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3章 戦争
60話 裏の交渉
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「片道1時間、結構掛かったね」
速度として200キロは出てたかな、小型の飛行機を作ったけど、もう少し改良が必要だね。
「楽しかったのバイト」
「そうです?自分で飛ぶのとは違って、変な感じだったです」
リズアズリとオリーミが、僕の顔を挟んで肩の上で言い合ってるよ、ハナがちょっと嫌そうにしてる、まぁそれは僕にしか見えないけどね。
「ただいま~」
「ご苦労様ウクスルト、それでそれっぽい人はいた?」
「うんいたよバイト、着いて来て」
目の部分をマスクで隠し、僕たちはウクスルトを追いかけました、目標は城の塔の1つです。
「ここだよバイト」
窓の外でウクスルトが、ちょっと中を覗いています、そしてリズアズリと、オリーミが同じ感じで見始めたよ、僕は外で塔に背を向けて立ってるんだけど。
「さて、タイミングを見て入らないと」
「君たち可愛いね、どうかな甘いはちみつ茶でも!?」
そう思って待機していたのに、フェアリーたちが見過ぎたせいかな、中の人が気づいて窓に歩いてきたんだ、そしてフェアリーたちが驚いて、僕の方に飛んで来てしまい、相手が窓から顔を出しちゃった、今とても気まずい状況だよ。
「こ、こんにちは」
「や、やぁこんにちは・・・君は一体誰かな?」
相手の人は茶色い肌の人で目が赤いです、そしてすごく気まずいけど、僕が挨拶をしたら返してくれたよ。
「僕は隣の大陸から来ました、お願いしたい事がありまして」
「ふぅ~ん・・・じゃあ君は俺の命を取りに来たのかな?」
そう言われたから、僕は壁に張り付いたまま、顔を左右に振ったよ、窓から顔を出した人は、ちょっと意外そうに見てきてるね。
「お願いはそれじゃんないんだね・・・じゃあ何かな?」
「勝手なお願いですが、攻めてくる兵士を、出来るだけ死なせないように戦ってください、報酬は僕が用意します、どうかお願いします」
こっちから攻撃をやめることはしないんだ、無理なお願いだと思うけど、こう言うしかない。
「ふむ、君は随分難しい事を言うね、戦争とは命の取り合いだよ、それをするなって、俺たちに死ねって言ってるのかい?」
「あなたなら出来るはずです、最初から捕虜を奴隷にする予定でしたよね?」
そう言ったら相手は警戒し始めました、そして赤い目が光ってる、茶色い肌で角も頭に生えてるから、ちょっと怖いね、でも僕は、表には見せませんよ。
「君は向こうの馬鹿どもとは違うみたいだ、いいよこっちに来て話そうか」
こうして僕は部屋に招かれました、そしてお茶をそれぞれ出してくれたんだ、フェアリーたちには、はちみつ茶とか言ってた、僕のは緑色のお茶で、ラブラ茶って薬草茶だそうです。
「緑茶だ、まさかこっちで緑茶を飲めるとはね」
フェアリーたちが、飲むのを躊躇っていたので、僕が最初に口にしたんだ、相手が出してくれたものだから、誰かが口にしないとダメだからね、まぁ毒が入ってないことは確認済みだよ。
「美味しいの」
「ほんとです!バイトこっちもなにか出すのです」
リズアズリとオリーミが、お茶が美味しかったからか、おやつを要望してきました、仕方ないので僕は一口サイズのケーキと、おせんべいを出したよ、緑茶にはやっぱりせんべいだよね、ようかんでもいいけど、ケーキを出したから追加の時かな。
「美味しいの、やっぱり最高なの」
みんなが、テーブルの上で楽しそうにお茶をし始めました、僕はそれを見てほっこりしてますけど、本題に入らないとね。
「ではそろそろ本題に行きましょう、僕はバイトと言います」
僕はマスクを外し、自己紹介をしました、顔を隠したままでは、交渉相手に失礼ですからね、でも相手さんは僕の出したケーキと、おせんべいに目が行ってます。そしてしばらくして、やっとこっちを見ましたよ。
「【ゴホン】失礼しました、俺はガンサリス・ブローム、こちらの参謀をしています」
「よろしく・・・あのよろしければ、食べてくれていいですよ」
自己紹介をしてくれたんだけど、目がチラチラとお菓子に行くんだ、これじゃしっかりと話し合いが出来ないよ、なのでしばらくおやつタイムです。
