ、大きな船を作り湖の大物を狙うんだ。
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