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3章91番目の世界
48話 救済
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事情を聞いて俺たちは一息ついている、かなり離れた所で子供たちが見ているが俺は気にせずに先に進んだ。
「ごちそうさまケイラ」
お茶の入ったカップを置くとケイラがさっそく聞いてきたよ。
「いえ・・・それでどうなりますかジュントさん」
「ん!軍からはたぶん物資は来ないね」
余分な場所に物資を渡すほど余ってないからな。
「そ、そんな・・・じゃあ私たちは」
ケイラが目に涙を溜めている、軍はってだけで俺が助ければいいだけだ。
「話は最後まで聞いてくれ、大丈夫力になるって言っただろ?」
俺はケイラにハンカチを渡してそう言った、少しは安心しているがまだ心配そうだ。
「じゃあ先にこれを渡しておく」
俺はそう言って無限収納から食料生産スキルで作った食料大袋3つを出した、とりあえず大人5日分くらいだな。
「ど、何処からこんなに」
「まあ俺の魔法だよ、それと2日に一度俺の部下が同じ量を渡しに来るから、そのつもりでな」
「そんなにですか・・・あの、いいのですか?」
こんなに貰えるとは思ってなかったのか?まぁ普通じゃ無理だろうな、それにしてもいいかどうかを聞くとはな、自分たちが困ってるのに俺の心配もしてくれるとはいい子だな。
「ああ、俺はその為に来たんだ、軍が助けられない人を助けにね、じゃあ今度は二日後に」
そう言って俺は家を出た、ケイラに手を振ってな、子供たちは出てきてくれなかった、今度分身が来た時に会えるといいな。
『お疲れ様です主』
「そうでもないだろナビ玉、いつもより楽だ、これから分身に食料を配達させるぞ」
俺のスキルで今世界に1億の分身がいる、情報を集めるのにそれだけ人が必要で、他の事にも色々使っている。
『はい、いつものようにですね』
「そうだ、それと見張りも2人置くぞ」
『はい!それもいつもの事ですね、まったく悪い事を考える人、いなくなりませんね』
俺が救済をするとそれを狙ってくる者が必ずいる、そう必ずどの世界、どの国でもだ。
「じゃあ次の声の場所に行くぞ」
『それほど急がなくてもいいのでは?軍の施設には明日の到着予定ですよね?』
俺は一日早く着いてしまっていた、この世界の移動は車か汽車だ、海を越えるなら船もあるんだが今回の場所に行くには汽車を使った、前は飛行機があったんだがあの箱にやられて今空を飛べるのはパワードアーマーくらいだな、そして汽車のダイヤは結構適当なんだ。
「だから移動には自分の足かスキルを使いたいんだよ、まったく」
そう、いつもは飛行スキルか自分の足で走っていた、その方が全然早いんだ。
『わかりますけど、この世界に慣れるのも必要ですよ、もう500年経ってるんですから』
「そうだが・・・良いじゃないか助けを求めてるんだ、早い方がいいだろ?」
『まったく主はいつもそうですね、ほらあそこですよ』
話していたら着いてしまった、どうやら病院のようだな。
「ってことは重症患者か?」
『今までの傾向から考えるとそうでしょうか』
俺たちは中に入って受付の所に行った、看護士の女性が直ぐに笑顔で挨拶してくれたよ。
「おはようございます、お見舞いですか?」
「どうも、軍の者でジュントと言います、ここを見回ってもいいですか?もちろん誰か付いてきてもいいですよ」
俺は今軍服を着ていない、あれはあまり好きじゃないんだ、着なくていい時はいつも普段着を着てる、なので軍の腕章を見せてそう言った。
「軍の方でしたか、どうぞご自由にしてください、ですが騒がしくしないでくださいね」
「もちろんですよ、ありがとうございます」
俺は女性に頭を下げて病院の中を歩き出した、結構いい建物だ前線で民間人が使っているとは思えないほどだな。
