荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明

まったりー

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1章 覚醒

19話 宿屋でお願い

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「ただいまリーリンちゃん」


僕は宿に帰って受付でリーリンちゃんに挨拶をしました、いつもはローリンさんがいるんですが、この時間は食事を出したりしてるからきっとそっちだね。


「おかえりお兄ちゃん、今日も遅かったね」


リーリンちゃんが椅子の上に立ち上がってます、リーリンちゃんの身長だと頭しか見えないはずなのに上半身まで見えるんですよ、今の時間はお客さんは来ないから暇なんだね。


「ちょっと仕事の話で遅くなったんだ、リーリンちゃんは店番なんだね、偉いね」

「えへへ~」


リーリンちゃんの頭を撫でて僕は小さい袋を2つ出しました、これには飴玉が入っています、そしてそれが分かるように1つずつ出してリーリンちゃんに見せました。


「そんな偉いリーリンちゃんにはご褒美ね、イチゴとブドウどっちがいいかな?」


そう言いながら両手に5個ずつ出しました、リーリンちゃんがキラキラした目をして見てます、そして困ってもいるんだよね。


「でも・・・いいのお兄ちゃん?」

「もちろんさ、今日の仕事で使った残りだから気にしないで貰ってくれるとありがたいんだ、それで味の感想を聞きたいな、これは僕が作った新作だからね」


飴を包みから出してリーリンちゃんの目の前に向けました、アーンしてほしいのが少しして分かったみたいで口を開けてくれましたよ。


「ん~美味しい!美味しいよお兄ちゃん」

「良かったよリーリンちゃん、残りも貰ってくれるかな?」

「うん!ありがとうお兄ちゃん」


すごく嬉しそうにしてくれたよ、子供はやっぱり元気じゃないとね。


「新作の味見だもんこちらこそありがと、また作ったら味見してね」

「うん!」


良い返事をしたリーリンちゃんを撫でて僕は食事をする場所に向かいました、ローリンさんに明日の事を言っておかないといけません、ついでにお世話になってるから石鹸は渡してもいいよね。


「ローリンさんいますかぁー」


食堂に行くと仕切りがされている厨房に料理を作っているローリンさんがいました、忙しそうにしてて大変なんだけど、僕も言っておかないといけないんだよね。


「何だいバイト、今は忙しいんだよ」

「見れば分かります、手伝いますよローリンさん」


僕はお願いをする為に配膳を手伝いました、ローリンさんは少し困った顔をしていたけど了承してくれたみたいだよ。


「ローリンさん、これで今いる人たちの料理は出し終わりましたよ」

「ありがとうよバイト、でもうちは小遣い程度しか出せないよ、それが目当てじゃないだろ?」


前にも少し手伝った時があってその時は大銅貨を2枚貰ったんだ、でもその時も言ったけど要らないって言ったんだよ、だっていつもお世話になってるのは僕の方だもん、暇だから手伝っただけなんだ。


