レベルアップは異世界がおすすめ!

まったりー

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2章 始まり

33話 裏取引は常識

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今日は、アイドル達が全員来る日で、あの事件からは平和で、それでも今後ないとは言えないからビーズアニマルの護衛を取りに来るんだ。


「それで、笹田君は、君を僕に付ける予定なんだね」
「はい、脅されてくる事になっています」
「ふむ、君を笹田君に付けたのは正解だったかな」


手芸スキルを持った崎守宝君がさすがと僕を褒めてくるけど、先手を取るのは常識だし、あれくらい分かりやすいと楽で良かったんだ。
異世界ではそんな奴らばかりではなかったし、あっちはあっちで次に行く時が憂鬱でなりません。


「村の為に街に行くけど、商談が待ってるんだよね」


とても気が重いけど、遠征前に済ませたいから行く事は確定していました。
だから、崎守君の報告も日曜の今日聞いたし、この後も予定が入っていた。


「まったく、休みがないよ~」
「大変ですね文哉様」
「様は止めてよ宝君」


報告が終わり、笑いながら宝君は工房を出ていき、僕は次の為にお化粧を始めた。
マダラちゃんに変身して、少ししたらアイドルたちがリンリに案内されて工房に入って来たから、笑顔で挨拶しました。


「こんにちは、今日も可愛いねマダラちゃん」
「ありがとうスザク君、君もカッコいいわよ」
「うっ!・・・あ、ありがとう」


社交辞令だと思っていたご挨拶だったけど、スザク君はテレてくれて、僕は他の人達にも挨拶をしました。
ビャク君とゲンヤ君には既に事情を話しているそうで、お礼を言われた後護衛のビーズアニマルを渡したんだ。


「これが」
「助かるよマダラちゃん、ありがとう」
「いえいえ、カレンちゃんたちにも渡しますね」
「うん・・・それでねマダラちゃん、スザクが何やら気になってるみたいなんだけど」


みんなの注目がスザク君に集まり、どんな事が気になっているのか聞いたら、カレンを助けた本来の僕は何をしているのか聞かれたよ。
今は別行動中で探索していると言ったら、カレンの危機には駆けつけてマダラちゃんは助けないのかと怒っていたよ。


「それって、前のダンジョンでの事よね?」
「君の実験はカレンから聞いて知ってるけど、それは斑鳩君と言う人も知ってるはずだ、それなのにあのダンジョンには同行しなかった」
「スザクはね、危険なのに何で守らなかったんだって怒ってて、それを聞きたくて今日はソワソワしてるのよ」
「そうだったんだね、でもそれぞれ忙しいんだよ」


それは仕方ないっと言ったら、スザク君が更に怒ってマダラちゃんをこんな目に合わせてとか言ってきた。
何を言っても僕が悪い事になるので、話をもとに戻す為に7つ星ダンジョンの探索での注意点をお話することにした。


「みんなは強くなったけど、それは1戦1戦全力を出した場合なんだ」
「要は、長期戦を考えるべきなのねマダラちゃん」
「そういう事だよカレンちゃん、だからそれを考えた戦い方を訓練する」


投稿用の映像も撮る必要があるから、その時以外は全力は出さないように注意した。
カレンたちは僕のいう事に納得だったけど、ビャク君とゲンヤ君は毎日走っているからスタミナ切れはないと呑気な事を言ってきたよ。


「二人とも、ちょっと甘いよ」
「そういわれても、3つ星ダンジョンも護衛をしながら進めるんだよ~」
「確かにな、今回は他にも沢山の探索者がいる、休憩は十分出来るぞ」
「それが甘いっていうんだよ」


とても甘々で、どうして今7つ星ダンジョンに苦戦しているのかを教える事にしました。
ダンジョンは通常迷宮になっているけど、7つ星からは洞窟の様な内装ではなく、草原や森など広い空間になっているからだった。


「探索の範囲がとても広くなってて、階段を下りるだけでも1日掛かるんだ」
「つまり、相当な時間が掛かるんだな」
「その間ずっと緊張状態になるんだ、そんな経験あるのかな?」
「それは・・・ないな」


それなのに全力の戦闘を続けていたら、直ぐに疲弊して戦えなくなると教えた。
1つのクランで失敗したのもそれが原因で、情報もなかったのもダメだったけど、一番はそれだった。


「だからね、そんな緊張状態を無くして休む事が大切なんだ」
「なるほど」
「ちょっと待ってよ、休めないから大変なんでしょう、それにどうして君はそんな事知ってるんだよ」