「僕から言った事だけど、見た目が怖いだけなんだね、普通の人だ」
しばらく僕はみんなと、ガンサリスさんを見ながらお茶をしています、もうほんとニコニコして食べています、こう見ると、姿が違うだけで普通の人だよ。
「さて、奴隷にするのは、俺たちにとって計画にありました、しかしそれは、被害を抑える為ではありません」
「それは分かってますガンサリスさん、僕が言いたいのは、捕まえる作戦をとってるんだから、ちょっと追加でしてほしいだけです」
そう言って僕はある作物と種、それと苗を出しました、ガンサリスさんは不思議そうに見てるよ。
「これはなにかな?」
「そちらが欲しいと思ってる物の1つです」
ガンサリスさんがまた目を光らせたよ、そうなんだ、ガンサリスさんたちウォーサンド国は、砂漠の広がる国だったんだ、そして人手を欲しがってる、奴隷という人手をね。
「じゃあこれは、砂漠でも育つと?」
「ええ、他にもすごく早く育つ木もありますし、それを植える魔道具も僕は用意できる、だからお願いします、兵士を捕虜として扱ってください、奴隷としてではなく」
僕は頭を下げてお願いしました、ウクスルトたちも、テーブルの上で同じように頭を下げたよ、報酬として十分だと思う、だけどそれを決めるのは彼らだ。
「いいでしょう、捕虜の引き渡し時に、他の物を得るのも良いかもしれません、それで作戦はありますよね」
「ええ、まずこちらは大型の船でここに来ます、そして宣戦を布告するでしょう」
そこはすでに決まってしまいました、そしてこれは予測ですが、その船ですぐに攻撃をして街を制圧するはずです、そうすれば海の戦いを最小限に出来るからね。
「確かに・・・それをされたらこちらは大打撃だな、だが良いのか?」
少し口調を変えて、ガンサリスさんが話始めました、どうやら少しは僕を信用してくれたのかな。
「その分死人を出さないでください、戦いに負ければ、きっとうちの国は分かってくれます、でも死人の数が多ければ多いほど、それは難しくなる、その為の装備も準備します、だからどうかお願いします」
そう言いながら、僕は国家反逆なんだろうなと思っていました、でも僕は正しいと思っていますよ。
「では、よろしくお願いします」
装備や物資を十分に渡して、ガンサリスさんと握手をしました、裏切らないでよね。
「もちろんだ、あれほどの品々を貰ったのだ、こちらもそれに答えないといけない、任せてくれ」
ガンサリスさんが笑顔で答えてくれました、でもそれは社交辞令に見えた、まだまだ安心はできないけど、僕にはこれしか出来ないよ。
「バイト、あんなにあげて良かったの?」
「平気さリズアズリ、渡した装備は、一度目の攻撃を防ぐのに十分だけど、次の戦いまでは数が足りない、また僕が来て渡さないとダメだから、裏切ることはしないよ、それにあの船を壊されたら、こっちの国が考え直すかもだしね」
城の城壁を飛び越えて、僕は飛行機の所に走っています、何段階にも分け、降伏のタイミングはあります、そこで何とかしたいんだ。
「でもあの人目が怖いです、顔も怖いですけど」
「オリーミ、人を見かけで判断しちゃだめだよ、お菓子を食べてる時の顔は、ニコニコしてて、結構可愛かったでしょ」
ガンサリスさんは男性です、全然分からなかったんですが、話の途中でオリーミが聞いちゃったんだ、その時の顔も、キョトンとしてて怖くなかったんだ。
「食事の時もそうだったです、意外だったですよ」
「時間かかったからね、料理を提供するのは当たり前だよ、それに他の人も紹介してくれたもん」
僕たちは昼食までごちそうになったんだ、そしてこちらも出して友好を深めた、その時にガンサリスさんの専属騎士を紹介してもらい、仲良くなったんだよ。
「でもガガザたちは怒ってたよ、あれで平気なの?」
森に着いたところで、ウクスルトが心配そうだね、それに今、僕たちは後を付けられています。
「警戒するのは当たり前でしょウクスルト、いきなり来た僕を、信じすぎるのはおかしいんだ、それにこの乗り物を見て報告を聞けば、裏切ることはしないよ」
僕たちは飛行機に乗って飛び立ちました、下で僕たちの後をつけてきた人たちが見てるよ。
「ご苦労様なの~!」
リズアズリが下に向かって手を振ってます、でも下の人はリズアズリの姿は見えません、その姿を見ればまた変わったかもね、っと操縦をしながら思いましたよ。
