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11章決戦

256話 学園で

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次の日、ローナの部屋でみんなで食事を摂り、ダンとシューミを孤児院に送って俺たちは学園に向かった。




ケイイチ
「ここがそうか、城から結構遠くにあるんだな」


城から馬車を借りて学園に着いたのが30分くらいかかりました。


ミキ
「でもやっぱり大きな施設なのね、さすがというか」


確かに城と言われてもいいくらいだね、俺たちが門の前で話し合っていると中から人が走ってきた獣人の女の人だ。


獣人の女性
「す、すみませんお待たせしてしまって、話は伺っています、どうぞこちらに」


獣人の女性に案内され建物の中を歩き、しばらくしてコロシアムのような場所に着いた。


モーリス
「ここがケイイチ様に使ってもらう訓練場になります」


案内をしてもらっている間通った場所の説明や世間話をしている内の親しくなり、名前を聞き種族も聞いた、どうやら牛の獣人らしい、名前はモーリスさんだ。


モーリス
「この中ではダメージがポイント化され怪我をすることはありません」


周りの白い柱が何かの魔道具なのだろうか?何か彫ってある。


モーリス
「本人のHP以上のポイントダメージを食らいますと気絶します」


ちなみに毒などのH P減少はポイント化され、麻痺などはそのまま体が動かなくなるらしい。


ケイイチ
「なるほど、安全を考えてるんだね、でもちょっとは痛さを感じるんでしょ?」

モーリス
「ええそうです、ピリっとするぐらいですかね、それと衝撃も少しきますよ」


戦技などの衝撃も少しなのだろうか?吹っ飛ばされたりはしないだろうけど、なるほど。


ケイイチ
「はぁ~すごいですね、それで教える生徒って何処にいますか?」


辺りを見ても俺たち以外誰もいない、ちょっと早すぎたのだろうか?


モーリス
「そろそろ来る頃ですよ・・・ああ来ましたよ向こうです」


モーリスが見ている方を見ると10歳くらいに見える子供が大人数で歩いてきた、20人くらいだろうか?


モーリス
「皆さん揃っていますね、こちらがケイイチ様です、皆さんしっかり教えて貰ってください、それではケイイチ様後はお願いしますね」


俺を紹介してモーリスは訓練場を出て行った。


男の子A
「はん!獣人が偉そうに、んなことは言われなくてもわかってるっての」


一人の男の子がそう喋りだしたら他の何人かも同意して話し始めた、獣人を嫌っている場所から来た子達なのだろうか?こんなに拒絶してるのを始めて見た。


ケイイチ
「紹介されたケイイチカグラだ、後ろにいるのは俺のPTで一緒に冒険者をしている仲間だ、それと全員俺の妻なんだがあまり偏見の眼で見ないでほしいな」


さっきまで話していた子たちがサーニャンやフルーティアを見てモーリスの時のような目を向けていたのだ、獣人だけじゃなく他種族を嫌っているのだろう、すぐには無理でもこの授業の間はやめてほしいね。


女の子A
「ちょっとカッコいいね」

女の子B
「えーそうかなぁ?」

男の子B
「強いのかな?」

男の子C
「冒険者なんだ強いだろ!」



ミキたちを紹介して授業を始めようとしたのだが、ひそひそ話をしていて俺の話を聞いていないようだ。


ケイイチ
「うーん昔を思い出すねー」

ミキ
「まあ新しい先生が来たらこうなるわよねー小学生って言ったら、どうするのケイイチ」

ケイイチ
「取り合えずここの設備の事を聞いてちょっと思ったことがあるから試してみるよ『真空牙』」


俺は誰もいない柱の方に凄く威力を下げた戦技の飛ばした、ぶつかる前に消えていったよ。


ケイイチ
「ああやっぱり、埃はすごく出たけど壊れてないね」


何かが作用して吸収するのだろう、うんこれなら外には影響はなさそうだね、全力でなかったらの話かもだけど。


ケイイチ
「よし、施設の事は解ったから始めるかってどうした君たち!静かになって」


後ろを見たら子供たちがこちらを見て静かになっていた。


女の子A
「だ、だってあんなすごい戦技を使うとは思わないですよ、ねぇ」

男の子B
「そ、そうですよ!それにその武器ってミスリルですよね!?」

男の子C
「そ、それも刀身だけじゃないぞ!?こんなの始めて見た」


さっきと違ってキラキラした目で聞いてきているけど、おかしいな威力はすごく下げたんだけど、ここの教師ってそれほど強くないのかな?

それに刀身以外のミスリルってそこまで希少なの?結構配ってしまったけど・・・まあいいか、そうしないとダンジョン進まないしね。


授業を始めよう。

ケイイチ
「まあそうだね、今ので驚いたってことはちょっと君たち素振りをしてみてくれるかな」

子供一同
「「「「はい!」」」」


すごくいい返事をしてそれぞれ木で出来た武器を使って素振りをし始めた。


ミキ
「みんな振ってるけど・・・おかしいわね?ヴェルはなんか型っぽいのをしてたのに」


確かにそうだ、何人かはヴェルと同じ感じの型が出来ているっぽいが数人だけだった。


サーニャン
「おそらく家で教えてくれる者を雇っているのでしょう」

ミキ
「ああ、なるほどね、ってじゃあここでは何を教えてるのよ」

サーニャン
「それは解りませんよ、適当に受けていればいいだけなのでは?」


その可能性もあるのか?・・・しょうがない。
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