事前に調べた内容をゲンヤ君に突っこまれたけど、それは簡単と言っておきました。
カレンたちが斑鳩君に聞いたと思っているようで、ビャク君とゲンヤ君にもそう説明して納得してもらえた。


「そういう事だから、アタシたちはこれから訓練なのよ」
「ふむ、それならオレたちも入れてほしいな」
「せっかく来たんだし、賛成だね」


カレンは嫌がったけど、多くても問題ないので訓練を全員に受けて貰う事にして移動を始めた。
とはいえ、今回上げるのはレベルではなくスキルの方で、低いスキルを重点に置く事を伝えました。


「って事は、アタシは盾って事ねマダラちゃん」
「そういう事だね、本来は歌と踊りだったんだけど、みんなが頑張っていたおかげで、覚えて直ぐにレベルが高かったからまずそこだね」
「そ、そうだったの?」
「初耳」


スザク君たちも驚いて来て、努力はどこかで発揮されるもので、元から持っていた武器のスキルよりも凄いと賞賛したんだ。
でも、スキルを上げるには大変で、あと数日で本番なのに無謀とビャク君とゲンヤ君に言われたよ。


「ふっふっふ、二人ともマダラちゃんを甘く見ちゃいけない、そうだよねマダラちゃん」
「さすがスザク君、ちゃんと準備しているよ」


こうして訓練室に入り、準備していた固定機銃と強化カカシをみんなにお披露目です。
何が待っているのか、それは見ればすぐに分かるのでドン引きでしたね。


「じゃあ、武器のスキルを上げる人はカカシをひたすら攻撃して、盾を上げるカレンは機銃からの弾を受けてね」
「ちょっちょっと待ってよ、さすがにあれは死んじゃうわ」
「あはは、機銃の連射ごときで死ぬことはないよ」
「「「「「ごとき!!」」」」」


みんなのレベルは5で、受けてもそれほどのダメージにならないと笑ったんだ。
そんなはずはないとみんなが怖がってきたので、まずは1発受けてもらう事にしたよ。


「ほ、本当に平気なのマダラちゃん?」
「盾も鋼鉄製だし、12mm弾の固定機銃くらいなら平気だよ」
「それも驚きなんだけど・・・どこから持ってきたのよこれ」


訓練室に固定された機銃は、この国では手に入れるには難しく、他国から取引して手に入れたと伝えました。
本当は手芸スキルでも作れる様にするためだったけど、そこは言わずに一発受けて貰った。


「カレンちゃんどうかな?」
「い、今のって、本当に銃の威力よね?」
「カレン、どういう事」
「鏡も見たでしょう、弾の速さがゆっくりに見えたわ」


自分たちがそれだけ強くなっている事を理解出来た所で、訓練を始めて貰ったんだけど、それでもスキルは上がらないと言われた。
カカシには、スキル熟練度アップを付与したことを伝え、固定機銃は数をこなす事で上がると説明したら唖然とされた。


「スキルは使用回数なんだ、みんな知らなかったの?」
「ど、どこでそんな事が分かるんだ」
「教えてほしい位だね」
「本当だわ、どこで教えて貰えるのよ」


覚える方法もそうだったとか、レベルアップの件も質問されたけど、裏取引しているから知ったら危険な事を伝えた。
研究にはそういった事も必要で、色々大変なんだよっとみんなに注意を促したんだ。


「た、大変なのねマダラちゃん」
「そうなんだ・・・だからスザク君、斑鳩君が悪い訳じゃないんだよ」
「マダラちゃんがそう言うなら・・・でも、僕は納得できないよ」


ダンジョンの前に大変な事はしたくなかったけど、スザク君は納得してない顔で今回は諦めました。
僕が言っても聞かないのなら、他の人に頼むしかなく、訓練中はお暇な出雲さんにお願いしました。


「そういわれても、スザク君を説得なんて出来ないわ」
「してくれたら、あなたが大切に思ってる人の回復を手伝うよ」
「本当!・・・っというか、どうして知ってるのよマダラちゃん」
「情報なんてお金を払えば得られますよ出雲さん、それよりもお願いします」


本当かどうか、それは出雲さんが信じてくれるしかなかったけど、マダラちゃんとしての信用があって了承してくれました。
後日、重傷を負って意識不明の状態でいる出雲さんの婚約者を回復魔法で治し、スザク君の説得に全力で向かってくれることを約束してくれて、僕は安心してダンジョン探索に備えたんだ。
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