速度として200キロは出てたかな、小型の飛行機を作ったけど、もう少し改良が必要だね。
「楽しかったのバイト」
「そうです?自分で飛ぶのとは違って、変な感じだったです」
リズアズリとオリーミが、僕の顔を挟んで肩の上で言い合ってるよ、ハナがちょっと嫌そうにしてる、まぁそれは僕にしか見えないけどね。
「ただいま~」
「ご苦労様ウクスルト、それでそれっぽい人はいた?」
「うんいたよバイト、着いて来て」
目の部分をマスクで隠し、僕たちはウクスルトを追いかけました、目標は城の塔の1つです。
「ここだよバイト」
窓の外でウクスルトが、ちょっと中を覗いています、そしてリズアズリと、オリーミが同じ感じで見始めたよ、僕は外で塔に背を向けて立ってるんだけど。
「さて、タイミングを見て入らないと」
「君たち可愛いね、どうかな甘いはちみつ茶でも!?」
そう思って待機していたのに、フェアリーたちが見過ぎたせいかな、中の人が気づいて窓に歩いてきたんだ、そしてフェアリーたちが驚いて、僕の方に飛んで来てしまい、相手が窓から顔を出しちゃった、今とても気まずい状況だよ。
「こ、こんにちは」
「や、やぁこんにちは・・・君は一体誰かな?」
相手の人は茶色い肌の人で目が赤いです、そしてすごく気まずいけど、僕が挨拶をしたら返してくれたよ。
「僕は隣の大陸から来ました、お願いしたい事がありまして」
「ふぅ~ん・・・じゃあ君は俺の命を取りに来たのかな?」
そう言われたから、僕は壁に張り付いたまま、顔を左右に振ったよ、窓から顔を出した人は、ちょっと意外そうに見てきてるね。
「お願いはそれじゃんないんだね・・・じゃあ何かな?」
「勝手なお願いですが、攻めてくる兵士を、出来るだけ死なせないように戦ってください、報酬は僕が用意します、どうかお願いします」
こっちから攻撃をやめることはしないんだ、無理なお願いだと思うけど、こう言うしかない。
「ふむ、君は随分難しい事を言うね、戦争とは命の取り合いだよ、それをするなって、俺たちに死ねって言ってるのかい?」
「あなたなら出来るはずです、最初から捕虜を奴隷にする予定でしたよね?」
そう言ったら相手は警戒し始めました、そして赤い目が光ってる、茶色い肌で角も頭に生えてるから、ちょっと怖いね、でも僕は、表には見せませんよ。
「君は向こうの馬鹿どもとは違うみたいだ、いいよこっちに来て話そうか」
こうして僕は部屋に招かれました、そしてお茶をそれぞれ出してくれたんだ、フェアリーたちには、はちみつ茶とか言ってた、僕のは緑色のお茶で、ラブラ茶って薬草茶だそうです。
「緑茶だ、まさかこっちで緑茶を飲めるとはね」
フェアリーたちが、飲むのを躊躇っていたので、僕が最初に口にしたんだ、相手が出してくれたものだから、誰かが口にしないとダメだからね、まぁ毒が入ってないことは確認済みだよ。
「美味しいの」
「ほんとです!バイトこっちもなにか出すのです」
リズアズリとオリーミが、お茶が美味しかったからか、おやつを要望してきました、仕方ないので僕は一口サイズのケーキと、おせんべいを出したよ、緑茶にはやっぱりせんべいだよね、ようかんでもいいけど、ケーキを出したから追加の時かな。
「美味しいの、やっぱり最高なの」
みんなが、テーブルの上で楽しそうにお茶をし始めました、僕はそれを見てほっこりしてますけど、本題に入らないとね。
「ではそろそろ本題に行きましょう、僕はバイトと言います」
僕はマスクを外し、自己紹介をしました、顔を隠したままでは、交渉相手に失礼ですからね、でも相手さんは僕の出したケーキと、おせんべいに目が行ってます。そしてしばらくして、やっとこっちを見ましたよ。
「【ゴホン】失礼しました、俺はガンサリス・ブローム、こちらの参謀をしています」
「よろしく・・・あのよろしければ、食べてくれていいですよ」
自己紹介をしてくれたんだけど、目がチラチラとお菓子に行くんだ、これじゃしっかりと話し合いが出来ないよ、なのでしばらくおやつタイムです。
「僕から言った事だけど、見た目が怖いだけなんだね、普通の人だ」
しばらく僕はみんなと、ガンサリスさんを見ながらお茶をしています、もうほんとニコニコして食べています、こう見ると、姿が違うだけで普通の人だよ。
