レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー

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1章 新しい風

15話 あの子は幸運の女神?

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とても大変な生配信が終わり、ボクたちは片付けを手伝っていたんだけど、あの子の事が気になって手が止まっていた。


「あの子、ちゃんと帰れたかな」


足を怪我していたのに、いつの間にかいなくなっていた彼女は、不思議な生き物たちを使役してて、あれは何なのか今になって気になっていた。
でも、考えても分からないから不思議な生き物なわけで、ボクはあの子に聞くしかないと思い名前を聞いてなかった事に気づいてがっかりした。


「まいったな、これじゃ見つけられないよ」


登録している会社も分からないし、そもそもソロでいたからどこかに所属しているかも分からず、配信を見直して何かヒントを見つけるしかないと思ったんだ。
その為にも片付けを済ませて帰らないといけないから、止まっていた手を動かし始めたんだ。


「お、おいスザク君、それ」
「え?なんですか」
「その機材、発電機だから100キロ以上あるんだが・・・重くないのか?」
「はい?」


持ち上げて運んでいた機材は、ここに来た時4人で運んでいて、そういえばっとボクは不思議と軽く持っていた。
気づいた後も軽いからそのまま運んだんだけど、そんな感覚でいたのはボクだけではなく、ビャクとゲンヤもそうだった。


「あの照明、大きいから重いんだよね」


二人が軽々と持ち上げて台車に乗せていて、ボクは二人に声を掛けて重くないか聞いたんだ。
二人はとても軽いとボクと同じに答えてきて、なんでこんなに軽いのか不思議でなりません。


「それにさ、なんだか体も軽いよね」
「ゲンヤもか、実はオレもなんだ」
「ビャクもだったんだ、なんでなんだろうね不思議~」


良く分からないっと、二人は笑いながらはしゃいでいて、あんな事があったのに元気でボクはまだダンジョンの中なんだからっと注意した。
でも、ボクも全然疲れてなくて、今ならさっきのイレギュラーモンスターも倒せるんじゃないかと思ったよ。


「とはいえ、あれは強かった」
「そうだねぇ」
「もう戦いたくはないな」
「だねぇ~」


あははっと笑い合い、ボクたちは出口の方に歩いていき、このダンジョンのモンスター岩イワーが横の道から出てきて槍を構えた。
護衛を雇えるほどの利益を出してない新人のボクたちは、出てくるモンスターを倒すのもお仕事なんだけど、生配信中に歌いながら苦戦して倒していた相手とは思えないほど、突き出した槍が刺さってあっさりと倒す事が出来たんだ。


「え、ほとんど抵抗なく刺さったんだけど、しかも一撃?」
「凄いじゃん、スザクやったね」
「急所にでも当たったのか?」


二人が喜んでいたけど、ボクは自分の動きに違和感を持っていて、槍が自分の体の一部の様に扱えた事に驚いていた。
今までこんな事はなく、得意な斧でもなかった感覚で、これはおかしいとはっきりと感じた。


「なんで急に・・・あれしか考えられないけど、まさかねぇ」


考えるまでもなく、ここで起きた事が原因だろうと思うけど、それは強いモンスターなだけでいつものダンジョンの戦いだった。
それ意外といえば、あの子を助けた事しかなく、不思議な力を持っていたから、それがボクたちにも作用したのだと思ったんだ。


「あの戦いに勝利出来たのも、この感覚が理由かもしれない」


ボクたちは弱いから、あんなに強いモンスターを倒せるとは思えなくて、まさに幸運の女神だと思ったんだ。
そんな女神にまた会いたいと思いながら、ボクはダンジョンの外に出て広場に集まるファンたちの中で探してしまった。


「みて、スザク君がこっち見てるわ」
「キャー大好き」


ファンに手を振り、ボクたちはバスに荷物を運び入れた後、席に座ってマネージャーの出雲マリアさんにあの子を探すお願いをしたんだ。
でも、容姿だけでは分からないと言われ、時間を掛けても良いからとお願いした。


「ああ~スザク、もしかしてあの子の事好きになったんでしょう」
「すっ!そんなんじゃないよゲンヤ、ボクはお礼が言いたかっただけなんだ」
「お礼?」
「それはおかしいぞスザク、助けたのはこっちだろう」


ビャクのいう事は当然だけど、今の状態はおかしいと指摘して、二人も感じていたから確かにと頷いてくれた。
彼女のおかげと言うのが確定しているわけではないけど、あの不思議な力が何なのか聞きたいし、生配信の確認をしながらお礼を伝えたいとみんなに話した。


「この感覚がそのままだったらいいのにね」
「そんな都合の良い事は無いだろうゲンヤ、今動きが良いのは興奮しているからだ」
「ビャクは夢がないなぁ」
「ちょっとみんな、これ見て」


出雲さんがボクの見ていた生配信の数値を指さして、ボクたちは凄いと驚いたんだ。
今まで見ている人達は1万いれば良い方だったのに、今10万人が見ていてまだ増えていた。


「これは100万も夢じゃないわよみんな」
「やったね、これなら次のお仕事も貰えるよ」
「だな、あの子のおかげならオレもお礼がしたくなって来たぜ」
「ゲンキンだねビャク、でも気持ちは分かるなぁ」


二人も同じ気持ちみたいで、出雲さんが力を入れて探してくれることになり、まだまだ増える生配信の数値を眺めて喜んでいました。
コメントも凄かったけど、あの子が可愛いと言うのは良いけど、ズボンが破れててエロいと言うのには賛成できなかった。


「まったく、あれだけ危険で痛そうだったのに、これだから嫌なんだ」
「そう言うなスザク、オレたちの配信を男が見てくれてるのは珍しいぞ」
「そうだよ、女子が中心なんだからね」


エロい方のコメントに女子たちが対抗してかなり盛り上がっていて、ボクたちの戦いの良い所などが書かれて参考になった。
カッコいいとか言われ、ボクはこれからも頑張ろうとやる気が出てきたんだ。


「この後、訓練したいな」
「オレも賛成だ、身体を動かしたいな」
「それ賛成~」


いつもなら疲れて寝るだけだったけど、今日は本当に調子が良くて、みんなで会社のトレーニングルームで体を動かす事に決まった。
出雲さんは生配信のダイジェストを作ると張り切っていて、伸び悩んでいたお気に入りの数値が増える期待を持っていた。


「これなら、バタフライナイフに勝てるかな?」
「そうね、みんながライバル視してるし、きっと良い所まで行けるんじゃないかしら」
「やった~楽しみだなぁ」


同期の女性アイドルで、いつも比較されて負けてるから悔しかったけど、今度は勝てると期待した。
だから頑張れるんだけど、それもあの子のおかげと思い、早く見つけてお礼を言いたくてソワソワしてしまったね。


「これは好きなんじゃなく、好奇心なんだろうね」


異性にここまで興味を持ったことがなくて、ボクは好きという気持ちが分からず、この時はまだ分かっていませんでした。
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