「ちょっと明日の事でお願いがあるんです、僕がいない時に商業ギルドから使いが来るかもしれないんですよ、その時にこの木箱を二つ渡してください、手数料はこれで」


僕は60センチ角の木箱を二つ出してローリンさんに大銅貨を2枚渡しました、普通は大銅貨1枚くらいが相場ですけど、ここは少し多めにして重要性を強調しました。


「商業ギルドが来るんだね、分かったよ渡しておくよ」

「はい、来ないかもしれないんですけど念の為です、来なかったら手数料はそのまま貰ってください、それとこれもどうぞ、日ごろのお礼です」


石鹸をテーブルに出してローリンさんの方に押しました、香りを嗅いでますが既に木箱の物と同じだと分かるんでしょうね、顔色が変わったよ。


「これを売りだしたのかいバイト」

「はい、試しに使ってください、もし気に入ってくれたらローリンさんだったら半額で提供しますよ」


宣伝にもなるし丁度いいよね、きっとローリンさんの友達とかで広がるもんね。


「商売上手だね、まぁ使ってみるよ」

「はい、じゃあお願いしますね」


僕は頭を下げてお願いしました、これで問題ないから後は部屋のノームたちの方だね。


「され、ノームたちはどうなったかなぁっと」


部屋に来て荷物を降ろして直ぐに空間魔法を使いました、そうしたらなんだか色々変わっていましたよ。


「木造住宅で7階とかがある、それにみんなの装備がなんだかカッコ良くなってるよ・・・これって人口が増えたから?」


ノームたちが随分おしゃれになってるんだよ、今までは同じような緑の服を着てたのに今は全部違う、それに二人で歩いてるノームたちばかりだ。


『恐らく生活に余裕が出来たのでしょう、それと夫婦になったのかと思われます』

「なるほどね、人口も5468人になってるし遅いくらいだよね、後はこの神様付与ってのと天候操作、それと神器って項目が増えてるんだけど」


人口が5000人を超えたからなのかもしれないけど、随分使える機能が増えたね。


『それはマスターは神ですから、そう言った事も出来るようになります、まぁ使わなくてもよろしいのですよ、まさに神の気まぐれで使うって感じです』

「日照り続きとかだったら使ってもいいけど、あまりそう言った事は僕はしないよ、僕としてはそろそろ街の広さを固定したいね、その為の外壁を作ろうかな」


今もあるんだけど、木の壁を作っているだけなんだ、これじゃ強いモンスターが来たらきっと突破されちゃうよ。


『それはよろしいとかと思います、ノームたちの不満にもそう言った事が入っていますしね』

「え?そんなの何処に・・・ってこれか」


僕はメモマークが出ていることに気付いて見てみました、そうしたら畑の作物をイノシシなどの獣に食べられて被害を受けているとかが書かれていたんです。それにダンジョンの報告書も入っていました、それもムービー付きやRPGゲーム風と色々変えれます、ほんとに変わってるね。


『またですかマスター気付いててそのままかと思っていましたよ、私はてっきりSなのかと』

「Sってなんだよハナそんなわけないでしょ、それに神棚もマークがされるようになって見れるしさ、色々要素が増え過ぎだよ」


僕はポーターの仕事でそれほど見てられないんだ、寝る前と朝起きてちょこっと何だからさ。


『マスターそれほど気にする事もないですよ、報告書もチラッと見るだけで良いですし、ノームたちも自分たちで頑張ります』

「まぁ今までもそうだから分かるんだけどさ、もしほんとに重大な何かがあって全滅とか激減とかもあるかもだよ」


天変地異とかモンスターの大軍が襲ってきたとかありそうだよね、その時気付かないと大変な事になるよ。


『そこはご安心ください、そうなった場合私が分かりますし、時間軸をこっちと同じにして対処します、まぁ余程の事が無い限りありませんけどね』

「ハナが分かるならいいけど・・・じゃあ念の為に神器を渡そうかな」


WPが今1500万とちょっとあります、そして神器は一つ500万なので一つくらいなら渡してもいいと思ってるんだ。


「神器どれにしようかな・・・剣に盾、勾玉に鏡、それに鎧に兜とか色々あり過ぎだね」


武器も剣以外に杖とか斧もあるんだ、全部500万だから迷っちゃうよね。


『用途がありますから、どんなことで使うかを考えてくださいマスター』

「いやいや敵と戦うのが定番だと思うんだ、だから武器か防具だと思うんだけど・・・そうだ!ダンジョンの報告書を見てどんな武器を使ってるかを確認しよう」


と言う事で僕はRPG風の報告書を見ました、横スクロールでノームたちが左に並んで右にモンスターがいます、そしてキャラのように戦いが始まりモンスターを倒しているんです。


「うん、自動でゲームが進んでるみたいな感じだね、まぁ武器とかが分かるからいいけど、もっと戦った感が欲しい時は、ムービーかな」


休みの日にでも見れる時があれば良いんだけど、僕も多忙だからね。


『これを見ますと、武器は斧が主流でしょうか?』

「そうだねハナ、じゃあ神器は斧に決定かな、農作物を豊かにするのも欲しいけど、それは次にしようね」


農作物を豊作にするのは勾玉でした、神棚に備えるとノームたちの思いの強さで変わるそうだよ。


『なかなかWPを使いましたねマスター』

「村の増設と外壁ラインの設置、後ダンジョンも61階まで作ったからね、ボスも100万のミスリルサハギンだよ」


サハギンにしたのは魚介類のモンスターが出るようにしたかったんだ、これで野草に肉に魚と全部揃うようなったね、それに武器も強化できます。


『残りWPは700万とすこしですか』

「そうだね、でも明日になったらまた増えてるし、きっとその時に勾玉を交換して終わりかな」


8時間ですからね勾玉を交換するくらいは溜まります、人口も増えるし発展もするから少なく換算してもだよ、これで食料事情が改善されて一気に増えれば更に良くなるよね。


「外壁の建設はかなり掛かるかな、しばらくは神器の設置だけになりそうかな」

『あまり渡し過ぎるのもいけませんからねマスター』


まぁ神器だもんね、そうそう渡しちゃだめって事だね。


「分かったよ、じゃあ勾玉だけって事でお風呂に入りに行こうよハナ」


ハナを誘って僕は空間魔法のお風呂に入りました、この時間はホント至福だね、明日はダンジョンだから料理も同時に作ってるけど、お風呂だけはこっちにしかないからね。


「はぁ~さっぱり~・・・じゃあお休みハナ」

『はい、おやすみなさいマスター』


明日はダンジョンのボスまで行く予定です、アンジェたちなら倒せると思うんだけど、ダンジョンでは不測の事態というのはありますからね、十分注意はします。
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