「声は・・・こっちか」
スキルで声のする方に歩き、一つの病室に着いた。
「彼女かな?」
『そうでしょうね、彼女しかいませんから』
部屋にはベットが一つで寝ていたのは12歳から15歳くらいの女の子だった。
「『診察鑑定』・・・昏睡状態か珍しいな」
『そうですね、普通は意識がなければ助けを呼べません』
魔法か何かかもしれないな、もしかすると俺を呼んだ可能性もある、前に予言者的な人がいて呼ばれた時があったんだ、それにこの世界ではここの神に会っている。
「まあ見つけたんだ医師の許可を貰って治すか、えっと名前はアリスだな」
俺は看護士を呼び、この子の担当の医師の所に向かった。
「エネート先生、軍の方がお話があるそうです」
ドアを開けて看護士が医師に言ったので俺も部屋に入った、中には眼鏡を掛けた男性が椅子に座っていたよ、今の俺より少し歳が行ってそうだから40歳位かな、今の俺は33なんだ。
「どうも軍のお方、私に何か御用ですかな?」
「どうも先生ジュントと言います、実は俺は回復魔法の使い手です、ある患者アリスと言うんですがその子を治したいと思うのです、先生の許可を頂きにきました、治してもいいですか?」
「そ、それはホントですか⁉︎・・・よかった私では現状維持しかできなかったのですよ」
良かった、許可は貰えそうだな、他の世界では自分の担当に手を出すことを許さないってやつがいたんだ、まあその時は実力行使して奪ったけどな。
「そうでしたか、では今から魔法を掛けてもよろしいですか?」
「ああちょっと待ってください、その子には親族がいまして、その子の許可を貰ってからにしてください」
あれ!?せっかく治せると思ったのにダメか。
「そんな顔をしなくても大丈夫ですよジュントさん、その子なら賛成してくれます、アリスを大切に思っていますから、ただの手続きですよ」
そう言って笑っていた、なんだそうだったのか、まあアリスも昏睡状態なだけで命に別状はないし、許可がもらえてからでいいか。
「では、俺はここの軍の施設にいますので、連絡はそこにお願いします」
「ごちそうさまケイラ」
お茶の入ったカップを置くとケイラがさっそく聞いてきたよ。
「いえ・・・それでどうなりますかジュントさん」
「ん!軍からはたぶん物資は来ないね」
余分な場所に物資を渡すほど余ってないからな。
「そ、そんな・・・じゃあ私たちは」
ケイラが目に涙を溜めている、軍はってだけで俺が助ければいいだけだ。
「話は最後まで聞いてくれ、大丈夫力になるって言っただろ?」
俺はケイラにハンカチを渡してそう言った、少しは安心しているがまだ心配そうだ。
「じゃあ先にこれを渡しておく」
俺はそう言って無限収納から食料生産スキルで作った食料大袋3つを出した、とりあえず大人5日分くらいだな。
「ど、何処からこんなに」
「まあ俺の魔法だよ、それと2日に一度俺の部下が同じ量を渡しに来るから、そのつもりでな」
「そんなにですか・・・あの、いいのですか?」
こんなに貰えるとは思ってなかったのか?まぁ普通じゃ無理だろうな、それにしてもいいかどうかを聞くとはな、自分たちが困ってるのに俺の心配もしてくれるとはいい子だな。
「ああ、俺はその為に来たんだ、軍が助けられない人を助けにね、じゃあ今度は二日後に」
そう言って俺は家を出た、ケイラに手を振ってな、子供たちは出てきてくれなかった、今度分身が来た時に会えるといいな。
『お疲れ様です主』
「そうでもないだろナビ玉、いつもより楽だ、これから分身に食料を配達させるぞ」
俺のスキルで今世界に1億の分身がいる、情報を集めるのにそれだけ人が必要で、他の事にも色々使っている。
『はい、いつものようにですね』
「そうだ、それと見張りも2人置くぞ」
『はい!それもいつもの事ですね、まったく悪い事を考える人、いなくなりませんね』
俺が救済をするとそれを狙ってくる者が必ずいる、そう必ずどの世界、どの国でもだ。