「さて、奴隷にするのは、俺たちにとって計画にありました、しかしそれは、被害を抑える為ではありません」
「それは分かってますガンサリスさん、僕が言いたいのは、捕まえる作戦をとってるんだから、ちょっと追加でしてほしいだけです」
そう言って僕はある作物と種、それと苗を出しました、ガンサリスさんは不思議そうに見てるよ。
「これはなにかな?」
「そちらが欲しいと思ってる物の1つです」
ガンサリスさんがまた目を光らせたよ、そうなんだ、ガンサリスさんたちウォーサンド国は、砂漠の広がる国だったんだ、そして人手を欲しがってる、奴隷という人手をね。
「じゃあこれは、砂漠でも育つと?」
「ええ、他にもすごく早く育つ木もありますし、それを植える魔道具も僕は用意できる、だからお願いします、兵士を捕虜として扱ってください、奴隷としてではなく」
僕は頭を下げてお願いしました、ウクスルトたちも、テーブルの上で同じように頭を下げたよ、報酬として十分だと思う、だけどそれを決めるのは彼らだ。
「いいでしょう、捕虜の引き渡し時に、他の物を得るのも良いかもしれません、それで作戦はありますよね」
「ええ、まずこちらは大型の船でここに来ます、そして宣戦を布告するでしょう」
そこはすでに決まってしまいました、そしてこれは予測ですが、その船ですぐに攻撃をして街を制圧するはずです、そうすれば海の戦いを最小限に出来るからね。
「確かに・・・それをされたらこちらは大打撃だな、だが良いのか?」
少し口調を変えて、ガンサリスさんが話始めました、どうやら少しは僕を信用してくれたのかな。
「その分死人を出さないでください、戦いに負ければ、きっとうちの国は分かってくれます、でも死人の数が多ければ多いほど、それは難しくなる、その為の装備も準備します、だからどうかお願いします」
そう言いながら、僕は国家反逆なんだろうなと思っていました、でも僕は正しいと思っていますよ。
「では、よろしくお願いします」
装備や物資を十分に渡して、ガンサリスさんと握手をしました、裏切らないでよね。
「もちろんだ、あれほどの品々を貰ったのだ、こちらもそれに答えないといけない、任せてくれ」
ガンサリスさんが笑顔で答えてくれました、でもそれは社交辞令に見えた、まだまだ安心はできないけど、僕にはこれしか出来ないよ。
「バイト、あんなにあげて良かったの?」
「平気さリズアズリ、渡した装備は、一度目の攻撃を防ぐのに十分だけど、次の戦いまでは数が足りない、また僕が来て渡さないとダメだから、裏切ることはしないよ、それにあの船を壊されたら、こっちの国が考え直すかもだしね」
城の城壁を飛び越えて、僕は飛行機の所に走っています、何段階にも分け、降伏のタイミングはあります、そこで何とかしたいんだ。
「でもあの人目が怖いです、顔も怖いですけど」
「オリーミ、人を見かけで判断しちゃだめだよ、お菓子を食べてる時の顔は、ニコニコしてて、結構可愛かったでしょ」
ガンサリスさんは男性です、全然分からなかったんですが、話の途中でオリーミが聞いちゃったんだ、その時の顔も、キョトンとしてて怖くなかったんだ。
「食事の時もそうだったです、意外だったですよ」
「時間かかったからね、料理を提供するのは当たり前だよ、それに他の人も紹介してくれたもん」
僕たちは昼食までごちそうになったんだ、そしてこちらも出して友好を深めた、その時にガンサリスさんの専属騎士を紹介してもらい、仲良くなったんだよ。
「でもガガザたちは怒ってたよ、あれで平気なの?」
森に着いたところで、ウクスルトが心配そうだね、それに今、僕たちは後を付けられています。
「警戒するのは当たり前でしょウクスルト、いきなり来た僕を、信じすぎるのはおかしいんだ、それにこの乗り物を見て報告を聞けば、裏切ることはしないよ」
僕たちは飛行機に乗って飛び立ちました、下で僕たちの後をつけてきた人たちが見てるよ。
「ご苦労様なの~!」
リズアズリが下に向かって手を振ってます、でも下の人はリズアズリの姿は見えません、その姿を見ればまた変わったかもね、っと操縦をしながら思いましたよ。
応援ありがとうございます!
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