「じゃあ次の声の場所に行くぞ」
『それほど急がなくてもいいのでは?軍の施設には明日の到着予定ですよね?』
俺は一日早く着いてしまっていた、この世界の移動は車か汽車だ、海を越えるなら船もあるんだが今回の場所に行くには汽車を使った、前は飛行機があったんだがあの箱にやられて今空を飛べるのはパワードアーマーくらいだな、そして汽車のダイヤは結構適当なんだ。
「だから移動には自分の足かスキルを使いたいんだよ、まったく」
そう、いつもは飛行スキルか自分の足で走っていた、その方が全然早いんだ。
『わかりますけど、この世界に慣れるのも必要ですよ、もう500年経ってるんですから』
「そうだが・・・良いじゃないか助けを求めてるんだ、早い方がいいだろ?」
『まったく主はいつもそうですね、ほらあそこですよ』
話していたら着いてしまった、どうやら病院のようだな。
「ってことは重症患者か?」
『今までの傾向から考えるとそうでしょうか』
俺たちは中に入って受付の所に行った、看護士の女性が直ぐに笑顔で挨拶してくれたよ。
「おはようございます、お見舞いですか?」
「どうも、軍の者でジュントと言います、ここを見回ってもいいですか?もちろん誰か付いてきてもいいですよ」
俺は今軍服を着ていない、あれはあまり好きじゃないんだ、着なくていい時はいつも普段着を着てる、なので軍の腕章を見せてそう言った。
「軍の方でしたか、どうぞご自由にしてください、ですが騒がしくしないでくださいね」
「もちろんですよ、ありがとうございます」
俺は女性に頭を下げて病院の中を歩き出した、結構いい建物だ前線で民間人が使っているとは思えないほどだな。
「声は・・・こっちか」
スキルで声のする方に歩き、一つの病室に着いた。
「彼女かな?」
『そうでしょうね、彼女しかいませんから』
部屋にはベットが一つで寝ていたのは12歳から15歳くらいの女の子だった。
「『診察鑑定』・・・昏睡状態か珍しいな」
『そうですね、普通は意識がなければ助けを呼べません』
魔法か何かかもしれないな、もしかすると俺を呼んだ可能性もある、前に予言者的な人がいて呼ばれた時があったんだ、それにこの世界ではここの神に会っている。
「まあ見つけたんだ医師の許可を貰って治すか、えっと名前はアリスだな」
俺は看護士を呼び、この子の担当の医師の所に向かった。
「エネート先生、軍の方がお話があるそうです」
ドアを開けて看護士が医師に言ったので俺も部屋に入った、中には眼鏡を掛けた男性が椅子に座っていたよ、今の俺より少し歳が行ってそうだから40歳位かな、今の俺は33なんだ。
「どうも軍のお方、私に何か御用ですかな?」
「どうも先生ジュントと言います、実は俺は回復魔法の使い手です、ある患者アリスと言うんですがその子を治したいと思うのです、先生の許可を頂きにきました、治してもいいですか?」
「そ、それはホントですか⁉︎・・・よかった私では現状維持しかできなかったのですよ」
良かった、許可は貰えそうだな、他の世界では自分の担当に手を出すことを許さないってやつがいたんだ、まあその時は実力行使して奪ったけどな。
「そうでしたか、では今から魔法を掛けてもよろしいですか?」
「ああちょっと待ってください、その子には親族がいまして、その子の許可を貰ってからにしてください」
あれ!?せっかく治せると思ったのにダメか。
「そんな顔をしなくても大丈夫ですよジュントさん、その子なら賛成してくれます、アリスを大切に思っていますから、ただの手続きですよ」
そう言って笑っていた、なんだそうだったのか、まあアリスも昏睡状態なだけで命に別状はないし、許可がもらえてからでいいか。
「では、俺はここの軍の施設にいますので、連絡はそこにお願いします」
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